人手不足の正体は「社長の兼務」にあり?未来の組織図で「10億円の壁」を突破する組織戦略
中小企業の「人手不足」の本質は採用難だけではありません。経営者の多重兼務による組織設計の不全が、もう一つの大きな要因です。解決策は「未来の組織図」を起点とした計画採用への転換にあります。この記事では、その解決策を解説します。
■なぜ「採用強化」だけでは人手不足が解消しないのか?
「人が足りない」という悩みには、大きく2つの問題が混在しています。一つは「採用・定着の問題(外因)」、もう一つは「組織設計の問題(内因)」です。多くの経営者は前者に目が向きがちですが、後者に気づいていないケースも少なくありません。
■採用課題(外因):売り手市場で採用競争は激化
2025年版中小企業白書によれば、中小企業・小規模事業者が最も重視する経営課題の1位は「人材確保」です。売り手市場のなか、求職者が企業を選ぶ目は厳しくなっており、給与・福利厚生・ワークライフバランスのすべてが問われる時代になっています。この点については、「頭数の補完」として採用活動の質・量を高めることが基本的な対策となります。
■組織課題(内因):社長の「兼務」が成長の壁をつくる
一方、採用を強化しても解消しきれない「内因」があります。社長やキーマンが複数の役割を兼務し、意思決定や権限が集中しすぎている状態です。この構造が放置されると、以下の3つの問題が連鎖します。
● 属人性の限界
経営者が営業・管理・採用・資金調達を一手に担う「スーパーマン依存」の状態では、経営者のリソースそのものがボトルネックになり、それ以上のスケールアップが困難になります。
● 指示待ち組織の定着
意思決定が社長に集中すると、幹部社員は「指示待ち」になり、自走できる組織文化が育ちません。新人を採用・育成しても、会社の飛躍は限定的になります。
● 補完型人材の不在
経営者が持っていないスキル(IT活用・財務管理など)を補う人材が不足するため、戦略的な投資判断が後手に回ります。
■解決策:「未来の組織図」を描き、権限委譲を進める3つのステップ
大がかりな組織変革の前に、まず「3〜5年後の理想の組織図」を言語化し、現状とのギャップを埋める計画を立てることが有効です。
1. ステップ1:社長の兼務箇所を可視化する
現在の組織図を描き、社長がどの部門の責任者を兼務しているかを明確にします。10名規模の会社では、社長が3つ以上の役割を兼務していることが珍しくありません。まずは「見える化」から始めましょう。
2. ステップ2:3年後・5年後の理想図を描く
「売上が2倍になるなら人員は何人必要か?」という積み上げ式ではなく、「どのような組織体制でありたいか」を起点に目標を設定します。3年後(16名規模)は部長(番頭)を立てて社長が現場実務から離れる体制、5年後(20名規模)はCFO/COOを配置してCEOが採用・資金調達・意思決定に専念できる体制が一つの目安です。
3. ステップ3:「不足採用」から「計画採用」へシフトする
退職者が出てから慌てて採る「不足採用」を脱し、未来の組織図の空席を埋める「計画採用」を徹底します。特に、経営者の弱みを補う「補完型人材」を優先的に配置することがポイントです。
■「任せられる人がいない」は仕組みで解決できる
「任せられる人がいないから権限委譲ができない」と考える経営者の方は多いです。しかしそれは「信頼」の問題ではなく、「仕組み」の問題です。判断基準をマニュアル化(言語化)し、小さな業務から「宿題」として渡すルーティンをつくることで、誰でも再現可能な体制(内部統制)を構築できます。エラーが起きることもありますが、その危機を克服してこそ組織は成長し、メンバーの貢献意識も高まります。

■よくある質問
Q: 未来の組織図はどうやって作ればよいですか?
A: まず現状の組織図に社長の兼務ポジションをすべて書き込み、「3年後に社長がいなくても回る部門」を一つ特定することから始めてください。そこへの後継者育成・採用計画が第一歩になります。
Q: 補完型人材とは具体的にどんな人材ですか?
A: 経営者が苦手とする領域(財務管理、IT・DX推進、人事制度設計など)を担える人材です。正社員採用だけでなく、副業人材・外部顧問・中小企業診断士などの活用も有効な選択肢です。
Q: 売上高10億円未満の企業でも組織図は必要ですか?
A: むしろ10億円未満の段階こそ組織図が重要です。この規模で経営者の兼務を解かずにいると、人材採用・育成のコストが増大し、成長の天井が低いまま固定されてしまいます。
■最後に
当社アクセルパートナーズでは、補助金の獲得や求人票の作成を単なる「点」の支援とは捉えていません。私たちの真の使命は、「繰越利益剰余金を引き上げ続け、企業の歴史を積み上げる持続可能な経営」を支えることにあります。
「人が採れない」「社長の時間が足りない」というお悩みに対し、私たちは以下のステップで伴走します。
【未来の組織図の策定】
現状の兼務を可視化し、3〜5年後の理想の体制から逆算した「勝てる人員計画」を共に描きます。
【みんけい(社外経営企画部)」による実行支援】
社内に経営企画人材を置く余裕がない中小企業に対し、外部から「右腕」の機能を担い、
マニュアル整備や評価制度の構築をスピーディに推進します。
【採用ブランディングと補助金の連動】
えるぼし・くるみん認定などの「国のお墨付き」を活用して採用力を高めつつ、
補助金・助成金をレバレッジにして投資回収を加速させる一石二鳥の戦略を提案します。
「ビジネスにワクワクする人を増やす」ことが私たちの願いです。
社長が現場実務から解放され、本来の役割である「決断」と「投資」に
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