20代の終わりに社労士法人の代表へ。「攻め」を重視する新しい労務支援の形

アクセル経営社会保険労務士法人代表 今井一貴
1. 社労士を目指したきっかけ
――今井さんが社会保険労務士を目指されたきっかけについて、前職の経験も含めてお聞かせいただけますでしょうか。
新卒では、東証プライム上場のパチンコホール向け設備メーカーに入社し、サービスエンジニアとして現場に配属され、業務を行っていました。ただ、自分自身知識を学ぶことが好きだったので、学んだことが実務に直結する管理部門に行き、「現場を知っている管理部門」として活躍したいという思いがありました。
また、管理部門の方がキャリアアップもしやすいかと。
2010年代、多くの日本企業にはまだジョブ型が浸透しておらず、企業主導のジョブローテーションが主流である中、その会社には「自己申告書」で自身のキャリアプランを強くアピールできる制度があったのも入社の大きな理由でした。
そのため簿記、ファイナンシャルプランナー、ビジネス実務法務検定、働き方改革検定など、幅広い資格を勉強をしながら管理部門への異動希望を出していました。
そんな中でたまたま声をかけてもらえたのが人事部でした。
採用担当から人事キャリアをスタートしたのですが、人事になったからにはこの仕事を突き詰めたいという思いから、社労士の勉強を始めました。ちょうど会社の通信教育費用の補助制度を利用できたことも後押しとなりました。
――仕事と勉強の両立は大変だったと思いますが、どのように乗り越えられたのでしょうか。
幸いなことに、社労士の勉強を始めて少ししたタイミングで、給与計算担当の方が退職されたため、私が給与計算を担うことになりました。給与計算という業務は、労働法や社会保険など、社労士の基本的な知識が詰まっている業務です。
そのため、実務で学んだことを知識として定着させ、それをまた実務で活かすという、非常に効率的な勉強ができました。実務経験がない状態で資格勉強をするのは非常に難しいと思いますが、この経験があり、1年ほどで合格することができました。
――今井さんはその後、中小企業診断士の資格も取得されていますよね。これはどのような目的からでしょうか。
社労士を取得し、その道のスペシャリストになるために大手人材系の企業に転職をしました。転職前後で経験を積みながらも感じていたのが、社労士という資格は守りの側面が強いということです。そのため、今後のキャリアアップを考えた時、社労士の「守り」の視点に加え、診断士の「攻め(=企業の売上向上)」の視点も必要だと考えました。
ちょうど診断士の一次試験の知識ベースは、過去の管理部門向けの資格勉強や大学の学部の勉強で既にカバーできていた部分が多く、効率的に学習を進めることが出来ると判断し、挑戦を決めました。
2. 独立開業と急成長の背景、グループ連携の強み
――社労士、診断士と順調にキャリアを重ねる中で、独立という道は以前から考えていたのでしょうか。
社労士の資格を取得した時点では、人事の専門知識を深めるという目的がメインで、独立はそこまで意識していませんでした。
しかし、診断士の資格を取得した後、多くの専門家コミュニティから声がかかるようになり、その中で独立志向のある方々と接する機会が増え、徐々に独立を意識するようになりました。アクセルパートナーズの二宮代表からお声がけいただいたことが、独立の最終的な決め手になりました。
――「アクセル経営社会保険労務士法人」という名称に「経営」という言葉が入っています。ここに込めた思いはありますか?
社労士業務は「守り」のイメージが強い事務所が多い中、当法人としては、社会保険労務士としての「守り」はもちろん、中小企業診断士の知識を活かした「経営」という視点を強く意識しています。
また、グループ会社であるアクセルパートナーズと密接に連携していることも、他にはない大きな特徴です。同じオフィスで、出向社員として両法人の業務を兼務しているスタッフもいます。アクセルパートナーズは、集客支援や採用支援、補助金申請支援を行っていますが、例えば採用にお困りのお客様がいればアクセルパートナーズのスタッフと一緒に採用支援の打ち合わせに入ることもあります。
その打合せの中では、採用を促進させるための給与の見直しの話を行ったり、併せて就業規則の変更の話をしたり、通常の社労士事務所では珍しい攻めのお客様支援を行っています。
直近でアクセルM&A会計事務所が設立されたため、「会計」と「労務」セットでおお客様のご支援ができればと思っています。
――設立から2年強現在までの歩みについて、求職者の方に伝わるようにお聞かせください。
総じて、極めて順調だと言えます(笑)
――素晴らしいですね(笑)
滑り出しから多くの仕事をご依頼いただくことが出来ました。実は独立開業をして最初の数ヶ月はまだ前職に在籍していました。もちろん会社でしっかりと手続きをした上で有休を使いながら副業として対応していましたが、有休の日はずっと社労士としての仕事をしていたと思います。
特に、人材開発支援助成金はこれまでに300件近くご支援させていただいており、ノウハウを蓄積することで、今では多くの研修会社様からもお問い合わせをいただくようになりました。
また、対応の品質についても評価をいただいています。複数社に問い合わせたお客様から「一番情報が分かりやすかった」「注意点まで教えてもらえた」といったお言葉をいただくことが多く、これが最終的に顧問契約につながるという、理想的な流れも生まれています。すでに社労士と契約していた企業様や、今まで社労士と契約していなかった企業様、様々なお引き合いを頂けて嬉しく思っています。
3. チームへの信頼と求める人物像
――現在、一緒に働いているメンバーについての印象をお聞かせください。
今のアクセル経営社会保険労務士法人は、正社員の出向スタッフやテレワークスタッフ、副業スタッフなど多種多様な働き方の方々が在籍しています。
あるスタッフはものすごく丁寧にマニュアルを作ってくれていて、それが本当にすごいなあと思っています。そのスタッフなしには今の様々な働き方の方々が活躍する形は成せていないだろうなと思っています。
またあるスタッフは、社労士を勉強しつつ、休日に有料の勉強会に参加をしたり、自分から学ぶ姿勢が素晴らしいなあと思っています。この仕事は勉強したことが実務のスキルアップに直結するのが良い所なので、そういった努力が仕事にも結び付けられる環境を作ってあげたいなと思っています。
副業メンバーの皆さんも、中小企業診断士をはじめとする能力の高い方々が揃っており、仕事のクオリティが非常に高いです。普段は一流企業で働かれている方や独立診断士として活躍されている方ばかりで、こういった方々と一緒に仕事が出来るのも、うちで働く一つの魅力だと思います。
――組織の急成長に伴い、今後新しく入社される方に求めるものは何でしょうか。
給与計算や社会保険の手続きといったコア業務をしっかりと担当できる方が不可欠だなと思います。現在は私が中心になって行っているので、これらの業務をスタッフ中心に行えるようにしたいです。
――スキル面以外で、仕事への姿勢や人柄で求める点はありますか。
オープンにコミュニケーションを取れる方かなと思っています。
というのも、人事部の仕事と社労士法人の仕事の一番の違いは「対顧客」という所にあると思っています。お客様に対してサービスを提供しているという意識を持ち、労務の知識を活かせる方が理想なのかなと、、、そう言うとすごくハードルが上がってしまいますが(笑)
なにより、当法人はテレワークや副業メンバーも多いため、迷ったことや分からないことはすぐに聞ける、オープンな姿勢が重要なのかなと思います。コミュニケーションを嫌がらず、必要であればチャットやオンラインなどで質問が出来ることが重要です。その上で、素直に物事を吸収できる方が一番良いですね。
社労士法人というと、法律を扱うためミスが許されないという堅いイメージがあるかもしれませんが、当法人ではダブルチェック体制を整えています。過度にミスを恐れるよりも、積極的にコミュニケーションを取り、柔軟に対応できる方を歓迎します!

4. 中長期的なビジョンと未来の組織像
――今後、3年、5年、10年といった中長期的な視点で、どのような社労士法人を目指していきたいかお聞かせください。
まず目指しているのは、「単なるルール整備でも実務代行でもない制度・仕組み・労務支援を通じて、経営者にも従業員にも挑戦したくなる環境を作る」ことです。
3年後は、高難易度の業務を法人としてできるようになりたいです。具体的には、社労士会も推進する経営労務診断や、IPO(株式公開)対応、労務デューデリジェンスの実施を目指します。また、業務の自動化を進め、助成金業務が最終チェックまで完結できるような組織体制を確立したいと考えています。
5年後は、 IPO、労務デューデリ、人的資本といった企業の成長戦略や資本戦略に直接関与する「攻めの労務事業」を展開し、M&A仲介会社など外部からの案件受託を増やしていきたいと思っています。既存の顧問業務は、ほぼスタッフが担当するような、自立した組織にすることが理想的です。
10年後は、 経営者から「攻めの労務相談をしたくなる社労士の定番ポジション」を確立したいと思っています。
当法人はまだ設立から3期目ですが、この中長期的なビジョンを実現するためにも、スタッフ一人ひとりが自律的に動いて、所長の自分がいなくても社労士法人としての仕事を完遂できる組織にしていきたいと考えています。その上で、自分は常に新しい領域にチャレンジし、法人に新しい業務を持ち込む役割を担っていきたいです。
――最後に、今後の採用活動において、求職者の方へメッセージをお願いします。
社労士事務所の中には、定型業務を中心に取り扱っているところや、電子申請に対応していないところも多いと言われていますが、むしろ私たちは新しい形に対応していき、コミュニケーションツールなどもお客様に合わせ、変化を恐れず柔軟に対応できる形で事業を推進していきたいと思っています。
一緒に働いていただくスタッフの方にも、その柔軟さがあると嬉しいと思っています。既存の社労士業務に物足りなさを感じている方や、未経験であっても、古いスタンダードな形ではなく、新しい社労士の形を作りたいという意欲を持つ方からのご応募をお待ちしています!


