【2026年最新】中小企業省力化投資補助金とは?カタログ注文型・一般型の違いと補助額・申請の流れ
人手不足に悩む中小企業が、ロボットやIoT機器などの省力化設備を導入する費用を補助する「中小企業省力化投資補助金」。2024年の制度開始から見直しが続き、現在は「カタログ注文型」と「一般型」の2つの申請方法があります。
この記事では、2026年10月時点の最新情報をもとに、2つの型の違い、補助額・補助率、要件、申請の流れと注意点を、補助金申請を支援している立場から分かりやすく整理します。
この記事のポイント
- 登録済みの製品から選ぶ「カタログ注文型」(上限最大1,500万円・随時受付)と、自社に合わせた設備を導入できる「一般型」(上限最大1億円・公募回ごと)がある
- 一般型の第8回公募は2026年10月16日(金)17:00締切
- どちらも賃上げや生産性向上の計画が必要。交付決定前に発注・契約した設備は対象外
※2026年10月7日時点の情報です。申請前に必ず中小企業省力化投資補助金の公式サイトと最新の公募要領をご確認ください。
中小企業省力化投資補助金とは
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等が、IoT・ロボットなど人手不足の解消に効果のあるデジタル技術を使った設備を導入する費用の一部を補助する制度です。中小企業基盤整備機構(中小機構)が事務局を担っています。
省力化によって生産性を高め、その成果を賃上げにつなげることが制度の目的です。そのため、どちらの型でも「設備を買って終わり」ではなく、導入後の生産性向上と賃上げの計画・報告が求められます。
「カタログ注文型」と「一般型」の違い
2つの型の主な違いは次のとおりです。
| カタログ注文型 | 一般型 | |
|---|---|---|
| 導入できる設備 | 事務局のカタログに登録された製品から選ぶ | 自社の業務に合わせた設備・システム(オーダーメイドや複数機器の組み合わせも可) |
| 補助上限額 | 最大1,500万円 | 最大1億円 |
| 受付 | 随時(2027年3月末頃まで予定) | 公募回ごとに締切あり |
| 生産性の要件 | 労働生産性 年平均+3.0%以上 | 労働生産性 年平均+4.0%以上 |
| 事業計画 | 比較的シンプル | 3〜5年の事業計画を作成し審査を受ける |
| 補助事業の実施期間 | 12か月以内 | 17か月以内 |
| 向いている会社 | 既製品で解決できる・手続きを簡単にしたい | 現場に合わせた設備が必要・大きな投資を考えている |
カタログ注文型
清掃ロボット、配膳ロボット、自動倉庫、検品・仕分けシステム、無人搬送車(AGV・AMR)、スチームコンベクションオーブン、券売機、自動チェックイン機、自動精算機など、事務局に登録された製品の中から選んで導入します。製品カテゴリは制度開始時から順次追加されています。
申請は、カタログに登録された販売事業者と一緒に進めるのが特徴です。製品と販売事業者が決まっているぶん手続きがシンプルで、随時受け付けているため、思い立ったときに動きやすい型です。
補助上限額は従業員数と賃上げの状況で決まります(2026年3月改定後)。
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅な賃上げを行う場合 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 500万円 | 750万円 |
| 6〜20人 | 750万円 | 1,500万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
補助率は1/2です。
一般型
カタログにない設備や、複数の機器・システムを組み合わせた省力化にも使えるのが一般型です。たとえば「製造ラインの一部を自動化する専用機」「受発注から在庫管理までをつなぐシステム」など、自社の業務に合わせた投資が対象になります。
補助上限額は従業員数に応じて次のとおりです(第8回公募)。
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅な賃上げを行う場合 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
補助率は中小企業が1/2、小規模事業者・再生事業者が2/3です(一定の賃上げを行う場合の引き上げなど、細かな条件は公募要領で確認してください)。
申請するための主な要件
一般型の第8回公募では、次のような要件を満たす3〜5年の事業計画が求められます。
- 労働生産性の年平均成長率を4.0%以上にする(カタログ注文型は3.0%以上)
- 1人あたり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上にする
- 事業場内の最低賃金を、都道府県の最低賃金より30円以上高くする
- 従業員21人以上の場合は、一般事業主行動計画を公表する
このほか、両方の型に共通する注意点があります。
- GビズIDプライムが必要です。取得に2〜3週間かかることがあるため、早めに準備しましょう。
- 交付決定前に発注・契約した設備は対象外です。見積もりを取るのは問題ありませんが、発注は交付決定を待ってからにします。
- 賃上げなどの目標を達成できなかった場合、補助金の一部返還を求められることがあります。無理のない計画を立てることが大切です。
- 同じ設備について、ほかの国の補助金と重ねて受けることはできません。
2026年のスケジュール
一般型 第8回公募
- 公募要領の公開:2026年8月18日
- 申請受付:2026年9月18日(金)10:00〜
- 締切:2026年10月16日(金)17:00
- 採択発表:2027年2月上旬の予定
締切まで時間がない場合は、第9回以降の公募に向けて、今から事業計画と見積もりの準備を進めておくのがおすすめです。
カタログ注文型
随時受け付けています(2027年3月末頃までの予定)。予算や制度の変更で受付期間が変わることがあるため、公式サイトで最新情報を確認してください。
申請から入金までの流れ
- 事前準備:GビズIDプライムの取得、導入したい設備の検討、販売事業者からの見積もり取得
- 事業計画の作成・申請:省力化の効果、生産性・賃上げの目標をまとめて電子申請(カタログ注文型は販売事業者と共同で申請)
- 採択・交付決定:交付決定を受けてから発注・契約
- 設備の導入(補助事業):期間内に導入・支払いを完了
- 実績報告・補助金の受け取り:報告書を提出し、確定した補助金が支払われる
- 効果報告:導入後の数年間、生産性や賃上げの状況を報告
補助金は後払いです。設備の代金はいったん自社で支払う必要があるため、資金繰りもあわせて計画しておきましょう。
よくある質問
どちらの型で申請すればよいですか?
導入したい設備がカタログに載っていて、その製品で課題が解決できるならカタログ注文型が手軽です。現場に合わせた設備が必要な場合や、投資額が大きい場合は一般型を検討します。迷ったら、まず「何の作業を、どれくらい減らしたいか」を整理すると判断しやすくなります。
中古の設備や、すでに発注した設備は対象になりますか?
交付決定前に発注・契約した設備は対象外です。中古品の扱いなど細かな条件は型や公募回によって異なるため、公募要領で確認してください。
採択率はどれくらいですか?
公募回によって変わりますが、一般型は6〜7割程度とされています。省力化の効果や賃上げの計画が具体的で、数字の根拠がはっきりしている計画ほど評価されやすくなります。
まとめ
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業にとって使い勝手のよい制度です。既製品で十分ならカタログ注文型、自社に合わせた設備や大きな投資なら一般型と、目的に合わせて選びましょう。
一方で、生産性や賃上げの目標を含む事業計画が必要で、未達成の場合は返還のリスクもあります。アクセルパートナーズでは、どちらの型が合うかの判断から、事業計画の作成、申請、採択後の手続きまでをサポートしています。省力化投資を考えている方は、お気軽にご相談ください。







