中小企業診断士の実務従事、おすすめはどれ?タイプ別の選び方と申し込む前に確認したい10のこと
「おすすめの実務従事はどこですか?」「サービスがいくつもあって、どこを選べばいいかわからない」
合格発表のあと、こうした相談をよくいただきます。「実務従事 おすすめ」で検索すると、各社を並べたランキング記事もたくさん出てきますね。
ただ、私たちは実務従事を運営している当事者です。当事者が他社を並べて「うちが1位です」と書いても、読者の皆さんにとってフェアな情報にはなりません。そこでこの記事では、特定の会社を順位づけするのではなく、「どんな人に、どの方法がおすすめか」をタイプ別に整理したうえで、どのサービスを検討するときにも使える「確認したい10のこと」をまとめました。最後に、アクセルの実務従事が向いていない人も正直に書いています。
この記事のポイント
- おすすめの実務従事は人によって違う。平日に休めるか、費用、オンラインの必要性、身につけたいものでタイプ別に選ぶ
- 民間の実務従事は、ポイント数・日程・課題・指導体制・証明書・費用などがサービスごとに大きく違う
- 申し込む前に「10のこと」を確認すれば、自分に合うかどうかを判断しやすい
- アクセルの実務従事が「おすすめの人」と「向いていない人」も、運営する当事者として正直に書いている
まず前提として:選ぶ前に決めておきたいこと
サービスを比べる前に、次の2つを決めておくと迷いにくくなります。
- あと何日(何ポイント)必要か:登録までなら合計15日、更新なら5年で30日です。実務補習と組み合わせる場合は、足りない分だけで構いません。
- この15日で何を持ち帰りたいか:診断の型、実践的なスキル、診断士としての方向性、仲間など。目的によって合うサービスは変わります。
制度の基本は中小企業診断士の実務従事とは、実務補習との比べ方は実務補習と実務従事どっちを選ぶ?にまとめています。
タイプ別:あなたにおすすめの実務従事の取り方
「どこが一番おすすめか」は、正直なところ人によって違います。まずは、ご自身の状況に近いタイプから、おすすめの方法を見てみてください。
| こんな方 | おすすめの方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 平日に休みが取れて、診断の基本をしっかり学びたい | 実務補習(協会) | 指導員のもとで、1社を8日間かけて診断する「型」を学べる |
| 土日しか動けない・子育て中・地方在住 | 土日開催・オンライン参加ができる民間の実務従事 | 平日の休みや移動の負担なく取り組める |
| 身近に中小企業の経営者がいて、費用をかけたくない | 知り合いの会社での実務従事 | 日程を相手と相談して決められ、費用もかからない |
| 地域の診断士とのつながりをつくりたい | 診断士協会の活動・研究会 | 地元の先輩診断士や支援機関との接点が増える |
| 実践的なスキル(補助金・事業計画など)も身につけたい | 講義や添削がある民間の実務従事 | ポイント取得と同時に、すぐに使える実務を学べる |
| 更新ポイントを計画的に集めたい | 本業の支援実績+足りない分を民間の実務従事で | 5年で30日。1年6日を目安に積み上げられる |
知り合いの会社で行うときの注意点は実務従事は知り合いの会社でもいい?、更新については更新ポイントの集め方もご覧ください。
申し込む前に確認したい10のこと
1. 取得できるポイント数と、一部だけの取得ができるか
15ポイントまとめてのサービスもあれば、5・10ポイントなど必要な分だけ取得できるサービスもあります。実務補習と組み合わせる方は特に確認しておきましょう。
2. 集合日の日程と時間(平日が含まれるか)
土日だけか、平日も含むか。1日何時から何時までか。延長がよくあるかどうかも、仕事や家庭と両立するうえで大事なポイントです。
3. 集合日以外の課題の量と期限
多くのサービスでは、集合日に加えて個人の課題(書類作成など)があります。どれくらいの量で、いつまでに提出する必要があるのかを確認しましょう。
4. 参加の形式(オンライン・会場)
オンラインで完結するのか、会場に行く必要があるのか。会場の場所も、地方にお住まいの方には大きな判断材料になります。
5. 課題企業はどんな会社か
実在の中小企業か、誰がどのように用意しているのか。業種や規模がわかると、どんな経験が積めるかイメージしやすくなります。
6. 何に取り組むのか(テーマ・成果物)
経営診断の報告書なのか、事業計画なのか、特定の課題への提案なのか。最後に社長へのプレゼンや報告会があるかも確認しておきましょう。
7. 指導・フィードバックの体制
講師や指導役はどんな経歴の方か。講義はあるのか。成果物を添削してもらえるのか。「ポイントが取れる」だけでなく、「何が身につくか」はここで決まります。
8. 証明書の発行の仕方とタイミング
実務従事の日数は、証明書で証明します。どの様式で、誰が証明し、いつ受け取れるのか。登録や更新の申請の時期に間に合うかも確認しておきましょう。
9. 料金・支払いの時期・キャンセルの扱い
料金だけでなく、前払いか後払いか、急に参加できなくなった場合のキャンセル料も確認しておくと安心です。
10. 参加者の声と、終わったあとのつながり
参加者の感想が具体的に公開されているか。終わったあとも学び続けられる場や、仲間とつながれる場があるか。1年目の診断士にとって、ここは意外と大きな差になります。
アクセルの実務従事の場合(事実のまとめ)
比べる材料として、アクセルの実務従事についても同じ10の項目でまとめておきます。
| 1. ポイント数 | 15ポイント。5・10ポイントだけの申請もできます |
|---|---|
| 2. 集合日 | 土日の4日間、各日10時〜18時。平日の参加はありません。原則定時で終了し、15分以上の延長はありません |
| 3. 課題 | 11日分の書類作成(事業計画書の修正、補助金の事業計画書の作成など)。提出の期限は設けていません |
| 4. 形式 | 東京などの会場、またはオンライン(Zoom) |
| 5. 課題企業 | 実在の中小企業。決算書や経営計画書をもとに、代表へのインタビューを行います |
| 6. テーマ | 新規事業計画の策定。参加者同士で議論を重ね、最後にプレゼンを行います |
| 7. 指導 | 診断士としてのマインドセット、財務の見方、人事、ネットワークづくり、副業・独立のメニューづくり、補助金などの講義。作成した計画書は先輩診断士が添削します |
| 8. 証明書 | 4日間の参加・課題の提出・料金のお振り込みを確認したあと、必要書類を郵送します |
| 9. 料金 | 88,000円(税込)。日程終了後に請求書を発行する後払い。キャンセル料はかかりません |
| 10. 声・つながり | 参加者さんの声を実名で公開。終了後は、参加者限定の有料コミュニティ(希望者のみ)にご参加いただけます |
累計の参加者は1,000人を超え、リピート参加も50人以上になりました。最新の日程・空き状況は実務従事のページでご確認ください。
アクセルの実務従事はこんな人におすすめ
まずは、アクセルの実務従事がお役に立てると考えている方です。
- 「合格したけれど、診断士として何をしたらいいかわからない」人:診断士としてのマインドセット、ネットワークのつくり方、副業・独立のメニューのつくり方など、試験勉強では学ばない「その後の進み方」を講義でお伝えしています。
- 平日は休めない会社員の人:集合日は土日の4日間のみ。各日10時〜18時で、原則定時に終わります。
- 子育て中・地方在住で、オンラインで参加したい人:Zoomでの参加ができます。もともと「小さなお子さんがいて実務補習への参加が難しい方にも参加してほしい」という想いで始めた仕組みです。
- 補助金や事業計画など、すぐに使える実務を身につけたい人:実在の中小企業を課題企業に新規事業計画を策定し、補助金の事業計画書は先輩診断士が添削します。
- 足りないポイントだけ取りたい人:15ポイントのほか、5・10ポイントだけの申請もできます。実務補習との組み合わせにも使えます。
- 更新ポイントを集めたい人:更新ポイントを目的にした参加者が多く、登録時に参加された方のリピート参加も50人以上になりました。
- 終わったあとも一緒に学べる仲間がほしい人:チームで取り組むので同期の仲間ができます。終了後は、参加者限定の有料コミュニティ(希望者のみ)にもご参加いただけます。
正直に:アクセルの実務従事が向いていない人
ここからは、あくまで私見です。どのサービスにも向き不向きがあります。合わない方に無理に選んでいただくのは、参加される方にとっても、課題企業にとっても良くないと考えています。
- 講義はいらないので、とにかく短時間でポイントだけ取りたい人:アクセルは講義をとても重視しています。診断士としての価値観や考え方の話に時間を使うので、効率だけを求める方には回り道に感じられると思います。
- 課題に期限がないと、後回しにしてしまいそうな人:本業が忙しい方のために期限を設けていませんが、その分、自分でスケジュールを決めて取り組む必要があります。
- 特定の業種の企業で経験を積みたい人:課題企業はこちらでご用意するため、業種を選ぶことはできません。
私が「比較ランキング」を書かない理由
最後に少しだけ。私は、資格の取得はゴールではなくスタートだと考えています。プロ野球でいえば、ドラフトで指名された状態です。
最初の15日で大事なのは、どこが一番安いか、どこが一番楽かではなく、自分が正しい方向に進むための土台をつくれるかです。そのためには、皆さん自身が目的に合わせて選べる材料を持っていることが一番だと思っています。この記事が、その材料の一つになれば嬉しいです。
まとめ
おすすめの実務従事は、平日に休めるか、費用、オンラインの必要性、身につけたいものによって人それぞれです。民間の実務従事は、ポイント数・日程・課題・指導・証明書・費用・その後のつながりなど、サービスごとに中身が大きく違います。「あと何日必要か」「この15日で何を持ち帰りたいか」を決めたうえで、10のことを確認してから申し込みましょう。
アクセルの実務従事についてご不明な点があれば、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。


