経営管理ビザの事業所と活動実態|自宅兼用・業務委託・長期出国・許認可の確認点


経営管理ビザの改正で、事業の規模に見合った事業所を確保することが求められるようになりました。「自宅を事務所にしているが、このままでよいのか」「実務の多くを外部に任せているが、問題にならないか」と、不安を感じている方は少なくないと考えられます。海外へ出る機会が多い方も、在留期間中の出国の扱いが気になるところです。

この記事では、出入国在留管理庁が示している事業所と活動実態の取扱いを整理します。事業所、業務委託、共同経営、長期の出国、許認可の5点を取り上げます。

なお、要件の詳細や運用は変更される場合があります。最終的な判断の前に、出入国在留管理庁の公式ページをご確認ください。更新審査で確認される税金や社会保険の状況は、経営管理ビザの更新前に確認することについての記事で整理しています。

結論:事業所と活動実態は、申請と更新の両方で確認される

出入国在留管理庁の公表資料によると、事業所と活動実態については、次のように取り扱うとされています。

  • 事業所:改正後の規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する必要があります。自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められません。
  • 活動実態:業務委託を行うなどして、経営者としての活動実態が十分に認められない場合は、在留資格「経営・管理」に該当する活動を行うとは認められないものとして扱われます。
  • 長期の出国:在留期間中に、正当な理由なく長期間の出国をしていた場合は、本邦における活動実態がないものとして、在留期間更新許可は認められません。
  • 許認可:事業に必要な許認可の取得状況などを証する資料の提出が求められます。

いずれも、書類を整えるだけでなく、日々の経営の実態が問われる点だと考えられます。

事業所:自宅兼用が原則認められない点と、広さの扱い

公式ページのQ&Aでは、自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められないと案内されています。理由として、改正後の規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する観点が挙げられています。

事業所の広さについては、一律に答えることは困難とされています。ただし、改正後の規模等に応じた経営活動を行うために、必要かつ十分な広さを確保する必要があるとされています。具体的な面積の目安は、公式ページでは示されておらず、不明です。

  • 自宅との兼用:原則として認められません。例外の具体的な範囲は、参照した公式ページでは確認できませんでした。不明です。
  • レンタルオフィスなどの形態:参照した公式ページには記載がなく、不明です。
  • 事業の規模との関係:事業所は、事業の規模に見合った経営活動を行える場所であることが求められます。

活動実態:業務委託と、経営者として把握しておくべき情報

活動実態が十分に認められないとされるケース

公式ページのQ&Aには、経営者としての活動実態が十分に認められない場合として、次の例が挙げられています。

  • 業務の大半を外部に委託し、日常的に申請者本人による経営活動を行っていない場合
  • 具体的な事業内容や財務状況など、経営者として本来把握すべき情報を把握していない場合

業務委託そのものを禁じる趣旨の記載は、参照した公式ページでは確認できませんでした。問われているのは、委託の有無ではなく、経営者としての活動実態が認められるかどうかだと考えられます。

共同経営者がいる場合

共同経営者がいる場合は、外国人ごとに、その活動が経営または管理に当たるかが判断されます。公式ページのQ&Aでは、次の点を勘案するとされています。

  1. 合理的な理由:事業の規模や業務量の状況を勘案して、それぞれの外国人が事業の経営または管理を行うことに合理的な理由が認められること
  2. 業務内容の明確さ:それぞれの外国人ごとに、従事する業務の内容が明確になっていること
  3. 報酬:それぞれの外国人が、経営または管理に係る業務の対価として報酬の支払いを受けること

これらは「等を勘案」とされており、ほかの事情も考慮される可能性があります。

長期の出国と許認可:公式ページに示されている内容

長期の出国と許認可について、公式ページに示されている内容と、確認したい点を表に整理しました。

確認点 公式ページに示されている内容 確認したいこと
長期の出国 一般論として、決定された在留期間のうち、累計でその過半を超える期間、再入国許可による出国(みなし再入国許可を含む)をしている場合は、正当な理由があるときを除き、更新審査で消極的な要素として評価される 在留期間中の出国日数の累計と、出国の理由
許認可の資料 事業に必要な許認可の取得状況などを証する資料の提出を求める 自社の事業で、許認可が必要かどうか
許認可を先に取得できない場合 在留許可を受けてからでないと取得できないなど、正当な理由が認められる場合は、次回の更新申請時に取得状況を確認する。取得できない具体的な理由を説明した文書(様式自由)を提出する 理由を説明する文書の準備

長期の出国の目安は、あくまで一般論として示されたものです。個々の在留状況に応じて判断されるとされています。「正当な理由」の具体例は、参照した公式ページでは示されておらず、不明です。

なお、更新の審査では、労働基準法や最低賃金法などの労働関係法令の遵守状況、社会保険や労働保険の加入状況なども確認されます。経営状況や納税状況に問題がなくても、これらに問題があれば、更新が認められない事例があるとされています。

事業所と活動実態を点検する手順

  1. 事業所の現状を確認する:自宅との兼用になっていないか、事業の規模に見合った場所かを整理します。
  2. 日々の業務を書き出す:申請者本人が日常的に担っている経営業務を、具体的に書き出します。
  3. 委託している業務を整理する:外部に任せている業務の範囲と、本人が把握している内容を確認します。
  4. 出国の状況を記録する:在留期間中の出国日数と、その理由を記録しておきます。
  5. 許認可の要否を確認する:事業に必要な許認可を洗い出し、取得状況や、取得できない理由を整理します。

事業所の確保や、経営者としての業務内容は、事業計画書の内容とも関わると考えられます。事業計画書は、専門家による確認が必要とされています。改正の全体像は、経営管理ビザの事業計画書と専門家確認についての記事で整理しています。

経営管理ビザの申請前に確認したいこと

本記事は、2026年11月時点で確認できた出入国在留管理庁の公表情報の整理です。個別の結果を保証するものではありません。

  • 事業所や活動実態が整っていても、ビザの許可を保証するものではありません。許可・不許可は、出入国在留管理庁が判断します。
  • 運用は変更される場合があります。申請や更新の直前に、公式情報をご確認ください。
  • 事業所の形態、業務の分担、出国の状況、許認可の要否は、事業ごとに異なります。個別の事情は、記事の内容だけでは判断できません。
  • 当社は、事業計画の策定と専門家としての確認を担当します。ビザの申請書類の作成と申請取次は、行政書士の業務です。当社の支援内容は、経営管理ビザの事業計画支援ページで案内しています。

よくある質問

Q. 自宅の一室を事業所として使うことはできますか。
A. 公式ページでは、自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められないとされています。例外の具体的な範囲は、確認できませんでした。不明です。個別の事情は、出入国在留管理庁または行政書士にご確認ください。

Q. レンタルオフィスやシェアオフィスは、事業所として認められますか。
A. 参照した公式ページには記載がなく、不明です。事業の規模に見合った経営活動を行える場所かどうかが問われると考えられます。申請の前に、行政書士や出入国在留管理庁にご確認ください。

Q. 業務の一部を外部に委託すると、不許可になりますか。
A. 公式ページでは、業務の大半を外部に委託し、日常的に本人による経営活動を行っていない場合などが、活動実態が十分に認められない例として挙げられています。委託そのものを禁じる記載は、確認できませんでした。委託の範囲と、本人が担う業務を、整理しておくことをおすすめします。

Q. 海外出張が多い場合は、更新に影響しますか。
A. 一般論として、在留期間の過半を超える期間、再入国許可による出国をしている場合は、正当な理由があるときを除き、更新審査で消極的な要素として評価されるとされています。個々の在留状況に応じて判断されます。出張が「正当な理由」に当たるかは、確認できませんでした。不明です。

まとめ

経営管理ビザでは、事業所の確保、経営者としての活動実態、在留中の出国状況、許認可の取得状況が確認されます。自宅兼用は原則として認められず、業務の大半を外部に委託して本人の経営活動がない場合は、該当しないものとして扱われます。

最初に取り組みたいのは、現状の点検です。事業所の状況、本人が担っている業務、出国の記録、許認可の要否を、書き出して整理してみてください。

点検で気になる点が見つかった場合は、公式情報の確認とあわせて、専門家への相談もご検討ください。

※本記事は、2026年11月時点で確認できた出入国在留管理庁の公表情報(令和8年6月26日更新分)に基づいています。制度や運用は変更される場合があるため、最新の公式情報をご確認ください。

経営管理ビザの事業計画書の策定や、専門家による確認をご検討の方は、経営管理ビザの事業計画支援ページをご覧ください。


私たちアクセルパートナーズは、補助金活用や事業計画づくりの実行支援を軸に、中小・中規模企業の「外部経営企画室」として集客から採用・財務までご支援しています。経営管理ビザの事業計画書の策定や、専門家による確認にお困りの方は、お気軽にご相談ください。

鴨居 陽介
この記事の編集: 鴨居 陽介
アクセルパートナーズ 取締役・中小企業診断士

国内Sier企業でシステムエンジニア、PM、研修講師、法人営業を経験。 人と組織の成長を支えるマネジメントに携わる。2023年 中小企業診断士登録。2025年 アクセルパートナーズの理念や行動指針に強く共感し、取締役として参画。

相談無料、お気軽にご相談ください!

Contact

0120-659-057営業時間 9:30〜18:00 [平日] お問い合わせ 資料ダウンロード
0120-659-057営業時間 9:30〜18:00 [平日]お問い合わせ