2026年以降も省力化投資補助金は継続される?令和7年度の補正予算を分析
  


小杉 義直
 編集:小杉 義直
 中小企業診断士 

背景

2025年12月16日に令和7年度の補正予算が成立しました。政府の企業支援の1つである補助金については補正予算で予算を組むケースが主流で、補正予算の内容を確認することで今後の支援内容(見通し)を把握することが可能です。その中で、中小企業・小規模事業者等関連予算として既存基金を活用した「省力化投資支援(1,800億円)」が明記されました。本コラムでは2026年4月以降の省力化投資補助金の継続性を推測します。

2026年4月以降も省力化投資補助金(一般型)は継続される?

結論:2026年4月以降も省力化投資補助金(一般型)は継続される可能性が高いです。

中小企業庁のウェブサイトにて、第5回公募が2025年12月19日に公開されました。申請受付開始は2026年2月上旬の予定です。第5回以降も継続的に公募が実施されるかを確認するため、2025年12月16日に成立した令和7年度補正予算を確認したところ、既存基金を活用した「省力化投資支援(1,800億円)」が明記されていました。資料には「従業員規模ごとの補助上限額の見直しなど、業種別の『省力化投資促進プラン』を踏まえた省力化投資の推進」と記載されており、制度の改善を図りながらも企業の省力化に向けた支援を継続する方針が示されています。

なお、ここからは推測となりますが、1年前の令和6年度補正予算では同じく「既存基金の活用」で3,000億円規模が計上されていました。両年度とも同一の既存基金(事業再構築補助金から再編された基金等)を財源としていると仮定すれば、1年間で約1,200億円が執行され、残存基金が1,800億円という計算になります。この予算規模であれば、今後1年間も従来と同様のペースで年3~4回の公募が実施される見込みと推測されます。

【参考①】令和7年度補正予算案(中小企業・小規模事業者等関連予算)  → 中小企業庁(補正予算案)

【参考②】中小企業省力化投資補助金(一般型)第5回公募要領 →第5回 公募要領

 

政府が注力する「賃上げ実現企業」への支援

なぜ今、省力化投資なのか?

政府は「賃上げに取り組む企業を支援する」という明確な姿勢を示しています。省力化投資の主旨は単なる設備の老朽化対策ではなく、人手不足を解消し、生産性を上げて、省力化を実現しつつ従業員の賃上げにつなげる投資が評価される仕組みになっています。

人手不足対策は企業にとって大きな課題

日本の労働人口は減少の一途をたどっています。2024年4月からは改正労働基準法により時間外労働の上限規制も厳しくなり、「人を増やして対応する」という従来の方法が通用しなくなっています。

政府が省力化投資補助金に巨額の予算を投じる背景には、この構造的な人手不足問題があると考えます。省力化投資によって1人当たりの生産性を高め、同時に賃上げ余力を生み出すことで、持続的な企業成長を促したいという国の方針を読み取ることができます。

まとめ:2026年も省力化投資の好機

2025年12月の補正予算成立により、2026年4月以降も省力化投資補助金が継続されることがほぼ確実になりました。

政府は「賃上げに取り組む企業」を重点的に支援する方針を明確にしており、省力化投資によって生産性を高め、従業員給与の向上に取り組む企業への支援が実施されます。人手不足と賃上げに悩む中小企業にとって、2026年は省力化投資を実施する絶好の機会となるでしょう。

次回の記事では、実際にどのような企業が対象となるのか、過去の採択事例から見る成功のポイント、そして2026年の公募スケジュールと準備事項について詳しく解説します。

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小杉 義直
 編集:小杉 義直
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