中小企業診断士試験の効率的な勉強方法をTAC講師に聞いてみました
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「勉強のムダ」を減らす中小企業診断士学習法
インプット偏重から抜け出し、得点につながる復習と問題演習へ

今回は、中小企業診断士受験の学習効率を高めるために、「勉強のムダ」をどう減らすかをテーマに、TAC講師のまどか先生にお話を伺いました。
診断士試験は範囲が広く、真面目にやろうとするほど「やることが多すぎて疲弊する」構造になりがちです。
実際、努力量に反して伸びない人も少なくありません。今回は、まどか先生ご自身の失敗談も交えながら、やってはいけない学習の罠 と 成果につながる勉強の組み立て方 を整理します。
1. 受験期の「ムダ勉強」は誰でもやりがち
まず前提として、まどか先生自身も、受験期に遠回りをしてしまった経験があると言います。
特に苦手だったのが 財務・会計(事例Ⅳ)。
「苦手だからこそ、人より難しい問題を解けば差がつく」と考え、意思決定会計など“難しそうに見える教材”に手を出し、膨大な負荷をかけてしまったそうです。
結果として、疲弊し、思うように得点につながらなかった。
この経験から見えてきたのが、次の結論です。
2. 結論:インプットに偏った学習は、成果につながりにくい
まどか先生が強く伝えたいのは、次の一点です。
「知識を入れること(インプット)に偏った学習をやめる」
もちろん、学習初期の“土台づくり”にはインプットが必要です。
基本テキストで知識を整えることは欠かせません。ただし、問題はその後です。
講義を受けたあとに、次のような復習をしてしまう人が多い。
- テキストを最初から読み直す
- ノートをきれいにまとめ直す
- “全部を理解しよう”として復習が長時間化する
このパターンは、頭では「理解のため」と思っていても、実際には眠くなり、集中が切れ、得点につながる状態になりにくい。これが“ムダ勉強”の正体だといいます。
3. 講義後の理想形:「その日の問題を、その日のうちに解く」
では、講義後の復習はどうすべきか。
「講義後、その日の問題集(トレーニング)をその日のうちに解いていた」と話すと、まどか先生は「それが理想」と断言しました。
重要なのは、講義で学んだ知識を すぐにアウトプットで使うこと。
これにより、記憶が定着し、理解も「使える形」に変わっていきます。
4. それでも復習したい人へ:時間を区切って「重要点だけ」を確認する
一方で、「講義内容を確認したい」「テキストを見返さないと不安」という人もいます。
その場合、まどか先生が推奨するのは 時間を区切る復習 です。
- 30分、または1時間など、先に時間を決める
- 講師が強調した“重要ポイント”に絞って見返す
- 「講師が話していた場面」を思い出しながら読む
ここで大事なのは、文字情報として読むのではなく、講師の説明や例え話を想起しながら復習すること。
この復習ができるようにするために、講義中のメモも工夫します。
5. メモは「きれい」より「思い出せる」が正解
復習を効率化するには、講義中の書き込みが鍵になります。
- きれいにまとめる必要はない
- むしろ、講師の言葉そのままを書いた方が良い
- “専門用語だけ”でなく、具体例や噛み砕いた説明を残す
後で見返したときに、「あ、このとき先生がこう言っていたな」と思い出せれば、復習が一気に短縮されます。
6. 問題演習の目的は「正解数を増やす」ではない
アウトプット(問題演習)についても、考え方を変える必要があります。
やりがちなのは、
- とにかく数をこなす
- 正解・不正解だけを見て終わる
しかし本当に大事なのは、“本試験でも使える解き方”を身につけることです。
まどか先生は、「処理手順」「解き方」は汎用的な知識であり、同じ問題が出なくても本試験で再現できると説明します。
7. 解き方のイメージ:料理と同じ「完成形→材料→取りに行く」
特に計算問題では、次の順番が重要になります。
- 最終的に欲しい計算式(完成形)を思い浮かべる
- その計算式に必要な要素(材料)を整理する
- 問題文や表から、必要な数値を取りに行く
これは料理と同じで、「カレーを作れ」と言われたら、最初にカレーの完成形を思い浮かべ、次にニンジン・じゃがいも…と必要素材を思い出すのと同じだ、という比喩です。
8. 最重要の注意点:「悩みすぎない。すぐ解説を見ていい」
最後に、実務的に効くポイントがこれです。
分からない問題で、長時間悩まない。すぐ解説を見る。
ただし、目的は“答え合わせ”ではありません。
- 解説で「解き方」を確認する
- 確認したら、すぐ閉じる
- 何も見ずに再現できるか、もう一度解く
このサイクルを回すことで、ムダな思考停止時間が減り、学習効率が上がります。まどか先生自身が「分からない問題で悩み続けて時間をロスした」経験があるからこそ、強く勧めたい実践法だそうです。
まとめ:ムダを削ると、学習は一気に伸びる
学習効率を上げるための要点は、次の3つに集約されます。
- インプット偏重をやめる(復習は時間を区切る)
- 講義後は即アウトプット(その日の問題をその日に解く)
- 問題は「解き方」を身につける(悩まず解説→再現)
試験勉強は「頑張った量」ではなく、「得点につながる動き」を積み上げた人が勝ちます。ムダを削るだけで、学習時間は同じでも成果が変わってきます。
詳細については以下の動画をご参照ください

