【1月23日最新情報】デジタル化・AI導入補助金2026とは? IT導入補助金との違いと今後の方向性を解説
2026年1月23日、「デジタル化・AI導入補助金2026の概要」が公開されました。
これまで多くの中小企業に活用されてきたIT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わり、新たなフェーズに入ります。
今回公表された資料から、単なるITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進とAIの活用が重視されていることが読み取れます。
この記事では、
- デジタル化・AI導入補助金とIT導入補助金は何が違うのか
- どのようなツールが補助対象になりそうか
をわかりやすく解説します。
「デジタル化・AI導入補助金」の位置付け
12月2日に中小企業庁が公表した「令和7年度補正予算案の事業概要(PR資料)」で、総額3,400億円の中小企業生産性革命推進事業の1つとして「中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金)」という文言が初めて明記されました。

(中小企業庁「令和7年度補正予算案の事業概要(PR資料)」より抜粋)
これまでのIT導入補助金は、会計・受発注・決済など、業務効率化を目的としたITツールの導入支援が中心でした。一方、こちらの資料では「人手不足への対応」「賃上げの実現」「付加価値の創出」といったキーワードが強調されています。
つまり、今後は単なるITツールの導入だけでなく、デジタル化やAI活用を通じて生産性を高め、中小企業の「稼ぐ力」を抜本的に強化するための制度へと進化していくことが提起されました。
デジタル化・AI導入補助金とIT導入補助金の違い
IT導入補助金2025からの主な変更点は①名称の変更、②給与支給総額・賃上げ計画に関する申請要件の追加、③AI機能を有するツールの明確化、の3点です。
(1) 名称の変更
中小企業・小規模事業者における生産性向上の実現に向け、ITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進及びAIの活用が重要であることを広く周知する観点から、補助金の名称が「デジタル化・AI導入補助金」に変更されました。
(2) 給与支給総額・賃上げ計画に関する申請要件の追加
以下の要件を全て満たす、交付申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画を策定し、実行すること及び事業実施効果の報告を行うことが求められます。
IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受け、2回目以降に申請する事業者も同様です。
- ①事業計画期間において、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を日本銀行が定める「物価安定の目標」+1.5パーセント以上向上させること
- ②交付申請時点で賃金引上げ計画を従業員に表明していること
(3) AI機能を有するツールの明確化
IT導入支援事業者によりAI機能を有するツールとして申請された場合、ITツール検索において、AI機能を有するツールの絞り込みが可能になります。
2026年1月23日に公開されたITツール登録要領では、AIを用いた機能が搭載されたツールとして以下の例示があります。
- (ア) 生成AI
文章、画像、プログラム等を生成できるAIモデルに基づくAI - (イ) 生成AI以外のAI技術
上記以外のAIモデル(分類・分析・判断・予測等を行うAIモデル)に基づくAI
また、顧客対応・販売支援を行うソフトウェアの機能として、「AIトラッキング機能、AI顧客分析(中略)などの情報を収集し、そのデータをマーケティングに利用するというものも対象とする。」とも明記されています。
デジタル化・AI導入補助金2026の制度概要
デジタル化・AI導入補助金2026のスケジュール
2026年1月30日(金)10:00(予定)より、IT導入支援事業者・ITツールの事前登録手続きの受付が開始されます(事前登録手続きのご案内はこちら)。
補助金交付申請の受付開始は、2026年3月下旬頃の予定です。
デジタル化・AI導入補助金2026の枠/類型・補助額・補助率
デジタル化・AI導入補助金2026の枠/類型は、「通常枠」「インボイス枠(インボイス対応類型)」「インボイス枠(電子取引類型)」「セキュリティ対策推進枠」「複数社連携デジタル化・AI導入枠」の5種類です。
補助額や補助率などの数値面では、IT導入補助金2025の制度設計を概ね踏襲しています。
以下の表にある通り、ITツールを導入して業務効率化やDXを推進する「通常枠」では、ITツールの業務プロセスに応じて最大450万円まで補助されます。
通常枠の補助対象経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費です。
PC、タブレット、レジ、券売機などのハードウェア購入費が補助対象になるのはインボイス枠(インボイス対応類型)と複数社連携デジタル化・AI導入枠のみです。この場合も、「会計・受発注・決済」ソフトとのセット導入が条件です。
| 枠/類型 | 通常枠 | 複数社連携デジタル化・AI導入枠 | インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス枠(電子取引類型) | セキュリティ対策推進枠 |
| 活用イメージ | ITツールを導入して、業務効率化やDXを推進 | 商店街など、複数の中小企業・小規模事業者で連携してITツールを導入 | ITツールを導入してインボイス制度に対応 | 発注者主導で取引先のインボイス対応を促す | サイバーセキュリティ対策を進める |
| 補助対象経費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費(※1) | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費(※1)、ハードウェア購入費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費(※1)、ハードウェア購入費 | クラウド利用料(最大2年分) | サイバーセキュリティお助け隊サービス利用料(最大2年分)(※2) |
| 補助額 |
●ITツールの業務プロセスが1〜3つまで:5万円〜150万円 |
●(a) インボイス枠対象経費:同右 |
●ITツール: |
〜350万円 | 5万円〜150万円 |
| 補助率 |
●中小企業:1/2 |
●(a) インボイス枠対象経費:同右 |
●50万円以下:3/4(小規模事業者:4/5) |
●大企業:1/2 |
●中小企業:1/2
|
(中小企業庁HP 令和8年1月時点版デジタル化・AI導入補助金の概要より抜粋)
※1 導入関連費:保守サポートやマニュアル作成等の費用に加えて、IT活用の定着を促す導入後の”活用支援”も対象。
※2 サイバーセキュリティお助け隊サービス:(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス。
※3 最低賃金近傍の事業者:令和6年10月から令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員数が全従業員の30%以上であることを示した事業者。
デジタル化・AI導入補助金で想定される補助対象例
これまでに公開された補正予算資料やITツール登録要領では、デジタル化・AI導入補助金の目的として、「業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツールの導入を支援」と示されています。
この記載内容から、以下のような投資が補助対象になると読み取れます。
①業務効率化・省力化につながるデジタル投資
【想定される例】
- AIを活用した問い合わせ対応の自動化(AIチャットボット等)
- 見積作成・受発注処理の自動化
- 定型業務をRPAやAIで自動処理するしくみ
単なるITツールの導入ではなく、「業務時間がどれだけ削減されるか」「生産性がどう向上するか」を説明できるかが重要になりそうです。
②DX推進・データ活用による付加価値の向上
【想定される例】
- 生産・販売データの可視化・分析
- AIを活用した需要予測や在庫の最適化
- 属人的な判断をデータで補完する仕組み
ITツールを導入して、どのようにデータを活用し、業務プロセス全体の変革(DX)につながるかが問われます。
③サイバーセキュリティ対策への投資
【想定される例】
- クラウドサービス利用時のセキュリティ強化
- 不正アクセス・情報漏洩対策ツールの導入
これについては、情報処理推進機構(IPA)のサイバーセキュリティお助け隊サービスリストに掲載されているサービスという指定があります。
④インボイス制度への対応
【想定される例】
- インボイス制度に対応した会計・決済システム
- インボイス対応と、業務効率化やデータ活用を組み合わせたシステム
IT導入補助金で重視されてきたインボイス対応は、デジタル化・AI導入補助金でも引き続き注視されています。
デジタル化・AI導入補助金で採択されやすい事例とは?
IT導入補助金2025までの採択傾向や、補正予算で示された政策方針から、デジタル化・AI導入補助金2026で採択されやすいITツールや事業計画の方向性はある程度わかります。
①AI機能を備えたITツール・システム
補助金の名称に「AI」という単語が含まれている以上、AI機能があることは重要な加点要素になる可能性が高いです。
AIによる業務効率化やAIを活用したデータ分析・需要予測などの要素が含まれるツールは、「生産性向上」「人手不足の対応」「付加価値向上」といった政策目的にも合致して加点されやすくなるでしょう。
②インボイス対応
IT導入補助金では、通常枠よりもインボイス枠の方が採択率が高い傾向が続いてきました。
補正予算資料にも「インボイス制度への対応」と明記されていることから、インボイス対応のITツールは引き続き評価が高くなると考えられます。
③賃上げに取り組む事業計画
令和7年度補正予算では「持続的な賃上げ」が事業目的の中心に掲げられています。
そのため、事業者が賃上げを表明していることと、事業計画書に「賃上げを実現するため」の業務改善・生産性向上などが示されていることが重要になりそうです。
まとめ
デジタル化・AI導入補助金は、これまでのIT導入補助金の流れを引き継ぎつつ、DX推進・AI活用による生産性向上や賃上げの実現をより強く意識した制度へと進化します。
単なるITツールの導入ではなく、
- 業務効率化・省力化につながるか
- データやAIを活用して付加価値を高められるか
- 賃上げや人手不足への対応に結びつくか
といった視点が、これまで以上に重視されるでしょう。
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