経営管理ビザの日本語能力|B2相当の証明方法と提出する資料の整理
経営管理ビザの改正で、日本語能力の要件が加わりました。「B2相当とは何を指すのか」「何を用意すれば示せるのか」と、準備の段階で迷われている方は少なくないと考えられます。申請者本人が日本語に自信をお持ちでない場合は、誰がどう示すかも悩みどころです。
この記事では、出入国在留管理庁が示している5つの確認方法と、提出する資料を整理します。あわせて、誰の日本語能力を示すか、申請書にどう書くか、見落としやすい点もまとめます。
なお、要件の詳細や運用は変更される場合があります。最終的な判断の前に、出入国在留管理庁の公式ページをご確認ください。常勤職員との組み合わせ方は、経営管理ビザの常勤職員と日本語能力についての記事で整理しています。
結論:日本語能力は、B2相当以上を5つの確認方法のいずれかで示す
出入国在留管理庁の公表資料によると、申請者または常勤職員のいずれかが、相当程度の日本語能力を有することが必要とされています。相当程度とは、「日本語教育の参照枠」におけるB2相当以上の日本語能力をさします。
日本人または特別永住者の方以外については、次のいずれかに該当することが確認されます。
- 日本語能力試験(JLPT):N2以上の認定を受けていること
- BJTビジネス日本語能力テスト:400点以上を取得していること
- 在留年数:中長期在留者として20年以上、我が国に在留していること
- 高等教育機関の卒業:我が国の大学等高等教育機関を卒業していること
- 義務教育と高校:我が国の義務教育を修了し、高等学校を卒業していること
日本人または特別永住者の方が日本語能力を示す場合に、どのような資料を提出するかは、参照した公式ページには記載がなく、不明です。
5つの確認方法と、提出する資料の整理
公式ページのQ&Aでは、証明の方法が「試験で示す場合」と「その他の方法で示す場合」に分けて案内されています。次の表に整理しました。
| 証明の区分 | 確認方法 | 提出する資料 |
|---|---|---|
| 試験で示す | JLPT N2以上の認定(公益財団法人日本国際教育支援協会及び独立行政法人国際交流基金が実施) | 試験の合格証や成績証明書 |
| 試験で示す | BJTビジネス日本語能力テスト400点以上(公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施) | 試験の合格証や成績証明書 |
| その他の方法で示す | 中長期在留者として20年以上の在留 | 日本語能力を有する方の身分及び経歴を証する資料 |
| その他の方法で示す | 日本の大学等高等教育機関の卒業 | 日本語能力を有する方の身分及び経歴を証する資料 |
| その他の方法で示す | 日本の義務教育の修了と、高等学校の卒業 | 日本語能力を有する方の身分及び経歴を証する資料 |
身分及び経歴を証する資料として、公式ページには住民票や卒業証明書などが挙げられています。確認方法ごとの具体的な資料名は、参照した公式ページでは示されておらず、不明です。申請前に、出入国在留管理庁または申請を担当する行政書士にご確認ください。
誰の日本語能力を示すか、申請書にどう書くか
申請者本人で示す場合
申請者本人が、上の5つのいずれかに当てはまる場合は、本人の日本語能力で示せます。ただし、日本語能力とは別に、常勤職員を1名以上雇用することが必要です。
常勤職員で示す場合
申請者本人で示せない場合は、常勤職員のいずれかが示します。日本語能力を示す方としての「常勤職員」には、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人も含まれるとされています。
- 複数名を雇用している場合:全員分の関係書類は、必ずしも必要ではありません。少なくとも1名が基準を満たすことが確認できれば、差し支えないとされています。
- 常勤職員の対象:1名以上の雇用の要件を満たす方の範囲は、日本語能力を示す方の範囲と異なります。組み合わせは、前述の常勤職員の記事をご覧ください。
申請書への書き方
公式ページのQ&Aでは、申請書(所属機関作成用1)の3(11)に、日本語能力を有する方の有無と内容を記入するよう案内されています。「内容」欄には、具体的に書くことが求められています。
- 記載例:「日本人を雇用している」
- 記載例:「経営者(申請人)が日本語能力N2以上の認定を受けている」
学歴・在留年数で示す場合に見落としやすい点
- 義務教育と高校:小学校及び中学校の義務教育を修了し、高等学校を卒業している必要があります。中学校から編入した場合は、この要件に該当しないとされています。
- 高等教育機関:日本の高等専門学校や専門学校の卒業も含まれます。ただし、恒常的に外国語による授業を行う課程と、通信により教育を行う課程は除かれます。
- 在留年数:「中長期在留者として20年以上」とされています。年数の数え方など、細かな扱いは、参照した公式ページでは確認できませんでした。不明です。
日本語能力の証明を準備する手順
- 誰が示すかを決める:申請者本人で示すか、常勤職員で示すかを、先に整理します。
- 5つのどれに当たるかを確認する:試験の認定や点数、卒業、在留年数のうち、該当するものを確かめます。
- 資料を集める:試験で示す場合は、合格証や成績証明書を用意します。その他の方法の場合は、身分及び経歴を証する資料を用意します。
- 申請書の記載を具体的にする:日本語能力を有する方の有無と内容を、誰がどの根拠で示すのか分かる形で書きます。
- 採用の条件に入れる:常勤職員で示す場合は、日本語能力を採用の条件に加えます。
経営管理ビザの申請前に確認したいこと
本記事は、2026年11月時点で確認できた出入国在留管理庁の公表情報の整理です。個別の結果を保証するものではありません。
- 日本語能力を示せても、ビザの許可を保証するものではありません。許可・不許可は、出入国在留管理庁が判断します。
- 運用は変更される場合があります。申請の直前に、公式情報をご確認ください。
- 日本語能力を有する方の状況や、申請の種類によって、必要な資料は異なる可能性があります。個別の事情は、記事の内容だけでは判断できません。
- 当社は、事業計画の策定と専門家としての確認を担当します。ビザの申請書類の作成と申請取次は、行政書士の業務です。申請書の記載内容は、申請を担当する行政書士にご確認ください。当社の支援内容は、経営管理ビザの事業計画支援ページで案内しています。
よくある質問
Q. 申請者本人が日本語を話せない場合は、要件を満たせませんか。
A. 日本語能力は、申請者または常勤職員のいずれかが示せば足りるとされています。常勤職員が示す場合は、その方が5つのいずれかに当てはまることを、資料で示す必要があります。
Q. JLPTとBJT以外の試験でも、認められますか。
A. 参照した公式ページに掲載されている試験は、JLPT(N2以上)とBJTビジネス日本語能力テスト(400点以上)の2つです。それ以外の試験の扱いは、確認できませんでした。不明です。出入国在留管理庁または行政書士にご確認ください。
Q. 日本の専門学校を卒業していれば、日本語能力を示せますか。
A. 日本の高等専門学校や専門学校の卒業も、高等教育機関の卒業に含まれるとされています。ただし、恒常的に外国語による授業を行う課程や、通信による課程を卒業または修了した場合は除かれます。
Q. すでに経営管理ビザで在留しています。更新のときも、日本語能力の証明が必要ですか。
A. 令和10年10月16日までの更新申請では、新しい基準を満たさない場合でも、そのことのみをもって不許可になることはないとされています。それ以降は、改正後の基準への適合が必要です。個別の扱いは、公式情報や行政書士にご確認ください。
まとめ
日本語能力は、B2相当以上を、5つの確認方法のいずれかで示します。試験で示す場合は合格証や成績証明書を、その他の方法の場合は身分及び経歴を証する資料を提出します。
最初に確認したいのは、申請者本人がいずれかに当てはまるかどうかです。当てはまらない場合は、常勤職員の誰が示すかを、採用の条件に入れて考える必要があります。
準備の全体像は、改正後の6項目セルフチェックの記事とあわせて確認してみてはいかがでしょうか。判断に迷う場合は、公式情報の確認とあわせて、専門家への相談もご検討ください。
※本記事は、2026年11月時点で確認できた出入国在留管理庁の公表情報(令和8年6月26日更新分)に基づいています。制度や運用は変更される場合があるため、最新の公式情報をご確認ください。
経営管理ビザの事業計画書の策定や、専門家による確認をご検討の方は、経営管理ビザの事業計画支援ページをご覧ください。
私たちアクセルパートナーズは、補助金活用や事業計画づくりの実行支援を軸に、中小・中規模企業の「外部経営企画室」として集客から採用・財務までご支援しています。経営管理ビザの事業計画書の策定や、専門家による確認にお困りの方は、お気軽にご相談ください。





