中小企業診断士1年目向け、アクセルの実務従事のポイント紹介
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中小企業診断士の実務従事で本当に伝えたいこと
― 知識よりも先に整えるべき「価値観」と「姿勢」 ―

中小企業診断士試験に合格し、次のステップとして多くの方が検討するのが「実務従事」です。
アクセルパートナーズでは、コロナ禍をきっかけにオンライン型の実務従事を立ち上げ、これまで毎年多くの中小企業診断士の方々と向き合ってきました。
本コラムでは、私たちが実務従事を通じて特に大切にしている考え方、そして「なぜ講義を重視しているのか」についてお伝えします。
実務従事を始めた背景 ― コロナ禍と違和感
アクセルパートナーズが民間で実務従事を始めたきっかけは、コロナ禍でした。
実務補習が実施できず、資格登録に向けて困っている方が多くいたことから、Zoomを活用した実務従事をスタートしました。
その後、実務従事を継続する中で、ある違和感を持つようになりました。
それは、
「中小企業診断士として、どういう価値観・方向性で仕事をしていくべきかを、体系的に教わる機会がほとんどない」
という点です。
多くの場合、実務従事はコーチング形式で進みます。
それ自体は否定しませんが、1年目の段階で“考え方の軸”を整理して学ぶ機会があっても良いのではないかと感じました。
実務従事で重視しているのは「講義」
アクセルパートナーズの実務従事の特徴の一つが、「講義」を非常に重視している点です。
私自身、中小企業診断士として10年近く活動し、また経営者として財務・マネジメントに日々向き合ってきました。
その中で強く感じているのは、
財務はテクニックではなく、価値観が表れるもの
だということです。
財務は「経営者の価値観」を映す鏡
例えば、税金。
誰だって「できれば払いたくない」と思うものです。
しかし、そこで目先の税負担を避けるのか、それとも将来を見据えて利益を計上するのかで、3年後・5年後の会社の姿は大きく変わります。
・キャッシュは厚くなるのか
・自己資本比率はどうなるのか
・銀行や社員からどう見られるのか
これらはすべて、経営者の価値観の積み重ねです。
また、自分が100%株を持つ会社であっても、「会社のお金=自分のお金」と考えない姿勢を保てるかどうか。
社員は経営者の行動をよく見ていますし、その姿勢は必ず組織に伝わります。
将来的に相続やM&Aなど、いつか会社を手放す可能性があると考えたとき、最初からその視点で財務に向き合っている会社は、自然と「どこに出しても恥ずかしくない決算書」になっていきます。
こうした話は、教科書やネット検索、AIでも得られます。
しかし、実際に経営をしてきた人間の実体験として聞くことで、初めて自分ごとになると考えています。
実務従事は「中小企業のリアル」を体感する場
私たちが実務従事で大切にしているのは、知識をなぞることではありません。
実際の中小企業の現場に入り、その空気感やリアルを感じた上で話を聞くことです。
例えるなら、農業体験と同じです。
ビルの屋上で疑似的に体験するのと、山奥で実際に農業を営んでいる人の話を聞きながら体験するのとでは、学びの深さがまったく違います。
実務従事も同様に、現場を知った状態で価値観や考え方を学ぶことに意味があると考えています。
AI時代における診断士の価値とは
近年、ChatGPTをはじめとするAIの進化によって、「知っていること」自体の価値は急速に下がっています。
プロンプトを入力すれば、それなりの提案書やパワーポイントはすぐに作れてしまいます。
その中で、これからの中小企業診断士・コンサルタントに求められるのは、
「誰が言っているのか」
「どんな経験を積んできたのか」
というバックボーンです。
同じ理論でも、
・実践し続けてきた人
・失敗や危機を乗り越えてきた人
から語られる言葉には重みがあります。
実体験を隠さず伝える理由
私自身、独立後に東日本大震災、コロナ禍など、いくつもの危機を経験してきました。
顧客を失い、時間が余った時期もあれば、逆に売上が伸びた時期もあります。
創業経営者としての立場、雇われ役員としての立場、その両方を経験してきたからこそ見える景色があります。
実務従事では、そうしたきれいごとではない実体験を隠さずお伝えしています。
それが、これから診断士として活動していく方々にとって、何かしらのヒントになればと考えているからです。
正しい価値観でスタートを切るために
中小企業診断士としての1年目は、その後の方向性を大きく左右します。
だからこそ、スキルやノウハウ以前に、
・どんな価値観で向き合うのか
・どんな姿勢で中小企業と接するのか
を早い段階で整理しておくことが重要です。
アクセルパートナーズの実務従事は、
「創業経営者」「雇われ役員」「診断士の先輩」
という3つの視点から、皆さんが正しい方向に進むための土台づくりを目的としています。
実務従事で皆さまとお会いできることを、心より楽しみにしています。
このコラムの詳細については以下の動画をご覧ください。

