2026年版:中小製造業が知るべきデジタル人材育成の3つの重要施策
【この記事のポイント】
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製造業の未来を左右するデジタル人材育成
製造業を取り巻く環境は急激に変化しています。
デジタルトランスフォーメーションの力を活用して生産性や創造性に大きな変革をもたらし、社会課題の解決に貢献する人材の確保が急務となっています(白書P.74)。
政府が推進する数理・データサイエンス・AI教育の現状
Society5.0の実現に向けて、政府は大規模な人材育成戦略を展開中です。
教育対象者の規模
- 全ての大学生及び高専生(1学年当たり約50万人)がリテラシーレベルの能力を習得
- その約半数(学年当たり約25万人)が応用基礎レベルの実践的能力を習得
これは「AI戦略2019」の目標として掲げられており、文部科学省が必要な教育体制の強化を図っています(白書P.74)。
全国ブロックによるコンソーシアムを形成し、モデルカリキュラムの策定や教材等の開発を行い、それを全国の大学等へ展開する活動も進んでいます。
深刻化する半導体人材不足の実態
製造業の基盤技術である半導体分野では、人材不足が深刻化しています。
地域別の人材需要予測
- 九州:1万2,000人
- 北海道・東北:6,000人
- 全国:4万3,000人
これは電子情報技術産業協会(JEITA)が試算した、今後10年で必要な半導体人材の見通しです(白書P.75)。
この課題に対応するため、全国の各地域において産官学連携によるコンソーシアムが立ち上がっています。北海道から九州まで現在6つのコンソーシアムがあり、学生等を対象とした工場見学や半導体企業の社員による出前授業などの取組を行っています。
リカレント教育による学び直し支援の拡充
人生100年時代の到来に向け、社会人の学び直しを支援する取組も充実しています。
文部科学省は2025年度に「リカレント教育エコシステム構築支援事業」を実施予定です(白書P.77)。
事業の主な内容
- 大学等が地域や産業界と連携・協働
- 経営者を含む地域や産業界の人材育成ニーズを踏まえたプログラム開発
- 持続的にプログラムを提供するための産学官連携プラットフォーム構築
この取組により、日本社会の持続的発展に向けた産業界・個人・教育機関の成長を好循環させるエコシステムの創出を図る基盤を築きます(白書P.77-78)。
中小製造業が取るべき対応策
これらの政府施策を活用し、自社のデジタル人材育成を進めることが重要です。
地域のコンソーシアムや大学等との連携を通じて、従業員のスキルアップや新たな人材確保に取り組んでいきましょう。
リカレント教育の機会も積極的に活用し、経営陣も含めたデジタル変革に対応する体制づくりが求められています。
出典
経済産業省・厚生労働省・文部科学省「2025年版ものづくり白書」
文部科学省 ものづくり白書
参照ページ:P.74〜78

