【サイバーセキュリティ】「セキュリティ対策にいくら使えばよいかわからない」がなくなる
「セキュリティ対策が必要なのはわかっている。でも、結局いくら用意すれば良いのか、ずっとわからないままです」
アクセルパートナーズが中小企業の経営者とお話しする中で、最も多く耳にするお悩みのひとつがこれです。「やらなければ」と思いながらも、予算の根拠が定まらないために後回しになってしまう——そのサイクルが続いている企業は少なくありません。
今回は、セキュリティ投資の予算をどう決めれば良いか、3つの基準をわかりやすくお伝えします。「うちの規模ならまず30万円でここまでできる」という具体的な目安もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- セキュリティ予算で陥りがちな「3つの誤解」
- 自社に合った予算額を決める「3つの基準」
- 補助金を活用した実質負担の抑え方と費用の目安
1. 良かれと思ってやってしまう「3つの誤った予算の立て方」
予算を確保しようとしたとき、「やった気になっても実は穴が残っている」という状態に陥りやすいパターンがあります。
❌ 誤解①:高価なセキュリティツールを1本入れれば安心
「100万円のセキュリティソフトを導入したから大丈夫」——そう感じていても、社員のパスワードが使い回されていたり、OSのアップデートが放置されていたりすれば、別の入口から攻撃を受けます。ツールはあくまで対策の一部です。「何を入れたか」ではなく「どこのリスクをどう塞いだか」が重要です。
❌ 誤解②:大企業と同じソリューションを採用する
「大企業が使っているから安全なはず」と考えて、従業員10〜30名規模の企業が大企業向けのセキュリティ製品を導入するケースがあります。管理者が専任でいないと機能しないツールや、設定の複雑さから結局使いこなせないケースは少なくありません。自社の規模・体制・リスクに合ったものを選ぶことが、費用対効果を最大化する基本です。
❌ 誤解③:被害が出てから予算を確保する
「実際に何か起きたらそのとき対応すれば良い」という考え方は、コスト観点でも経営リスク観点でも危険です。IPAの調査によれば、ランサムウェア被害の際に発生する費用(復旧費・調査費・損害賠償・業務停止損失)は平均で数百万円から数千万円規模に及ぶケースもあります。事前の対策にかかるコストとは比較にならない損失が発生し得ます。
出典:IPA「情報セキュリティ10大脅威 2025」
https://www.ipa.go.jp/security/10threats/
2. セキュリティ予算の正しい決め方「3つの基準」
基準①:「リスクの種類と大きさ」で優先順位をつける
まず、自社が何を守るべきかを整理します。業種・保有データ・取引先の性質によってリスクの優先順位は異なります。
| 確認ポイント | リスクが高くなる例 |
|---|---|
| 保有する情報の種類 | 個人情報・医療情報・契約書・設計データ |
| 取引先・親会社の性質 | 上場企業・官公庁・医療機関との取引がある |
| 業種の特性 | 建設・製造・医療・士業・IT(攻撃対象になりやすい) |
| クラウド・テレワークの活用度 | 社外からのアクセスが多い・クラウドに業務データを置いている |
リスクの高い領域から順に対策を打つことで、限られた予算を最も効果的に使うことができます。すべてを一度に整備しようとするより、優先順位に従って段階的に進める方が現実的で効果的です。
基準②:「ゼロからの整備」か「現状の強化」かで費用感が変わる
セキュリティ対策を何もしていない状態(ゼロ)から始めるのか、ある程度の対策はしているが強化したいのかで、必要な費用は大きく異なります。
| 現状 | 主な対策内容 | 年間費用の目安(10〜50名規模) |
|---|---|---|
| ゼロからの整備 | 方針策定・ルール整備・ツール導入・社員教育 | 30〜80万円程度 |
| 現状の強化 | 既存体制の見直し・不足部分の補完 | 10〜30万円程度 |
| 認証取得(SECURITY ACTION等) | 現状整備+申請サポート | 5〜15万円(支援費用) |
なお、上記はあくまで目安です。業種・保有データの性質・既存のIT環境によって費用は変わります。まず現状を専門家に診断してもらうことで、必要な投資額の根拠を持つことができます。
基準③:補助金・助成金で実質負担を大幅に抑える
セキュリティ対策への投資は、国や自治体の補助金・助成金を活用することで実質負担を大きく減らせます。代表的なものをご紹介します。
| 制度名 | 補助上限 | 補助率 | 備考 |
|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠) | 最大450万円 | 1/2〜3/4 | SECURITY ACTION★★が申請要件のひとつ |
| 東京都サイバーセキュリティ対策促進助成金 | 最大200万円 | 1/2 | 都内中小企業対象(年度ごとに要確認) |
| 各都道府県の中小企業向けセキュリティ助成金 | 自治体により異なる | 自治体により異なる | お住まいの都道府県の商工会議所等に確認 |
補助金は「使えるかどうかわからない」と敬遠される方も多いですが、SECURITY ACTION★★(IPAが運営するサイバーセキュリティ取り組み宣言)の取得が、デジタル化・AI導入補助金補助金の申請要件となっており、セキュリティ対策の整備と補助金申請を同時に進めることができます。
出典:IPA「SECURITY ACTION」
https://www.ipa.go.jp/security/security-action/
3. 「まず30万円でここまでできる」具体例
「何から始めれば良いか」に迷っている方に向けて、初期整備として30万円以内で実現できる対策の目安をご紹介します。
| 対策項目 | 内容 | 費用の目安(税別) |
|---|---|---|
| セキュリティ現状診断 | 自社のリスク洗い出し・優先順位の整理 | 0〜5万円(無料相談から) |
| 情報セキュリティ基本方針の策定 | 社内ルール文書の作成・従業員への周知 | 5〜10万円 |
| SECURITY ACTION 2つ星 取得支援 | 申請サポート・IPA審査対応 | 55,000円(アクセルパートナーズ) |
| 事業継続力強化計画 認定支援 | 計画書策定・経産省認定対応 | 100,000円(アクセルパートナーズ) |
| 合計(やり切りパック) | 120,000円 | |
デジタル化・AI導入補助金(セキュリティ対策推進枠)を活用した場合、補助率1/2〜3/4が適用されるため、実質負担を大幅に抑えることが可能です。補助金の申請と同時進行でセキュリティ対策を整備できる点が最大のメリットです。
💡 補助金の最新情報はご確認を
補助金の要件・上限額・補助率は年度ごとに変更されます。最新の要件は、デジタル化・AI導入補助金の公式サイト、または当社へご確認ください。
4. まとめ:「いくら使うか」より「何を守るか」から始める
セキュリティ対策の予算を決める際に大切なのは、「いくら使うか」から考えるのではなく、「何を、誰から守るか」を明確にしてから必要な対策を選ぶことです。
予算の決め方3つの基準を改めて整理します。
- リスクの種類と大きさで優先順位をつける(業種・保有データ・取引先)
- 現状に応じた費用感を把握する(ゼロ整備か現状強化かで大きく異なる)
- 補助金・助成金を組み合わせて実質負担を下げる(SECURITY ACTION取得が入り口)
「どれが自社に当てはまるかわからない」という方は、まず専門家に現状診断を依頼することが最初の一歩です。費用の根拠が明確になれば、社内の意思決定もしやすくなります。
アクセルパートナーズの「サイバーセキュリティ やり切りパック」のご紹介
「予算の根拠を整理しながら、まとめて対策を終わらせたい」という方には、アクセルパートナーズの「サイバーセキュリティ やり切りパック」をご活用いただけます。
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| プラン | 内容 | 価格(税別) |
|---|---|---|
| 単品A:SECURITY ACTION 2つ星 サポート | 診断+基本方針策定+申請 | 55,000円 |
| 単品B:事業継続力強化計画 サポート | ヒアリング+計画書策定+申請 | 100,000円 |
| 【推奨】やり切りパック(両方セット) | 上記A+B+補助金アドバイス+体制整備支援 | 120,000円 |
単品A+単品Bの合計155,000円が、パッケージなら120,000円。約35,000円お得です。
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参考・出典
- IPA「情報セキュリティ10大脅威 2025」:https://www.ipa.go.jp/security/10threats/
- IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」:https://www.ipa.go.jp/security/sme/SME_guide.html
- IPA「SECURITY ACTION」:https://www.ipa.go.jp/security/security-action/
- デジタル化・AI導入補助金公式サイト:https://it-shien.smrj.go.jp/
本コラムの内容は2026年5月時点の情報に基づきます。補助金の要件・上限額・補助率は年度ごとに変更される場合がありますので、最新情報は、デジタル化・AI導入補助金公式サイトおよび当社へご確認ください。


