中小企業でオープンイノベーション 成功させるためのポイントとは
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オープンイノベーション」の重要性が高まっています。
オープンイノベーションとは、同業種や異業種の企業、大学などと連携し、外部の技術やノウハウを取りいれて、新たな製品やサービスの開発を実現していくことを指します。
新しい商品や技術、サービスが提供される間隔(プロダクトライフサイクル)は今まで以上に短期化しており、自社だけでイノベーションをするには限界が…。
そこで、中小企業においても取組みが広がっている、「オープンイノベーション」について、2020年版中小企業白書を参考に確認していきます。
目次
1.オープンイノベーションの種類
オープンイノベーションには、3つのタイプがあります。①アウトサイドイン型
外部の技術を自社内に取り込み連携をする②インサイドアウト型
自社の技術や知識を社外に発信することで連携を促す③多対多の連携型
広く連携先を募り共同開発をしていく ①~③のタイプ別の取組状況は、 「①アウトサイドイン型」:製造業19.0%、非製造業16.1% 「②インサイドアウト型」:製造業12.0%、非製造業 8.4% 「③多対多の連携型」 :製造業 4.2%、非製造業 4.5% の通りです。 しかし今後は、「③多対多の連携型」に取り組みたい企業が、特に増加しています。2.オープンイノベーションの効果
オープンイノベーションに取り組むことで、実際に得られた効果には次のことがあります。 【取組効果】 ① 知識やノウハウの蓄積に効果があった ② 人材育成につながった ③ 新たな顧客ニーズの発見につながった ④ 新規の技術開発や製品・サービス化に成功した ⑤ 新たなアイデア・発想がうまれた ⑥ 自社の強みや弱みの把握につながった ⑦ 新事業領域や新分野への進出につながった ⑧ 社内の業務効率化につながった ⑨ 既存領域での差別化につながった さらには、オープンイノベーションに取り組むことで、労働生産性を高める効果もみられます。 特に、「異業種企業」や「大学」と連携している企業において、労働生産性の上昇幅が大きい傾向にあります。3.成功させるためのポイント
オープンイノベーションを進めていくうえで、何が重要なのか、成功させるためのポイントをみていきます。 【成功ポイント】 ① 連携企業との事前の信頼関係 ② 明確なゴールの設定と共有 ③ 自社・連携先の意思決定のスピードの早さ ④ 社内での専業チームの設置 ⑤ プロジェクトを推進する仲介者の存在 ⑥ 積極的な情報開示 ⑦ 適切な段階での役割分担や利益配分の取決め ⑧ 推進を後押しする社内文化や評価制度 ⑨ 適切な段階での知財管理の取決め (※重要度の高い順に掲載) また、オープンイノベーションに取り組んでいない企業では、「自社の技術やノウハウ流出の可能性がある」ことを懸念している場合があります。 知財リスクの管理には、特許庁の中小企業支援施策として、 (独)工業所有権情報・研修館(INPIT)「知財相談窓口」 がありますので、ご活用くださいね。4.まとめ
環境変化がめまぐるしい現代、自社のみでのイノベーションは限界を迎えていることがわかりました。 これからの中小企業は、外部の力(特に異業種企業や大学など)を積極的に活用していく意識をもつことが重要ですね。 少ない従業員数でも生産性をあげて、事業を継続していくための手段として、オープンイノベーションを活用していきましょう。 ]]>補助金に関するお悩みは
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。