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IT導入補助金でペーパーレスを実現した事例を見てみよう

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ペーパーレス化に取り組みたい企業も増える中、そのためにはシステムなどの導入も不可欠です。
そこで、IT導入補助金が利用できないか検討している企業に、ペーパーレス化のメリットとIT導入補助金でペーパーレスを実現した事例をご紹介します。

 

ペーパーレス化のメリット

近年、ペーパーレスが叫ばれ、ペーパーレス化に取り組む企業が増えています。
ペーパーレス化にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

電子化やオンライン化、システム化によって業務が完結できるようになれば、これまで用いていた書類やデータのプリントアウトも必要なくなります。

紙を節約できるので地球環境に優しく、紙代や印刷代、書類の郵送代といったコストもカットできるので、費用の節約につながるのです。
業務効率化に伴い、より少ない人数で、より多くの業務をよりスピーディーに行えるようになるので、生産性が向上できます。

DXによる生産性向上やコストダウンの相乗効果で、企業業績を高めることが可能です。
働き方改革が求められる時代に、DXによる業務効率化や人手不足の解消、リモートワークの導入などが従業員の働きやすい環境づくりやワークライフバランス改善につながります。

業務の効率化で残業が減ることや有給休暇が取得しやすい環境が作れ、リモートワークでいつでもどこでも仕事ができるようになれば、子育てや家族の介護をしながらでも安心して働けます。

 

IT導入補助金とペーパーレス化との関係

では、IT導入補助金を利用すれば、簡単にペーパーレス化が達成できるかというとそうではありません。

なぜかというと、IT導入補助金は単にシステムの導入を支援してくれる制度ではないからです。

企業における課題を洗い出し、目標を定め、それをクリアするための事業計画を作成して、実際に達成していくことが求められます。

その一環としてペーパーレス化があり、ペーパーレス化を目標や目的にしても、IT導入補助金は活用できないので注意が必要です。

以下では、IT導入補助金を活用して、ペーパーレス化による業務効率化や生産性向上を達成した事例をご紹介しますので、参考にしてください。

 

介護業におけるペーパーレス化事例

居宅介護、訪問介護、小規模多機能事業所、地域密着型通所介護などを運営している介護事業者です。

書類ベースでの事務作業時間が多く、残業が増加し、最も注力すべき介護業務を圧迫しているのが課題でした。

訪問介護を行うヘルパーは、現場でのサービス提供時間を書類に記録する手間が多く、その結果、介護をする時間が短くなるという重要な問題も発生していました。

手記入による記録なので、サービス提供責任者が介護計画と勤務状況を手作業で突き合わせる必要があり、かなりの時間を要します。

介護保険請求が特に複雑で、請求期日近くになると事務作業の負担から残業も増え、顧客サービスに支障をきたすようになっていました。

IT導入補助金を利用し、専用の訪問介護支援システムを導入したところ、ICタグによってヘルパーの訪問介護サービス状況や時間を自動的に把握できるようになりました。

また、従来使っていた介護保険請求システムとの連携が可能であったことも導入の決め手です。
システムの連携により、事務処理もIT化でき、介護保険請求業務を効率化できるようになりました。

訪問介護担当ヘルパーの勤務管理と請求業務効率化のためにITツールを導入したことで、事務作業時間が大幅に削減され、介護サービスの質も向上につながりました。

ヘルパーがスマートフォンを持ち、その端末からアプリを通じて簡単に報告することで、ICタグで訪問介護のサービス開始と終了時刻が記録されます。

正確に時間が反映されるので、ヘルパーの勤務時間に対する意識が向上し、書類に記入する手間もなくなり、利用者と接する時間が増え、介護をよりしっかり行えるようになりました。

サービス提供責任者による記録の突き合わせ作業が不要となり、記録がデータ化されたことで転記の必要もなくなり、介護保険請求や給与計算など書類確認の事務作業が大幅に短縮されています。

手作業によるミスや文字の読み間違いもなくなり、時間に余裕ができたため、介護のプロとしての本来の業務や若手の指導に時間を割けるようになったのもメリットです。

書類が大幅に不要となり、ペーパーレス化が進んだので、記録書類の保管スペースも不要になったのも助かっています。

 

医療業におけるペーパーレス化事例

歯科診療所を経営している医療法人社団で、患者数の増加によるスタッフの受付業務や会計業務が増えて残業が多くなっていることと、ドクターのカルテ作成業務による患者の待ち時間の増加が課題でした。

ドクターは、患者1人あたりの対応時間の充実を重視しており、その結果、診察後のカルテ作成業務に時間が取られていました。

また、紙のカルテを保管するスペースの確保も大きな課題です。
そこで、スタッフの業務負担と残業時間の軽減を図るため、電子カルテ対応レセプトコンピュータの導入を決めました。

患者管理業務やカルテ入力業務、カルテ発行業務・窓口会計業務・リコール業務など、幅広い業務に活用が可能です。

IT導入支援事業者が使用方法のサポートをしてくれたため、使い方もスムーズに身につき、以前より業務の精度が向上しました。

従業員の残業時間が減少し、働きやすい環境になっただけでなく、患者の待ち時間も減少して患者の満足度が高まった結果、来院患者数も増大しています。

業務効率化により、1日に受け入れられる患者数が増加したことで、収益向上にもつながっています。

 

建設業におけるペーパーレス化事例

地域密着の工務店ですが、建築提案内容の高度化・迅速化により、社内の作業負担が増大しており、その負担軽減が課題でした。

提案にあたっては建築物の完成イメージパースや間取り図や図面などの資料の作成に時間がかかります。

提案後もお客様の要望にその場ですぐに変更を加えるなど、スピーディーな対応が必須です。

IT導入補助金を利用し、建築3次元CADを導入したことで提案力や訴求力が格段に向上しました。

3次元で鮮やかな建物の外観や内観のイメージを視覚的にわかりやすく伝えることができるようになったため、顧客の満足度と理解度が向上したのが大きなメリットです。

内装やオーダーキッチン・家具などが展示されたショールームを、大型のパネルでVR(バーチャル・リアリティ)も体感できるようにしたことで、顧客が実際の完成イメージをバーチャルリアリティ感覚で体感できるようになっています。

その結果、意思決定スピードが上がって、受注が速やかに取れるようになり、売上が高まりました。

ITツールでは、建物に関する燃費計算などもシミュレーションでき、業務生産性が確実にアップしています。

建築提案の質向上と受注スピードが高まったことで、売上増加と粗利改善につながりました。

 

まとめ

IT導入補助金を活用することで、ペーパーレス化のメリットを享受できます。

ただし、ペーパーレス化を目的とするのではなく、その先にある目標を達成しなくてはなりません。

ペーパーレスによって業務効率化や生産性向上、働き方改革につながった、顧客満足度が高まり業績が上がったなどの成果を出すことが必要です。

ペーパーレス化により課題解決をして業績を上げた事例も、介護業、医療業、建設業などさまざまな分野に及んでいます。

事例を参考にIT導入補助金を活用したペーパーレス化を検討してみましょう。

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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