経営管理ビザの要件を満たせるか|改正後の6項目セルフチェック
経営管理ビザの要件が見直されたと知り、自分の場合は申請できるのか、何から確認すればよいのか、判断に迷われている方は少なくないと考えられます。資本金、雇用、日本語能力、経歴、事業所、事業計画書と、確認する項目が多いためです。
この記事では、改正後の要件を6項目のセルフチェックに整理しました。チェックの結果ごとに、次に取る行動も示します。ご自身の状況を確認しながら、読み進めてください。判断に迷う項目が残った場合は、記事の後半でご案内する無料相談もご活用いただけます。
なお、要件の詳細や運用は変更される場合があります。最終的な判断の前に、出入国在留管理庁の公式ページをご確認ください。改正の全体像は、こちらの記事で整理しています。
このセルフチェックの使い方
このチェックは、新たに経営管理ビザの取得を目指す方を主な対象としています。すでにビザをお持ちの方の更新については、令和10年10月16日までの更新申請に経過措置があるとされています。詳しくは、後半の注意点でも触れます。
各項目は、次の3段階で振り返ってみてください。
- 準備できている:資料などで示せる状態
- 準備中:方針は決まっているが、まだ形になっていない
- 未着手・不明:何から手を付けるか分からない
6項目は、それぞれが独立した選択肢ではなく、組み合わせて確認されるものです。1つでも未準備の項目がある場合は、申請の時期や進め方の見直しが必要になる可能性があります。
改正後の6項目セルフチェック
| 項目 | 確認すること | 「準備できている」の目安 |
|---|---|---|
| ① 資本金等 | 3,000万円以上(法人は資本金の額または出資の総額) | 払込みの時期と、資金の出どころを資料で説明できる |
| ② 常勤職員 | 1名以上の雇用。対象となる在留資格に条件あり | 採用の時期と雇用条件が決まっている |
| ③ 日本語能力 | 申請者または常勤職員のいずれかがB2相当以上 | 試験の合格証や卒業証明書などで示せる |
| ④ 経歴・学歴 | 経営・管理の経験3年以上、または博士・修士・専門職学位 | 職歴や学位を示す資料がある |
| ⑤ 事業所と活動実態 | 独立した事業所の確保(自宅との兼用は原則不可)。経営者としての活動実態 | 賃貸借契約などが整い、ご自身の役割を説明できる |
| ⑥ 事業計画書 | 専門家(中小企業診断士・公認会計士・税理士)による確認が必要 | 根拠のある計画があり、確認を依頼する先が決まっている |
① 資本金等で見落としやすい点
法人の場合、3,000万円は資本金の額(合同会社などは出資の総額)で判断されます。資本準備金、資本剰余金、利益剰余金は含まれないとされています。また、従業員の給与や事務所の維持費を合算して3,000万円に届かせることはできません。複数の会社の資本金を合算することも認められず、いずれか1社が基準を満たす必要があります。
② 常勤職員で見落としやすい点
常勤職員の対象は、日本人、特別永住者、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格をお持ちの方に限られます。「常勤」かどうかは、週5日以上・年間217日以上・週30時間以上の勤務や、雇用保険の被保険者であることなどの観点から判断されるとされています。在籍出向、派遣、請負の形で働く方は、常勤職員と見なされません。
③ 日本語能力の示し方
日本人や特別永住者以外の方は、次のいずれかで確認されるとされています。
- 日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定
- BJTビジネス日本語能力テストで400点以上
- 中長期在留者として20年以上の在留
- 日本の大学等の高等教育機関の卒業
- 日本の義務教育の修了と、高等学校の卒業
申請者本人でなくても、常勤職員が基準を満たしていれば、要件の確認ができます。
チェック結果ごとの、次の一手
| チェックの状況 | 次の一手 |
|---|---|
| 6項目すべて「準備できている」 | 事業計画書の最終確認と、提出書類の整合性の点検に進みます。専門家確認の依頼先を決めます。 |
| 1〜2項目が「準備中」 | 項目ごとに期限を決めて準備します。申請の時期を、準備の進み具合に合わせて見直します。 |
| 「未着手・不明」が複数ある | まず資本金と雇用の2項目を優先して整理します。全体の優先順位は、専門家と一緒に決めると進めやすくなります。 |
| 資本金等が3,000万円に届かない | 要件を満たさない状態での新規申請は、難しいと考えられます。準備の方法や時期は、個別の状況で異なるため、相談をおすすめします。 |
今日からできる準備の5ステップ
- チェック表に状況を書き出す:6項目それぞれに、「準備できている」「準備中」「未着手・不明」を付けます。
- 手元の資料を集める:登記関係、賃貸借契約、学位や職歴を示す書類、日本語能力の証明書などです。
- 資金計画と収支計画の骨子を、1枚にまとめる:3,000万円の出どころ、人件費、3〜5年の売上の見込みと、その根拠を書き出します。
- 申請の予定時期から逆算する:審査には数か月かかることが多いとされています。計画づくりの期間も含めて、余裕のある日程を組みます。
- 専門家確認の依頼先を決める:中小企業診断士、公認会計士、税理士が対象です。申請者が経営する会社の役員や従業員は、評価者として認められません。
無料相談で確認できること
セルフチェックで判断に迷う項目が残ったときや、何から手を付けるか決めきれないときは、無料相談をご利用ください。当社では、事業の内容、資本金や雇用の準備状況、申請の予定時期をお伺いし、要件を満たせそうかをご説明しています。オンラインで対応しており、お住まいの地域は問いません。
相談の時間を有効に使うために、次の情報を整理しておくと進めやすくなります。
- 予定している事業の内容
- 資本金の準備状況と、資金の出どころ
- 常勤職員の採用予定
- 申請を予定している時期
- このセルフチェックの結果
すべてが整っていなくても問題ありません。「何が分かっていないのか」を整理するところから、一緒に進めることもできます。
経営管理ビザの申請前に確認したいこと
- このチェックは、目安として整理したものです。個別の審査の結果を示すものではありません。
- 許可・不許可は、出入国在留管理庁が判断します。無料相談を含め、当社は許可をお約束することはできません。
- すでにビザをお持ちの方は、令和10年10月16日までの更新申請で、新基準に適合しないことのみで不許可にはならないとされています。3年を経過した後は、改正後の基準への適合が必要です。
- 当社は、事業計画の策定と専門家としての確認を担当します。ビザの申請書類の作成と申請取次は、行政書士の業務です。
よくある質問
Q. チェックで「準備できている」が多ければ、相談は不要ですか。
A. 判断に迷う点がなければ、必ずしも相談は必要ありません。ただ、事業計画書の根拠や、書類同士の整合性は、第三者の目で確認すると見直しの機会になります。
Q. チェックで「準備中」や「未着手」が付いた場合は、申請できませんか。
A. 要件を満たしていない状態での新規申請は、難しいと考えられます。準備の進め方や、申請の時期を見直すことで対応できるかどうかは、個別の状況によります。
Q. 海外に住んでいても相談できますか。
A. 当社の無料相談は、オンラインで実施しています。なお、打ち合わせは日本語で行います。
まとめ
経営管理ビザの改正後の要件は、資本金等、常勤職員、日本語能力、経歴・学歴、事業所と活動実態、事業計画書の6項目で整理できます。まずは、ご自身の状況を3段階で振り返り、結果に応じた次の一手を確認してください。
準備を進めるうえで、とくに時間がかかりやすいのは、資金計画と事業計画書です。申請の予定時期から逆算して、早めに着手することをおすすめします。
判断に迷う項目が残った場合は、1人で抱え込まず、専門家への相談もご検討ください。
※本記事は、2026年11月時点で確認できた出入国在留管理庁の公表情報(令和8年6月26日更新分)に基づいています。制度や運用は変更される場合があるため、最新の公式情報をご確認ください。
経営管理ビザの事業計画書の策定や、専門家による確認をご検討の方は、経営管理ビザの事業計画支援ページをご覧ください。
私たちアクセルパートナーズは、補助金活用や事業計画づくりの実行支援を軸に、中小・中規模企業の「外部経営企画室」として集客から採用・財務までご支援しています。経営管理ビザの要件確認や、事業計画書の策定・専門家による確認にお困りの方は、お気軽にご相談ください。





