実務補習の思い出やちょっとした成功体験、その後実務従事を作った理由

僕が中小企業診断士になる前に受けた「実務補習」の思い出と、そこから今の「実務従事」を作るに至った経緯を書いてみようと思います。

これから実務補習・実務従事を考えている方、合格したばかりで何から始めればいいか迷っている方の参考になればうれしいです^^

 15日間コース、1社目は「当たり障りのない提案」で終わった

僕は(年度)に、実務補習の15日間コースを申し込みました。

ドキドキしながら参加し、メンバーと自己紹介しながら和やかな雰囲気。

今でも良い思い出でした。

ただ、1社目は正直うまくいきませんでした。

探り探りの中で当たり障りのない質問しかできずヒアリングが甘く、社長の本音や会社の本当の課題まで踏み込めなかった。その結果、提案も「どこの会社にも言えそうな、当たり障りのない話」に終始してしまいました。

報告書の形は整っていても、社長の表情を見ればわかります。

「まあ、そうだよね」くらいの反応で、刺さっていない。

言われ飽きてるというか、じゃあそれをどうやってやればいいのか細かな道筋を知りたいように感じました。

お昼の休憩中車の中でご飯を食べている跡継ぎ社長を見て、スタッフとの距離、決して楽しそうでない姿を見て必要なのはあるべき論じゃなかったんだろうと懐古します。

ただ、仮に跡継ぎ社長とスタッフさんの人間関係が課題だったとした場合、経験を積んだ今でも実務補習で何かできたかという別に何もできないんだろうとは思います。

成果を上げるお手伝いが外部の人間の限界だと思います。ただ、その上でもう少しできることはあった気がします。

1社目は教科書通りの発表で終わってしまいました。

2社目、握手から始めて懐に入り込むことを意識

2社目に入る前に、1社目の反省をチームのメンバーと話し合いました。

出てきた結論はシンプルで、

「もっと距離を縮めないと、本音は聞けない」

ということ。

そこで2社目のヒアリングでは、まず社長に握手をさせてもらうところから始めました。

「ヒアリングを始めさせて頂きます。お力になれるように全力で頑張ります!」

そう言ってメンバー全員社長に握手を求めてスタートしました。

そこから僕らも社長も意識が変わり、きちんと踏み込んでヒアリングしました。

より具体的に課題を聞き、相手がもしかしたら不快に思うかもしれないと思ったとしても時間を頂いている以上のパフォーマンスを出すことを優先しました。

さらに、社長や社員の方がタバコを吸われる方だったので、途中で外の喫煙スペースでの雑談にも参加させてもらいました。会議室では出てこない話が、ああいう場ではぽろっと出てくるんですよね。

その結果、2社目では思いっきり踏み込んだ提案ができました。

後日談をお伺いしたところ、提案した内容を具体的に実施してくださったとのこと。これは本当にうれしかったです。

3社目、「いますぐできる」と「補助金×システム」

3社目も、とにかく距離感にこだわりました。

提案では、「いますぐできる生産性向上」というテーマを盛り込み、すぐに手を付けられる簡易な改善案を出しました。

大量に送る郵送物を手で対応していた中で、たまに封筒に入れるタイミングで送り先と中身を間違えてしまう事象をヒアリングし、それを穴あき封筒に切り替える提案をしたところ期間中にすぐにやってくださいました。

「そんなの当たり前でしょ?」

「そんな簡単なことでいいの?」

と思うかもしれませんが、これはヒアリングで引き出せたもの手柄というか、その課題を引き出すことができなければ提案することができません。

今後その問題が起こらずに効率化したと思うと、その引き出し一個の価値があると思います。

そんな些細なことでお役になれたことが嬉しかったです。

もう一つ、補助金を絡めながら、効果のあるシステム改修の話も出しました。

「理想論」で終わらせず、システム面も実際に実現できるレベルまで考え抜いた結果、実際にシステムを導入していただけました。

「それはシステムで自動化できる」

これは言うのは簡単ですが、実際に導入するように相手を動かし実働まで持っていくのは困難ですので、そこに辿り着くことができたのは自信につながりました。

お客様の解像度を引き上げる

15日間を通じて、僕が一番学んだ点です。

とにかく踏み込んで、お客様の解像度を引き上げること。

ヒアリングが浅いと、提案も浅くなる。逆に、距離を縮めて本音を聞ければ、提案は具体的になり、実行される。

握手や喫煙所での雑談は、テクニックというよりそれだけ本気ということを示したかったです。

「はいはい、賢いコンサルさんでしょ」

そんなフィルターを突き破ることで壁を突破できたのかもしれません。

実務補習の良さと、感じた課題

実務補習には、実際の企業様と向き合える、チームで議論できる、という大きな価値があります。僕自身、ここでの経験が診断士としての原点になっています。

一方で、受講者として感じたこともありました。

学びの要素が限られる 企業様への診断がメインなので、財務・人事・マーケティングなどを体系的に「学ぶ」時間はどうしても少なくなります。

指導員やメンバーとの巡り合わせの影響が大きい どんな先生、どんなメンバーと一緒になるかで、得られるものが大きく変わります。

制度に合わせた進め方 制度に沿った報告書の作成が求められ、同じ流れを3社分繰り返す。制度として必要なことではありますが、「もっと実務に近い形でできないか」と感じる部分もありました。

子育てとの両立が難しい

終了時間が不明、連日のスケジュールで子育てなどが大変な時はかなり難しいと感じました。
これは根性論などではなく、30代くらいのパパさんママさんが参加しづらい形式のものは良くないと感じました。
ただ、国がやっているものはそう簡単に変えられないこともわかります。
そういう時は民間が頑張る必要がると感じました。

実務従事を始めたきっかけはコロナでした。

こうしたことを背景に朧げに実務従事をやりたいと思っていた頃にコロナがきました。
コロナで実務補習どころじゃないんじゃないか?と思っていた時に診断士協会に実務従事はリモートでやってもいいのか電話でお問い合わせして問題ないという回答をいただいたのでR3年からやっております。

ありがたいことに、毎年260名以上の診断士の方にご参加いただいています。

登録前の方、更新ポイントが必要な方、「実務補習だけでは物足りなかった」という方も、よかったらご参加ください。

二宮 圭吾
この記事の編集: 二宮 圭吾
アクセルパートナーズ代表・webコンサルタント・中小企業診断士

2010年にwebコンサルタントとして開業、2016年中小企業診断士登録。web集客や求人を中心に様々な支援を行う。独自の中小企業診断士ネットワークを運営。

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