業務委託と正社員のハイブリッド組織で感じる正社員の価値について考える
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働き方改革とITインフラが進化していくことで人材が流動化し、正社員以外の人間が活躍する時代になり、アクセルパートナーズでも所属コンサルティング制度・副業診断士さんをアサインする「アクセル診断士ネットワーク」というものを持ち、ハイブリッドな組織運営をしています。
また、コロナ前から完全テレワークスタッフを育ててきたことがかなりのパワーにもなっています。
どちらかと言うと世間一般から見たらちょっと新しい組織作りをしてきた弊社ですが、その中で最近”正社員や正規幹部の雇用”を強化しています。
今日はそんな個人事業主・正社員のハイブリッドの中で感じることをつらつらと書きたいと思います。
即戦力で力強く心地よい所属コンサルタント
実際に仲間になってもらって感じるのは、やはり即戦力としての力強さです。うちのような小さな会社で正社員で雇用するのが困難なメンバーが事務所に来てくれるので非常に心強いです。
また、お互い自営業なので定時外にもワイワイしながら打ち合わせしたり、チャットで相談できるのも強みです。
また、経営者と社員という完全縦の付き合いではないので一緒にご飯食べていてもさほど気を使わずに楽しめます。経営者の心的健康にも非常に良いと思います。
全て個人事業主でも良いのか
じゃあ、全て個人事業主メンバーで回せばいいんじゃないか?
という風に思うかもしれません。
もしくは個人事業主&パートスタッフという形で組織を作れ短期的に収益性・安全性・効率性とバランス良くなるかもしれません。
しかしこの形でいくと、どうしても短期的には良くても長期的なプロジェクトをうまく育てることができません。
いつか目が出るプロジェクトが進まない
どうしても数年後に日の目を浴びそうなものを仕込むのに向いてません。
仕込みに固定費を潤沢に支払うことができれば良いかもしれませんが、どうしても個人事業主さんにはリターンに応じてお支払いするのが向いています。
そのため、
3年後に在籍しているかわからないので3年後に目が出る仕込みをコツコツこなす
ということに経済的メリットがありません。
そのため、半年以内くらいに売上計上できるものが優先されます。
これは、批判などではなく当然の摂理です。
そのため、腰を据えて長期スパンで取り組むプロジェクトを作る場合、どうしても社員中心で臨む必要があると考えます。
育成した、という経済的価値
ここから少し感情面の話をしたいと思います。
最初は仕事ができないから給与に対して赤字になってしまいます。
教育し、仕事を覚えていくことで徐々に給与以上のリターンをもたらしてくれます。
社員一人一人の良い仕事が
「その会社のおかげ」
と思ってもらえれば、そこで会社に貢献する利益は恩返しとして健全に向き合ってもらうことができます。
しかし、
・前職で培ったノウハウを生かして会社に利益をもたらしている
・自分の自学習で培ったもので活躍している
と感じてしまうと、会社にもたらす利益に途中から納得できなくなって転職を考えてしまうかもしれません。
つまり、同じ正社員であってもちゃんと会社が誠実に育成すればそれに貢献してくれる可能性が高まり、
即戦力の経験者に依存し、教育もしなければ、その人材は個人事業主の業務委託とさほど変わらないものになると思うようになりました。
即戦力業界経験者の価値について
僕の中では「正社員」というものの価値や依存度はさほど下がっていません。もちろん正社員一択時代だった頃に比べると雇用人数は下がるとは思います。
個人事業主さんに業務委託でジョインしてもらえる環境ができたことで、どちらかというと「即戦力の業界経験者」の価値が下がったと思っています。
特に最近は情報が充実し、教育コストが大きく下がりました。
「ググってみて」
「YouTubeにないか見てみて」
「この有料動画教材で勉強しよっか」
と言った感じで技術ベースのことは自身で動けるようになりました。
また、クラウドサービスの充実で社内のオペレーションも楽になってきています。
どちらかと言えば、
・お客様との対応能力
・企業文化醸成
・仕事の考え方
・web上に転がっていない独自ノウハウ
・ロジカルシンキング
と言ったものに教育も専念することができるので未経験者の育成コストは大きく下がっていると考えます。
もちろん未経験者は育つのに多少時間がかかりますのでその穴を埋めるためにも業務委託メンバーが活躍する形になります。
もちろん弊社のように小さな会社だからできることかもしれません。
前年の売上を倍にするぞー!
と息巻くのであれば中途の経験者は不可欠です。
売上が一気に下がってしまい事態が来たり、社内がプロパーばっかりで心地よすぎる茹でガエル状態の場合はある程度経験者を入れる必要が出てくるタームも来るかもしれません。
そう言った事態に対しては臨機応変に対応しつつ、弊社は売上を重視しつつも、そこまで数で急いでいない僕のオーナー企業ですので、今は業界未経験でも良いからうちの会社を好きになってくれる人をしっかりと育てたいと思っています。
また、そう言った人に入社してもらうためにも良い会社であり続け、発信を続けていかなければいけないとは思います。
まとめ
個人事業主さんが組織の中で活躍することは今後増えてくると思います。
しかし、長期的なプロジェクトにおいては個人事業主さんはあまり報酬体系的に向いていないため正規社員が重要になると思います。
今後「その場しのぎの中途即戦力スタッフ採用」というニーズに対しては業種によっては個人事業主さんが埋めていくかもしれません。
そんな風に考えています。
弊社では今後も個人事業主と正社員、副業、アルバイトスタッフ、テレワークスタッフが混在しながらも1つの方向性に向かっていける組織作りを楽しんでいきたいと思います。
この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。