PMI支援
PMI(Post-Merger Integration)とは
PMI(Post-Merger Integration)とは、M&A成立後に行う統合プロセスのことです。M&Aの成功は、譲渡契約の締結だけで決まるわけではありません。当初の目的であったシナジー効果を最大限に引き出すためには、このPMIが極めて重要となります。
PMIは、単に組織を一つにまとめるだけでなく、以下の3つの側面から多岐にわたる統合を伴います。
- 経営統合: 経営戦略、組織構造、意思決定プロセスの統一
- 業務統合: 業務規定、手続き、システムの標準化
- 意識統合: 企業文化、ビジョン、従業員の意識すり合わせ
PMIの一般的なプロセスと成功へのポイント
M&A後の100日間は、PMIの成否を分ける極めて重要な期間とされています。この期間に、統合に向けた体制を確立し、関係者との信頼関係を構築し、現状を正確に把握することが不可欠です。
PMIをスムーズに進めるためには、M&A成立前、特に初期検討段階や財務デューデリジェンス(DD)の段階から、PMIを意識した準備を進めておく必要があります。DDは単に売却価格の交渉材料を探すものではなく、買収後に生じうる課題を特定し、その改善計画(PMI計画)を策定するために活用されるべきものです。
当事務所の支援内容
貴社のM&Aが当初の目的を達成できるよう、当事務所はM&A後すぐにPMIを実行できる体制づくりをサポートします。多岐にわたる統合領域に優先順位をつけ、M&A後100日間に完了させることを目指した「100日プラン」を策定・実行支援します。
主な支援領域
経営体制・方針の統合
両社の経営理念やビジョンをすり合わせ、統合後の新たな経営戦略を策定します。これに基づき、意思決定プロセスや最適な人員配置をスムーズに実行できるよう支援します。
人事・制度面の統合
特に報酬や人事評価制度は、従業員のモチベーションに直接影響するため、公正な制度統合が不可欠です。また、外部向けの財務会計と社内の管理会計の統合も支援します。
業務システムの統合
両社のシステムを統合することで業務効率化やシナジー創出を図ります。多額の投資が必要となるケースもあるため、導入のタイミング、範囲、優先順位を明確に検討します。
事業評価指標の見直し
M&Aの効果を客観的に測定するため、新たなKPI(重要業績評価指標)の設定や、マネジメント・モニタリング体制の導入を支援します。これにより、統合後の事業が順調に進んでいるかを継続的に検証できる仕組みを構築します。
PMI支援にかかる費用
PMI支援にかかる費用は、要する期間や支援範囲によって都度お見積もりいたします。まずはお気軽にご相談ください。