【ものづくり補助金】 コンサルの選び方を徹底解説!
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ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)などに対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援するものです(第16次ものづくり補助金公募要領から抜粋)。2023年10月現在、16次の応募申請を受け付け中です。
ものづくり補助金は要件に詳細な規定や条件はありますが、通過すれば返済がありません。しかし、「公募要領の理解に時間がかかる」「書類準備も大変で締め切りまでに対応できない」「事業計画書を書く上で専門家の助言が欲しい」「申請支援のコンサルの選び方が分からない」といった声をよく聞きます。
そこで今回は、申請書類の準備支援や、自社の強みや外部環境の分析に基づいた事業計画書の作成支援を通じて、採択率を高めてくれる良きパートナーであるコンサルの選び方について丁寧に詳しく解説します。
では、はじめに簡単にものづくり補助金についておさらいします。
目次
ものづくり補助金の概要
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が計画革新のための設備投資などに使える補助金です。通常枠、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠、グローバル市場開拓枠の5つの申請枠があります。経費の1/2もしくは2/3を最大2,250万円まで(グリーン枠は最大5,000万円、グローバル市場開拓枠は4,000万円まで)補助される、中小企業の事業者様におすすめの補助金です。
各申請枠に応募申請するには要件があり、その要件を満たさなければ採択にはなりません。申請にあたり、自社の目的に合った申請枠かどうかチェックするのはもちろん、申請枠の要件を十分確認し、その要件にすべてあてはまるのかも確かめる必要があります。
申請の要件を満たした事業計画書の作成
申請にあたり公募要領を十分読み込みましょう。申請に必要な書類として、事業計画書、決算書、補助経費に関する誓約書、賃金引き上げの誓約書、労働者名簿など申請枠により様々な書類が必要です。
また、ものづくり補助金の申請には以下の要件をすべて満たさなければなりません。
・事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上
・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
・事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする
これらすべてを満たす3~5年の事業計画を策定していきます。
その他にも、申請枠ごとの要件や、補助上限額引き上げの特例である大幅賃上げに係る追加要件などがあります。
このように43ページ(16次の場合)に及ぶ応募要領の読み込みと理解、必要書類の準備、そして要件を満たす事業計画書の作成には時間がかかります。また「せっかく事業計画書を作成したのに必要書類に気づかず焦った」「不要な申請書類まで準備してしまった」といった声もよく聞きます。
もちろん、事業社様が自ら必要書類の準備から事業計画書の作成まで行うことも可能ですが、申請の効率化と採択率向上のために、外部のプロの専門家であるコンサルの支援を得ながら進めることも選択肢の一つとして考えると良いでしょう。
多様なコンサルタントの存在
では、支援を受けられるおすすめのコンサルタントを紹介します。
まず事業者様がお付き合いのある「税理士」が補助金申請の支援を行ってくれる場合があります。日頃から自社の事業について理解が深いため、事業計画書の作成が円滑に進みます。
次に「中小企業診断士」です。中小企業診断士は経営コンサルティングの唯一の国家資格であるため、補助金申請のための事業計画書作成支援だけでなく、プロのコンサル目線から経営について助言を得ることができます。
「コンサルティング会社」もおすすめです。中小企業診断士を抱える会社も多く、様々な補助金支援を専門としているため、知見も豊富でノウハウもあります。丁寧な対応やサービスもあり、採択率も高いです。
その他、地銀などの「金融機関」や「商工会議所や商工会」などからも支援を受けられます。
コンサル支援を受けるメリットは大きく3つ
採択率が向上する
下記は、ものづくり補助金公式サイトのデータポータルページからのグラフです。12次から15次までのコンサルなどの支援者の関与(補助金に対する報酬の比率)で見たところ、「支援なし」では採択率が36.6%ですが、何かしらの支援を得ると49%以上と採択率が高まっていることが分かります。
採択のためのノウハウを活用し、審査・加点項目を網羅する事業計画書にブラッシュアップした結果、採択率が向上しています。
(ものづくり補助金公式ページ「ものづくり補助金総合サイト」データポータルから抜粋)
時間を削減できる
「ものづくり補助金の事業計画書の作成に約100時間もかかった」「不要な必要書類まで準備してしまった」といった事業者様の声をよく聞きます。コンサルの支援を受けると、採択ノウハウがあるため、数回のコミュニケーションで採択率の高い事業計画書を短期間で作成することもできます。
また、申請枠ごとの必要な書類についても、どの書類をいつまでに準備すべきか、その準備に必要な申請は何か、と丁寧に説明を受けられます。このように、応募申請に向けて時間を削減でき、効率化することができます。
自社経営に活かせる
補助金申請のための事業計画書作成の支援とはいえ、自社の強みなどの内部分析、外部環境分析、事業の差別化戦略、財務面での計画など数年先までの事業計画の作成の支援を得られます。コンサルとのコミュニケーションを通じて、自社の経営について整理ができたり、言語化できたり、新たな気づきや発見を得られます。
コンサルの選び方のポイント
「数多くのコンサルがあり選び方が分からない」「コンサルはすべて同じに見えてしまう」といった声があります。コンサルの選び方にもポイントがありますので、丁寧に説明します。
コンサルタントの対応
まず「コンサルタントの対応」です。いくら実績がある、採択率が高いといっても、「日頃のコミュニケーションにおいて、親身になって相談に乗ってくれるのか」、「こちらの目線に立って聞いてくれる・話してくれるのか」、「メールの返答などスピード感をもってやり取りを行ってくれるのか」を基準とすれば良いでしょう。これらの基準をもとに、コンサルとの相談に臨み自社との相性がどうなのか判断することをおすすめします。
支援実績
次に「支援実績」です。各コンサルはこれまでの補助金の支援実績を公表している場合が多いです。公表していない場合でも問い合わせすると教えてくれます。支援実績が豊富なほどノウハウや知見があり、採択率の向上に繋がります。支援実績についても確認することが重要です。
費用面
最後に「費用面」です。補助金支援をコンサルにお願いすると、自社の状況や事業をコンサルに伝えていくコミュニケーションコストはもちろん、実際の費用も発生します。補助金支援の費用は、着手金、成功報酬など様々なタイプがあります。「どこまで支援してくれる範囲なのか」、「どのタイミングでいくら支払いが必要なのか」、「どこからがオプションなのか」を明確にしていることが重要です。単純に安いからと決めるのではなく、上述のコンサルに支援をお願いするメリットをもとに、コンサルタントの対応、支援実績を勘案し総合的に判断することをおすすめします。
サイトで調べたり、紹介してもらったりいくつかのコンサルにアプローチしてみると良いでしょう。多くのコンサルが無料での相談を受けてもらえます。
コンサルを選ぶ前に考えておくこと
補助金申請をする場合、自らの事業計画についての考え方をまとめておくことが必要です。よく耳にするのが、「お願いしたコンサルの助言のまま、事業計画書を作成していった」「コンサルはプロなので、自分が事業について考えていることを言いづらい」といった声です。確かにコンサルは経営や事業推進のプロですが、自社のことを最も理解しているのは事業社様です。コンサルにお任せではなく、「自社事業をどのようにしたいのか」、「自社をどのようにしたいのか」を明確にした上で、コンサルと向き合う必要があります。
事業を実施するのは事業社様です。支援を受けている時も言いたいことはハッキリと伝えたほうが、結果的に事業計画がより一層ブラッシュアップされます。
まとめ
今回は、ものづくり補助金のコンサルタントの選び方について解説しました。申請の枠ごとに様々な要件が求められますので、公募要領やものづくり補助金総合サイトを十分チェックしてください。
ものづくり補助金は、要件さえ満たせばかなり使い勝手の良い補助金です。ぜひ活用をご検討ください。
当社、アクセルパートナーズは、ものづくり補助金について100社以上の支援、採択された実績がございます。応募申請だけでなく、その先の交付申請、実績報告といった手続きのサポートまで、サービスメニューをご用意しております。
これまで多数、ご支援させていただいたノウハウをもとに、お客様の状況に合わせたサポートを提供いたします。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。