キャリアアップ助成金【令和8年度】正社員化コースの支給額・加算・変更点を解説
有期雇用やパートの社員を正社員にしたときなどに使える「キャリアアップ助成金」は、非正規雇用の社員のキャリアアップに取り組む企業を支援する、厚生労働省の代表的な助成金です。
この記事では、令和8年度(2026年度)のキャリアアップ助成金のコースと支給額、最も使われている「正社員化コース」の要件と加算、令和8年度の変更点を、社会保険労務士法人の立場から整理します。
この記事のポイント
- 正社員化コースは、有期雇用から正社員への転換で1人あたり最大80万円(重点支援対象者の場合・中小企業)
- 令和8年4月から、転換の情報を公表すると20万円を加算する「情報公表加算」が新設
- 社会保険適用時処遇改善コースは令和8年3月末までの取り組みで終了
※2026年10月8日時点の情報です。支給額や要件は、申請前に必ず厚生労働省の最新のパンフレット・Q&Aでご確認ください。
キャリアアップ助成金のコースと支給額(中小企業)
| コース | 支給額の目安 |
|---|---|
| 正社員化コース | 重点支援対象者:有期→正社員 80万円、無期→正社員 40万円/それ以外:有期→正社員 40万円、無期→正社員 20万円(1人あたり) |
| 障害者正社員化コース | 45万〜120万円(障害の種類・転換の内容による) |
| 賃金規定等改定コース | 基本給の賃金規定を3%以上引き上げた場合、1人あたり4万〜7万円 |
| 賃金規定等共通化コース | 1事業所あたり60万円 |
| 賞与・退職金制度導入コース | 1事業所あたり40万円(賞与と退職金を同時に導入すると56.8万円) |
| 短時間労働者労働時間延長支援コース | 週の所定労働時間を延長し社会保険を適用した場合、1人あたり最大75万円(小規模企業) |
社会保険適用時処遇改善コースは、令和8年3月末までに取り組んだ事業主のみが対象です。
正社員化コースのポイント
重点支援対象者とは
雇用期間が3年以上の有期雇用の社員や、正社員として働いた期間が短い不安定な雇用の方、派遣で受け入れていた方などが「重点支援対象者」にあたり、支給額が高くなります(2回に分けて支給)。
加算
- 正社員転換制度を新たに規定:20万円(1事業所あたり)
- 多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員)を新たに規定:40万円(1事業所あたり)
- 情報公表加算(令和8年4月新設):正社員への転換に関する情報を自社サイトや「しょくばらぼ」で公表すると20万円(1事業所あたり)
主な要件
- 就業規則などに正社員への転換制度を定めている
- キャリアアップ計画書を、転換の前に労働局へ届け出ている
- 転換後6か月の賃金が、転換前6か月より3%以上増えている
- 転換後も継続して雇用している
新卒で採用して1年未満の社員は対象外です。
令和8年度の主な変更点
- 正社員化コースに情報公表加算(中小企業20万円)を新設
- 社会保険適用時処遇改善コースは、令和8年3月末までの取り組みで終了
申請の流れ
- 就業規則などに転換制度を定める
- キャリアアップ計画書を労働局に届け出る
- 有期雇用などの社員を正社員に転換する
- 転換後6か月分の賃金を支払う
- 支給申請する(転換後6か月分の賃金を支払った日の翌日から2か月以内)
まとめ
キャリアアップ助成金は、非正規雇用の社員の正社員化や処遇改善に取り組む企業にとって、受給額が大きく使いやすい助成金です。一方で、転換前の制度づくりや計画書の届け出、賃金の要件、申請期限など、手続きを間違えると受給できないこともあります。
アクセル経営社会保険労務士法人では、制度の整備から申請代行まで、キャリアアップ助成金の活用をサポートしています。お気軽にご相談ください。







