【グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金】モディ首相緊急声明で浮上!インド進出申請書の更なる勝ち筋(その②バイオ燃料&有機肥料)
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経済産業省「令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」(以下、グローバルサウス補助金)では今年度の第1回大規模実証事業(非ASEAN加盟国枠)が6月に公募されます。中小企業なら補助率は最大2/3、5億円~最大40億円の支援が受けられるほか、中小企業が申請者の場合、審査で加点もされます。「インド」ではこれまで本補助金に60件ほどが採択されており、今後も多くの申請が集まると予想されます。今回は、5月にモディ首相が行った緊急演説により浮上した狙い目分野であるバイオ燃料と肥料分野について解説します。
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原油高と外貨流出を背景に、バイオ燃料と有機肥料が狙い目分野に
2026年5月上旬、原油価格の高騰、国内のインフレーションや通貨安等の進行を受け、インドのモディ首相が国民に向けて「外貨流出抑制とエネルギー節約のための異例の呼びかけ」を行いました。 この中でモディ首相は「石油燃料使用の削減」と共に「輸入依存度の高い化学肥料の使用削減」を呼びかけました。元々、モディ政権はバイオ燃料の普及に熱心で、 23年のG20サミットでは世界バイオ燃料同盟(GBA)の創設をリードしているほか、航空機燃料へのSAF(持続可能な航空燃料)混入義務化を27年に見据えています。日印政府間では「日印クリーン・エネルギー・パートナーシップ」(22年)が合意済みですが、この中でもバイオ燃料に関する記載があります。有機肥料に関しては、原油高による化学肥料の高騰が現在問題になっていますが、インドでは化学肥料の過剰投入による土壌の塩類集積や痩せ細りが深刻化しており、これまでもインド政府は有機農業や代替肥料の導入を推進していました。グローバルサウス補助金でもバイオ肥料関連技術は各国で採択されており、インドでの申請に追い風が吹いています。
狙い目分野(1):バイオ燃料
(1-1)セルロース系・未利用農業残渣の糖化・エタノール化技術
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日本企業の強み: 稲わら、バガス(サトウキビ搾りかす)、カシューアップルなどの「非食用(1.5世代〜2世代)」バイオマスから、効率的にエタノール原料(糖)を抽出する酵素・酵母技術および糖化プロセス技術。
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インドでの意義: 食料生産と競合しない(Food vs. Fuelの問題を起こさない)形でのSAF原料サプライチェーンを構築。インドの豊富なサトウキビ・穀物インフラを「残渣利用」という形で高度化。
- 採択事例: 株式会社ユーグレナ「微細藻類培養の糖源としてのパーム農業残渣バイオマスの活用可能性調査事業」(マレーシア)
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(1-2)非食用油糧植物(ジャトロファ・ポンガミア等)の栽培・搾油技術
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日本企業の強み: 荒廃地でも育つ油糧植物のゲノム選抜、効率的な栽培マネジメント、および不純物の少ない高効率な搾油・精製技術。
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インドでの意義: インド国内に無数に存在する塩害地や乾燥地(荒廃地)の緑化を進めつつ、現地の雇用を創出し、SAFの直接的な原料油を確保する。
- 採択事例: 日本植物燃料株式会社「ジャトロファ・バイオ燃料のサプライチェーン強靭化を目指した調査事業」(モザンビ―ク)
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(1-3)農業DX・AIを活用したバイオマス収穫量予測・サプライチェーン最適化
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日本企業の強み: 衛星データやドローンを用いたスマート農業、AIによる収穫時期・量の予測アルゴリズム技術など。
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インドでの意義: 膨大な数の小規模農家から、SAF原料となる残渣や作物を「いつ、どこから、どれだけ」効率的に回収するかという物流(ロジスティクス)の最適化。
- 採択事例: TOMATEC株式会社「日印連携によるDX・GX農業サプライチェーン強靭化と持続可能な食料安定供給の実証事業」(インド)
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狙い目分野(2):有機肥料
(2-1)高速堆肥化・密閉型発酵システム技術
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日本企業の強み: 微生物の働きを最適化し、悪臭を抑えながら短期間で高品質な有機肥料を製造するプラント技術
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インドでの意義: インドの巨大な酪農・畜産業から出る家畜排泄物、または都市部の生ごみを効率的に資源化し、化学肥料への依存度を低減。
- 採択事例: 共和化工株式会社「密閉型堆肥化装置による下水汚泥循環利用モデル構築事業」(ブラジル)
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(2-2)バイオ炭(Biochar)製造および施用技術
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日本企業の強み: もみ殻や麦わらなどの農業残渣を、クリーンかつ安定的に炭化する小型・分散型の炭化炉技術(トロムソ社や日立チャネルソリューションズ社等がASEAN等で実証を行っている領域です)。
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インドでの意義: パンジャブ州などで毎年深刻な社会問題(大気汚染)となっている「稲わらの野焼き(Stubble Burning)」の解決策になります。野焼きされる残渣を回収してバイオ炭に変え、農地に還元することで「土壌の保水性向上」と「炭素貯留(J-クレジット等の carbon credit 創出)」を同時に達成できます。
- 採択事例: 株式会社TOWING「地域の未利用資源から生成したバイオ炭及び土壌微生物を活用した「高機能バイオ炭」のタイ王国における実装に関する実証事業」(タイ)
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バイオ燃料・有機肥料技術で採択を勝ち取るためのポイント
この分野でモディ政権が直面している課題(供給不足)は日本社会も直面している問題です。日本のサプライチェーン強靭化に資する事業実施体制とストーリーを申請書に盛り込むことができれば、採択確率は上がるはずです。
まとめ
グローバルサウス補助金の求める分野の1つである「GX」の中で、特に有機肥料やバイオ燃料に関するニーズがインド政府で急拡大しています。これらに対するインド国内での需要は急拡大していますが、日本へのサプライチェーンを強靭化する事業計画も盛り込むことで経済産業省にアピールしましょう。
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