初めての連結決算、買収後にやるべき手続きと注意点

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下木原 誠
 編集:下木原 誠
 公認会計士、税理士、中小企業診断士、社会保険労務士、応用情報技術者

私はこれまでIT系事業会社の経理として連結決算や単体決算、コンサルティングファームのコンサルタントとして会計アドバイザリー、公認会計士として金商法・会社法監査といった、会計に関わる業務に従事してきました。 業務の際は、あるべき姿を提示するだけではなく、事業者様の目線に立った価値提供を常に心がけております。 お客様のパートナーとして、事業の成長に貢献できるよう努めますので、よろしくお願いいたします。

初めての連結決算。買収後にやるべき手続きと注意点

会社を買収して子会社を持つことになったら、連結決算が必要になる場合があります。

「連結決算って何をするの?」「単体決算との違いは?」——初めて子会社を持つ中小企業の経理担当者にとって、連結決算は未知の領域です。

本記事では、連結決算の基本的な考え方、買収直後にやるべき準備、連結決算の具体的な流れ、そして初心者がつまずきやすいポイントについて解説します。

連結決算とは何か——グループ全体の成績表

連結決算とは、親会社と子会社を一つの会社とみなして、グループ全体の財務諸表を作成することです。

たとえば、A社(親会社)がB社(子会社)の株式を100%取得した場合、A社とB社は法律上は別々の会社ですが、実質的には一つのグループとして経営されています。このグループ全体の業績を表すのが連結決算です。

連結決算が必要になるケース

連結決算が法律上義務付けられるのは、以下のようなケースです。

  • 上場企業:金融商品取引法により、連結財務諸表の作成・開示が義務付けられています
  • 大会社:会社法上の大会社(資本金5億円以上または負債200億円以上)で、子会社を持つ場合

中小企業でも、上記に該当する場合は連結決算が必要になります。また、金融機関から連結決算書の提出を求められるケースもあります。

買収直後にやるべき準備

連結決算をスムーズに進めるためには、買収直後に以下の準備を整えておく必要があります。

①子会社の決算日を親会社に合わせる

連結決算では、親会社と子会社の決算日が一致していることが原則です。

決算日が異なる場合、子会社の決算日を親会社に合わせるか、または決算日の差が3ヶ月以内であれば、子会社の決算日をそのまま使うことができます(ただし、決算日の差による調整が必要です)。

決算日を変更する場合は、定款変更の手続きが必要になります。

②会計方針の統一

親会社と子会社で会計方針が異なる場合、統一する必要があります。

たとえば、減価償却方法、棚卸資産の評価方法、引当金の計上方針などです。

会計方針が異なると、連結決算書の信頼性が損なわれるため、早めに統一しておきましょう。

③連結パッケージの作成

連結パッケージとは、子会社が親会社に提出する決算情報のことです。

親会社は、子会社から提出された連結パッケージを基に、連結決算を作成します。連結パッケージには、貸借対照表、損益計算書、親子間取引の明細などが含まれます。

④親子間取引の把握

親会社と子会社の間で行われた取引(親子間取引)は、連結決算で相殺消去する必要があります。

親子間取引の内容を正確に把握し、記録しておくことが重要です。

連結決算の基本的な流れ

連結決算は、以下の3つのステップで進めます。

ステップ①:個別財務諸表の合算

まず、親会社と子会社の個別財務諸表を単純に合算します。

たとえば、親会社の売上が10億円、子会社の売上が5億円であれば、合算すると15億円になります。

ステップ②:連結修正仕訳

次に、連結修正仕訳を行います。連結修正仕訳とは、連結決算特有の調整仕訳のことです。

  • 投資と資本の相殺消去
  • 親子間取引の相殺消去
  • 未実現利益の消去
  • のれんの計上と償却

ステップ③:連結財務諸表の作成

連結修正仕訳を反映させて、連結貸借対照表、連結損益計算書などの連結財務諸表を作成します。

まとめ

会社を買収して子会社を持つことになったら、連結決算が必要になる場合があります。

連結決算とは、親会社と子会社を一つの会社とみなして、グループ全体の財務諸表を作成することです。買収直後には、子会社の決算日の調整、会計方針の統一、親子間取引の把握などの準備が必要です。

初めての連結決算ではつまずきやすいため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。

当事務所では、連結決算のサポートから、連結納税・グループ通算制度の適用まで、グループ経営に関する税務・会計を一貫してサポートしています。「初めての連結決算で不安」という方は、お気軽にご相談ください。

下木原 誠
 編集:下木原 誠
 公認会計士、税理士、中小企業診断士、社会保険労務士、応用情報技術者

私はこれまでIT系事業会社の経理として連結決算や単体決算、コンサルティングファームのコンサルタントとして会計アドバイザリー、公認会計士として金商法・会社法監査といった、会計に関わる業務に従事してきました。 業務の際は、あるべき姿を提示するだけではなく、事業者様の目線に立った価値提供を常に心がけております。 お客様のパートナーとして、事業の成長に貢献できるよう努めますので、よろしくお願いいたします。

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