省力化投資補助金 採択事例から見る採択のポイントと準備事項
※前回の記事では、2026年も省力化投資補助金が継続される見通しと、政府が「賃上げを実現できる企業」への支援を強化している方針をお伝えしました。今回は、実際にどのような企業が対象となり、どんな事業計画が採択されやすいのか、過去の採択事例から読み解きます。
どんな企業が対象になるのか?
対象となる中小企業等
省力化投資補助金の対象は、基本的に中小企業・小規模事業者です。
具体的には以下のとおりです。
製造業 資本金3億円以下または従業員300人以下
サービス業 資本金5,000万円以下または従業員100人以下
卸売業 資本金1億円以下または従業員100人以下
小売業 資本金5,000万円以下または従業員50人以下
求められる事業計画の要件(第5回の公募要領より抜粋)
労働生産性の向上
事業計画期間において毎年、申請時と比較して労働生産性を年平均成長率(CAGR)4.0%以上向上させる計画立案が必要です。
賃上げ要件
1人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上(日本銀行が定める「物価安定の目標」+1.5%)増加させる計画が求められます。
事業計画期間終了時点で目標達成が必要
交付申請時までに全従業員または従業員代表者、役員に対して表明が必要
大幅な賃上げで補助上限額アップ
以下の要件を両方満たす計画を立てると、補助上限額が引き上げられます。
1人当たり給与支給総額の年平均成長率を6.0%以上(基本要件3.5%+追加2.5%)増加
事業場内最低賃金を都道府県最低賃金+50円以上の水準を維持
【参考①】中小企業省力化投資補助金(一般型)第5回公募要領 → 第5回 公募要領
実際に採択された事業の特徴
第3回公募の採択事例(約1,800社)を分類すると、以下のようなキーワードが多く見受けられます。
省力化・自動化
AI・ロボット導入による省人化
自動化設備の導入 他
工程改善・生産性向上
製造工程の見直し
搬送効率化システム
検査の自動化 他
システム・デジタル化
在庫管理システムの導入
IoT化による工程の可視化
データ分析による業務改善 他
業種別の採択事例
製造業 溶接ロボット導入による省力化と生産効率の改善
建設業 測量業務DXで作業時間半減、生産性向上
宿泊業 宿泊業務一元管理システム導入による省力化
飲食業 調理工程の一部自動化による省力化実現
物流業 物流DX、倉庫自動化、搬送システム 等
採択されやすい事業計画のポイント
過去の採択事例から見えてくる共通点は、
具体的な省力化効果が示されている
「何時間削減できるか」「何人分の業務を削減できるか」が明確
カスタマイズされた投資である
単なる汎用機器の購入ではなく、自社の業務に合わせた設備・システムの導入
デジタル技術を活用した独自性のある取り組みである
賃上げにつながる道筋が見える
省力化で生まれた余力をどう賃上げに振り向けるかが説明されている
売上拡大や新事業展開など、成長戦略と連動している
2026年に向けて今からできる準備
中小企業省力化投資補助金の事務局サイトでは、第5回公募要領(一般型)が公表されています。
申請受付開始:2026年2月上旬
申請締切:2026年2月下旬予定
26年度の公募回数は過去の推移から3〜4回程度と予想されますが、あくまで予想であり準備が整うのであれば第5回での申請をお勧めしています。
いまから準備しておくべきこと
GビズIDプライムアカウントの取得
申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。取得には一定の期間を要するため、早めに手続きを開始しましょう。
投資計画の具体化
どの業務を省力化するか
どんな設備・システムを導入するか
投資額はいくらか
どれだけの省力化効果(時間削減)が見込めるか
賃上げ計画の策定
現在の給与支給総額
省力化によって生まれる余力
具体的な賃上げ目標
見積書の取得
複数の業者から見積もりを取り、比較検討しておくことが重要です。
申請支援の活用も検討を
省力化投資補助金の申請書類には専門的な事項も多く、初めて申請する場合は認定経営革新等支援機関(認定支援機関)などの専門家に相談することをお勧めします。特に労働生産性の計算式はかなり複雑で、正確に記載しないと不採択になる可能性もあります。中小企業診断士などの専門家に伴走支援を依頼することで、採択率を高めることができます。
まとめ:2026年は省力化投資の好機
過去の採択事例を見ると、採択率は60〜70%台と比較的高く、きちんと準備すれば採択される可能性は十分にあります。
重要なのは、ロボット、AI、IoT、デジタル化など、自社の課題に合った省力化投資を計画し、具体的な省力化効果と賃上げにつながる道筋を明確に示すことです。
2026年第5回公募の申請締切は2月下旬予定です。2026年1月から取り組んでも十分に間に合うスケジュールです。アクセルパートナーズでは、応募申請だけでなく、その先の交付申請、実績報告といった手続きのサポートまで、サービスメニューを豊富にご用意しております。
これまで多数、ご支援させていただいたノウハウをもとに、お客様の状況に合わせたサポートを提供いたします。まずは相談無料でお気軽にご相談ください。


