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【IT導入補助金】申請や利用には支援事業者の存在が不可欠

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顧客ニーズの多様化や情報化が進む時代に、業務効率アップや職場環境の改善を図るために、ITツール導入の必要性を実感している企業は多いのではないでしょうか。導入費用がネックになっている企業も多いと思いますが、IT導入補助金を活用すれば、導入費用の負担軽減が可能です。
もっとも、IT導入補助金にはほかの補助金とは異なる特徴があります。企業が単独で申請できるのではなく、IT導入事業支援事業者と連携しての申請や導入が求められます。
IT導入支援事業者とはなんなのか、その役割や活用するメリット、IT導入支援事業者となるための要件などを見ていきましょう。

 

IT導入支援事業者による申請が必須

従来の一般的な補助金や助成金の制度では、企業のみの判断で申請を行うか、行政書士などの専門家に相談し、要件を満たすようサポートしてもらうことや書類を代行作成してもらって申請するのがよくあるパターンです。行政書士はあくまでも形式的な要件の具備のチェックや書類の代行作成しかできません。
もっとも、従来の方法では補助金や助成金を得ても、うまく活用できていない事例や資金だけがほしくて申請してくる事例も後を絶ちませんでした。
そこで、近年では、事前に中小企業診断士などのコンサルティングを受けることを条件にする補助金や助成金も登場しています。中でも、IT導入補助金は、コンサルティングを受けるだけでなく、申請そのものも企業ではなく、IT導入支援事業者という事前審査を受けたITツールのベンダーが申請をすることが求められています。企業が単独で申請することはできないので注意が必要です。

IT導入支援事業者のサポートが必要となる理由

ITツールは高度化が進み、さまざまな業務をスムーズに行えるツールが多彩にラインアップされています。もっとも、自社に合ったツールを導入し、かつそれを使いこなせなければ、いくら費用をかけて導入しても意味がありません。
そこで、IT導入補助金を活用してITツールを導入するにあたっては、それぞれの企業が抱える課題の解決につながるかを専門業者と相談しながら検討することが求められます。また、ITリテラシーが低い世代やITツールを使うのが初めての職種の方がいたとしても、絵に描いた餅にならず、スムーズに使いこなして課題の解決や業績アップなどの目標が達成できるよう、導入時の研修や導入後のサポートなども受けられる体制づくりが必要です。
そこで、企業が単独で導入を判断して、導入、運用をするのではなく、IT導入支援事業者のサポートを必須としました。

なんでも自由に選べるわけではない

ITツールを提供している事業者に相談すれば良いのかと、これまでにシステムを購入したことがある事業者に相談することやネットで安いアプリやツールを見つけていきなり購入してはいけません。
ITツールを提供している事業者なら、すべてがIT導入支援事業者となれるわけではなく、事前に監督官庁の審査を受け認定を受けることが必要です。また、IT導入支援事業者が提供しているツールやサービスなら、なんでも補助対象になるわけではありません。IT導入補助金の5つの枠組みにマッチするツールの導入でないと補助されないので注意しましょう。さらに、IT導入支援事業者が提供している補助対象のツールであっても、IT導入補助金の申請前に契約を行った場合やお金を払ってしまうと補助対象になりませんので注意が必要です。

IT導入支援事業者になるには

IT導入支援事業者は、ITツールを導入して生産性の向上を目指す中小企業・小規模事業者と二人三脚で事業を行うサポータ―的存在です。ITツールの説明やコンサルティング、導入や運用方法の相談などのサポートをはじめ、IT導入補助金の交付申請や実績報告など補助金制度を実施する事務局との手続きも担わないといけません。そのため、ITツールを販売していれば、どの事業者でもなれるわけではなく、事前に事務局に登録申請を行い、事務局と外部審査委員会による審査を受け、採択されることが必要です。
IT導入支援事業者の登録形態には、法人(単独)と複数事業者でタッグを組むコンソーシアムの2つの登録方法があります。以下で2つの違いや要件を確認していきましょう。

法人(単独)

IT導入支援事業者の登録要件をすべて満たせば単独で登録できます。ITツールの登録から事業実施による効果報告まで、1つの法人がすべて単独で実施しなくてはなりません。法人(単独)の登録要件は、「IT導入支援事業者登録要領」に記載された21項目の要件をすべて満たすことが求められます。

コンソーシアム

コンソーシアムとは、幹事社1社と構成員からなる形態です。
単独ではIT導入支援事業者としての要件を満たせない法人や個人事業主がタッグを組み、「IT導入支援事業者登録要領」に記載された構成員の要件を満たせば、構成員として参画が可能です。単独では要件が満たせない場合だけでなく、複数で事業を行ったほうが、中小企業の生産性向上やサポートにつながると判断した場合も登録することができます。コンソーシアムとして登録するには、幹事社と構成員のそれぞれが「IT導入支援事業者登録要領」に記載された要件をすべて満たさなくてはなりません。

IT導入支援事業者の役割

IT導入支援事業者には役割が課されるため、審査の過程では、こうした役割を担えるかもチェックされます。もっとも、実際に行えるかは事業者側の体制づくりや能力、技術などが伴わないといけません。
IT導入支援事業者として採択されることを考えている事業者は、以下のような役割が担えるのか、自社の体制やスタッフの能力やスキル、経験をはじめ、対応するための人材が足りているかなどをよく検討することが必要です。
一方、ITツールの導入に不安がある企業は、こうしたサポートが受けられることを頭に入れ、勇気を出して決断することで、職場環境の改善や業務の効率化、人手不足の解消などが図られ、業績アップや経営状態の改善、さらなる成長が期待できます。

生産性の向上に資するITツールの登録

IT導入支援事業者に採択されると、その事業者の提供するツールがすべて補助対象になるわけではありません。IT導入補助金の趣旨を理解し、5つの枠に該当する中小企業・小規模事業者等の生産性の向上に資するツールを事務局に事前に登録することが必要です。
デジタル化基盤導入類型では、会計・受発注・決済・ECの機能を保有するITツール、セキュリティ対策推進枠ではサイバーセキュリティ対策の強化を図る 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の登録が求められます。補助金の不正受給といった不正行為を防止する役割も担い、補助金交付が適切に行われるよう、補助事業の管理・監督役も担っています。そのうえで、補助事業者に対し、適切なITツールの提案を行い、導入のサポートやアフターサポートも実施しなくてはなりません。申請者から問い合わせや相談を受けた場合には事務局に代わって対応を行うことが必要です。事務局から補助事業者への指示や指導の仲介も求められます。ITツールによりって生産性の向上や課題解決などの目的が達成できるよう、サポートをしていくことが必要です。

まとめ

IT導入補助金は、中小企業などが単独で申請できるのではなく、IT導入支援事業者のサポートを受け、申請から導入、アフターサポートを受けることが求められています。これによってITツール導入の効果を高め、生産性の向上などを図らせるのが狙いです。
IT導入支援事業者になるにも要件があり、事前登録が必要です。補助対象となるツールも、要件を満たし事前登録されたものでないといけません。

 

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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