中小企業のための「DX認定」完全ガイド|メリット・申請手順と失敗しない進め方
  


古川 祐介
 編集:古川 祐介
 アクセルパートナーズ 取締役・中小企業診断士

IT企業やソフトウェアメーカーで開発・営業・マネジメントに従事。2017年に中小企業診断士登録。原価管理・IT導入支援を軸とした経営コンサルティングを行う。「見える化×行動変容=利益創出の方程式」を掲げ、データ経営支援サービス「ActionBI(アクションビーアイ)」を立ち上げ、全国の中小企業の利益体質化を支援。ソフトウェア導入にとどまらず、“経営が変わるまで寄り添う”を信条に、補助金活用・業務改善・DX認定支援を一貫してサポート。現場と経営をつなぐ“実務と理論の橋渡し役”として活動。

【この記事のポイント】

  • DX認定とは:「これからDXを進める準備が整っている状態」を国が評価する制度であり、紙の業務が残っている中小企業でも取得が可能です。
  • 取得のメリット:日本政策金融公庫の低利融資や「ものづくり補助金」などの審査で加点され、資金調達・採用力・信用力が向上します。
  • 取得にかかる期間:GビズIDの準備や公表情報の作成など、申請から認定までに概ね4か月以上の準備期間が必要です。

「DXは大企業の話では?」
「紙の業務も残っているし、自社にはまだ早い?」

そう感じている中小企業は少なくありません。

結論から言うと、DX認定は「今のITレベル」ではなく「これからの戦略」で評価されます

本記事では、DX認定のメリットや申請手順に加え、「どこでつまずくのか」「どうすればスムーズに進むのか」といった実務上のポイントまで解説します。

はじめに:紙の業務が残っていてもDX認定を取れる?

DX認定とは、デジタル化が完了している状態ではなく、「これからDXを進めていく準備が整っている状態」を評価する制度です。

審査で実際に見られているのは現時点のIT導入状況ではなく、「これから自社をどう変えていくのか」という経営者の意思とその具体的な道筋です。

そのため、紙の業務が残っていても問題はありません。
DX認定は、これから変革に踏み出す企業のためのスタートラインとも言えます。

中小企業がDX認定を取得すべきメリットとは?

中小企業がDX認定を取得する主なメリットは、

  • ①各種補助金や融資における資金調達の優遇
  • ②対外的な信用力の向上
  • ③デジタル化に前向きな姿勢を示すことによる採用・組織力の強化

の3点です。

①資金調達・補助金で有利になる

日本政策金融公庫の低利融資(IT活用促進資金)が受けられるほか、「ものづくり補助金」などで加点対象となります。

結果として、資金負担を抑えながらDX投資を進めやすくなります。

②対外的な信用力が向上する

経済産業省の公表サイトに社名が掲載され、認定ロゴマークを自社のホームページや名刺で使用できます。

「国が認めた企業」である証明となり、取引先や金融機関からの評価向上につながります。

③採用・組織力の強化につながる

DXに前向きな企業は、デジタル人材や若手の求職者にとって魅力的に映ります。

結果として、採用力の強化だけでなく、社内の意識改革や生産性向上にもつながります。

 

ただし、これらのメリットを得るためには「形式的な申請」では不十分です。
次に、審査で重視されるポイントを見ていきます。

DX認定のポイントは「ビジネス変革のストーリー」

DX認定とは、経済産業省が定める「デジタルガバナンス・コード」に基づき、企業のDX推進体制を評価する制度です。

重要なのはIT導入の有無ではなく、「ビジネスをどのように変えていくか」という戦略の中身です。

特に、

  • ITを活用して顧客価値をどのように高めていくのか
  • それを実現するために組織や業務をどう変えていくのか

という視点がストーリーとして整理されていることが求められます。

申請から認定までの目安は「4か月+α」

DX認定は短期間で取得できるものではありません。
一般的には準備から認定までに4か月以上を見込む必要があります。

この期間を見誤ると、補助金の加点に間に合わないケースも少なくありません。

申請には以下の準備が必要です。

1. GビズIDの準備

申請は「gBizIDプライム/メンバー」が必須です。発行に2週間程度かかる場合があるため最優先で取得します。

2. 取締役会等の承認プロセス確認

公表前に機関決定が必要です。DX認定の申請書にも承認日を記載します。

3. 公表情報の原稿作成(最重要)

経営ビジョン・DX戦略・推進体制・成果指標をWebサイトに掲載する準備をします。

4. DX推進指標で自己診断

IPA(情報処理推進機構)の「DX推進指標」による自己診断結果(証拠)を提出する必要があります。

5. セキュリティ対応の実施

「SECURITY ACTION 二つ星」宣言などでセキュリティ対策状況を担保します。

6. 公表ページURL/運用体制の明記

申請フォームに入力する公表ページのURLと、更新責任者をあらかじめ決めておきます。

このうち最も重要なのは「公表情報の原稿作成」です。

DX認定を取得するためには、ビジョン・戦略・体制・指標を公表し、Webサイト等で誰でも見られる状態にすることが求められます。

準備期間(1〜2か月)

DX戦略の整理や推進体制の構築、公表ページの作成などに1〜2か月かかります。
特に経営方針の言語化や社内の認識合わせには一定の時間がかかります。

審査期間(約2か月)

申請後は事務局による形式確認や内容審査が行われます(約2か月)。
申請件数や時期によってはさらに時間を要するケースもあります。

例えば、8月の補助金申請で加点を活用したい場合、遅くとも3月から4月には準備を開始しておく必要があります。

今すぐできるのは「公表ページのひな形を作ること」

DX認定の手続きにおいて、最大の山場となるのが「公表情報の整備」です。

多くの企業は「社内のDX方針が完全に固まってから文章にしよう」と考えがちですが、それではなかなか作業が進みません。
そこで推奨されるのが、先に公表ページのひな形(フレームワーク)を用意し、それを埋めることで考えを整理していくというアプローチです。

具体的には、以下の5つの内容を公表ページに盛り込む必要があります。

1. 経営者メッセージ(ビジョン)の明文化

なぜ今DXに取り組むのか、自社にとっての必要性や背景を経営者の言葉で整理します。

2. DX戦略の構築

ビジョン実現のため、デジタルによって「何を」「どう変えるのか」、具体策を描きます。

3. 推進体制の定義

誰が何を推進するのか、役割を明確にします。社内の人材育成や、必要に応じた外部人材の活用方針などを記載します。

4. セキュリティ方針の整理

「SECURITY ACTION 二つ星」の取得など、システム環境やセキュリティ対策の状況を記載します。

5. 成果指標の設定

売上や原価率、受注件数など、DXによって何を改善するのかを数値で示します。

これらの項目をひな形に落とし込んでいくと、今の自社に何が足りないのかが浮き彫りになります。

まずは、アクセルパートナーズの公表ページや、すでにDX認定を取得している同業他社の公表ページを参考にしながら、自社版のひな形を作ってみることをおすすめします。

アクセルパートナーズのDX認定取得支援サービス

とはいえ、

  • 経営者メッセージがうまく言語化できない
  • どこまで書けば審査を通るのか判断できない

といった段階で手が止まってしまう企業も少なくありません。

専任のDX担当者がいない中小企業にとって、通常の業務と並行してDX戦略を言語化し、煩雑な申請手続きを行うのは至難の業です。

アクセルパートナーズでは、単なる申請代行ではなく、「審査に通ること」と「実際に使えるDX戦略」を両立させる支援を行っています。

DX認定制度取得支援サービスの内容

  • 経営ビジョンおよびDX戦略の策定支援
  • デジタルガバナンス・コードに基づいた公表ページの設計および作成
  • SECURITY ACTION 二つ星取得サポート
  • 申請手続きおよび事務局対応のアドバイス

料金

  •  DX認定取得伴走プラン:40万円(税抜)
    ※企業の規模や現状の整理状況、ホームページ制作の有無によって別途お見積もりいたします。

無料相談のご案内

「自社の場合どこから着手すべきか知りたい」
「現状でDX認定が狙えるのか判断したい」

こうした方向けに、オンラインで無料相談を実施しています。
現場をヒアリングしたうえで、現状整理と取得までの進め方を具体的にお伝えします。

まずはお気軽にご相談ください。

DX認定制度 取得支援サービスページはこちら▼
https://listing-partners.com/gbiz/dx-ninteiseido/

古川 祐介
 編集:古川 祐介
 アクセルパートナーズ 取締役・中小企業診断士

IT企業やソフトウェアメーカーで開発・営業・マネジメントに従事。2017年に中小企業診断士登録。原価管理・IT導入支援を軸とした経営コンサルティングを行う。「見える化×行動変容=利益創出の方程式」を掲げ、データ経営支援サービス「ActionBI(アクションビーアイ)」を立ち上げ、全国の中小企業の利益体質化を支援。ソフトウェア導入にとどまらず、“経営が変わるまで寄り添う”を信条に、補助金活用・業務改善・DX認定支援を一貫してサポート。現場と経営をつなぐ“実務と理論の橋渡し役”として活動。

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