士業HPがWebマーケティングや集客に失敗する10の原因と改善方法
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この記事のまとめ
今回は、中小企業診断士という士業であり、web集客を中心に行ってきた企業の社長でもある二宮さんへ「士業HPがWebマーケティングや集客に失敗する10の原因と改善方法」について聞きしました。
HPのアクセス数が上がらない理由は士業ならではの原因があったことや、改善方法が分かる内容となっています。
こんにちは!
アクセルパートナーズのスタッフ桜井です。
士業と言えば、税理士、司法書士、行政書士、弁護士、弁理士、社会保険労務士、中小企業診断士などなど様々な専門家がいますよね。
そんな士業の方々で、事務所のホームページ(Webサイト)はあるものの、アクセスが伸びない、ホームページからの問い合わせが少ない、あるいは全くなくて改善したいと思っている方、意外といらっしゃるのではないでしょうか。
これまでWebに力を入れてこなかった方でも、アクセス数を増やして問い合わせに繋がるHPにするためにはどうすればいいのか、そもそもの原因と改善方法について、当社の社長である二宮さんにお話を聞きました。
今回は、HPのアクセス数が伸びない、問い合わせがない原因と改善方法についてご紹介します。
本記事は、当社代表が中小企業診断士という仕業の資格を取得しweb集客を中心に行い、他仕業でも実績を出してきた経験をもとに解説していきます。これまでにWebに力を入れてこなかった方でも分かりやすいよう、アクセル数を増やして問い合わせが繋がるHPにするためにはどうすればよいか一つ一つ記載していきます。
(編集:桜井ゆかこ)
目次
1.士業HPのアクセス数が上がらない10の原因
士業HPのアクセス数が増えない原因って何があるのでしょうか。
状況によって要因は変わってきますが、今回はよくある10個の原因を紹介していきます。
1.前提: そもそも士業が提供しているのは難しい商品
大前提として、士業が提供している商品・サービスは、“難しい商品”です。“難しい商品”というのは、説明することと売ることが難しいという意味です。
そもそも提供しているサービスについて、専門家ではない一般の人々に分かりやすく説明するのは難しいことではないでしょうか。みんなが分からないことだからこそ「高度な専門性」が求められる業種であるとも思います。
検索でサイトに辿り着く人は、最初、そのサイトに書いてあることをあまり信じていません。
例えば、あなたが空気清浄機が欲しくて公式サイトを見たとき、菌・ウイルスを抑制します!という情報だけで信じるでしょうか?
「この実験を行い、こういう信頼のおける機関からこいういった結果が出ています」という証拠があってはじめて信用に足ると感じるのではないでしょうか。
それと一緒で、士業のWebサイトにも、ちゃんと実績やお客様の声、働いている専門家やスタッフの顔写真、プロフィールなどを掲載することによって、見込み客へここに頼もうかな・・・と思ってもらうことに繋がります。
2. HPがユーザーに分かりにくい
カッコよかったりオシャレだったりするHPは、見た目はいいかもしれません。しかし、それで仕事の問い合わせに繋がるかといったら、そういうわけでもないのです。
実はそのカッコよくてスタイリッシュなHPが、失敗の原因となっている可能性があります。
例えば、TOPページから製品紹介を見たいな、と思ったとします。日本の企業なのに、製品の種類が全部英語で書かれていたら、見た目はかっこよくても「探しにくい」と感じるのではないでしょうか。それだけのことで、ユーザーはサイトから離脱してしまうことが多いです。
問い合わせに繋がるサイトにするには、ぱっと見でどこに自分の知りたい情報が書かれているのか、分かりやすい表示にすることが重要です。そして、より多くのユーザーが見てくれることがアクセス増加に繋がるのです。
3. ホームページ制作会社に魅力や強みがちゃんと伝わっていない
士業の方でコーディングに詳しい人があまり多くないように、ホームページ制作会社さんも士業の専門的な知識に詳しい企業はそう多くありません。
自業種には当たり前のことでも、異業種の人には知られざる情報が実はたくさんあります。
なおかつ士業の商品やサービスは説明が難しいため、ホームページ制作会社に魅力や強みが伝わらず、その長所が伝えられているものができてないことがよく起こってしまうのです。
4. 士業にはマーケティングが苦手な人が多い
様々な士業の方からご依頼を頂きますが、実際に打ち合わせさせていただいた印象として、マーケティングが苦手な方が多いようです。
マーケティングとは簡単に言うと、顧客の欲しているものを提供するという戦略、仕組み、プロセスです。このなかの工程には、顧客へ情報を届けるということも含まれています。
マーケティングは、暗記したり勉強したら結果がでるものではない、という点も士業の方の性質とそぐわない部分があるのかなと思います。
5. 士業で使う能力とマーケティングに必要なことは違う
4の項目に通じますが、士業の本業を使う能力とマーケティングに必要なことは違うということです。
士業の方は、暗記や決められたことをこなすといった能力がとても高いなと感じています。
一方、マーケティングやアクセス数を増やすSEO対策などに必要なのは、ユーザー心理を分析したり、検索動向読むということです。移り変わりが早く、情報が目まぐるしく変わるスピードについていくのは、慣れている人でないと難しい部分があるのです。
6. そもそもWebを頑張らなくても困らなかったため、業界全体で遅れている
一部の士業は、独占業務があるため、サービスを売るプロセスに力を入れなくても困らなかったという経緯があるのではないでしょうか。
また、業界を見てきて感じたのですが、他の業種よりWebを活用することが全体的に遅れているため、他の事務所のサイトも似たり寄ったりで危機感が薄いということもあったかもしれません。
だからこそ今、力を入れることでアクセス数が伸びる可能性が高いのです。
7. お客様になるような一般の事業主さんなどは、文字をたくさん読むのに慣れていないことが多い
士業の方々は、長い文章を読むのも苦に感じない人が多いと思います。一方、一般の人は長くて難しい文章を読みたくないと思っている人が多いという感触があります。
改行したり、文字を大きくしたり、着色したり、強調するだけでも読みやすくなるので、ユーザーのことを考えて分かりやすい文章を書くことが重要です。また、専門用語が頻繫すると離脱に繋がるので、分かりやすい表現を心がけることも大切です。
8. 実は、Webマーケティングは勉強して結果がでるものではない
Webマーケティングは試験勉強のように勉強して結果が出るものではありません。
基本は、ユーザーが必要としている情報(顕在的・潜在的)を調査して分析して、実践して、改善してを繰り返すことで良くしていくという流れです。
Webマーケティングは、勉強したら勉強しただけ結果が出るというよりは、効率的にトライ&エラーを行っていくというほうがスムーズに行く場合が多いのです。
9.ライティングスタッフを育てづらい
専門性が高いがゆえに、コンテンツ制作をスタッフに任せることが難しい面もあります。
一方で、スタッフだからこそ分かりやすい文章が書ける場合もあるので、育てづらい分、上手くサイクルを回すことにできるようになれば、上質なコンテンツをユーザーへ継続的に提供していくことが可能となります。
その辺のコンテンツ更新については、以下の記事がおすすめです。
10. レッドオーシャンである
業界全体がWebの対応に遅れていて、資格職業とはいえ同業者もたくさんいるため、Web上でもレッドオーシャンです。
そこで、上位表示されアクセス数を増やすためには、「差別化を図る」「選択と集中」という戦略が重要です。
差別化を図るというのは、自社がどんな分野に強いのか分析し、他社との違いを明確にすることです。
選択と集中というのは、得意とすることや、得意としたい事業分野を絞り込んで、そこに経営資源を集中することです。
苦手なことを伸ばすよりは、得意なこと、やりたいことを伸ばすほうが成長率が高く結果が出やすいので、どんどん強みを尖らせていくのがおすすめです。
士業HPのアクセス数が上がらない10の原因と改善策
前提: そもそも士業が提供しているのは難しい商品
→実績やお客様の声、働いている専門家やスタッフの顔写真、プロフィールを積極的に掲載
HPがユーザーに分かりにくい
→カッコよさやオシャレさを求めるのではなく、分かりやすさが重要
ホームページ制作会社に魅力や強みがちゃんと伝わっていない
→制作会社に任せっきりにしない
士業にはマーケティングが苦手な人が多い
士業で使う能力とマーケティングに必要なことは違う
そもそもWebを頑張らなくても困らなかったため、業界全体で遅れている
→だからこそ力を入れることでアクセス数が伸びる可能性が高い
お客様になるような一般の事業主さんなどは、文字をたくさん読むのに慣れていないことが多い
実は、Webマーケティングは勉強して結果がでるものではない
→ユーザーが必要としている情報(顕在的・潜在的)を調査・分析・実践・改善を繰り返すことで良くしていく
ライティングスタッフを育てづらい
→うまくいけば、上質なコンテンツをユーザーへ継続的に提供していくことが可能に
レッドオーシャンである
→「差別化を図る」「選択と集中」
2.アクセス数アップへの改善方法を詳しく解説
士業HPのアクセス数が増えない原因や改善策は分かりました。
次に改善方法のポイントを5つ紹介していきます。
1.ユーザー目線で書く
Webでのマーケティングを上手く行うのに一番重要なのは、ユーザーのためのサイトを作ることです。
アクセス数を増やす方法として、自然検索(広告枠を除いた検索結果部分)で上位表示を目指すというものがあります。
この上位表示は直接的な広告費をかけることなく、アクセス数を増やすことができます。広告費は無料とはいえ、コンテンツを更新する人件費などはかかりますが、コンテンツ自体が資産になるというメリットもあります。
上位表示される方法を簡単に書くと、ユーザーの利益に繋がる情報を載せる、ということに尽きます。こちらが売り込みたいことを書くのではなく、ユーザーが欲していることを書くことが重要です。
利益に繋がる情報を書いたうえで、自社のサービスはその利益に通ずるこういうことに対応していますよという流れをとるといいと思います。
どうやってアクセス数を増やすかについては、こちらの記事により詳しく書いてあります。参考になると思いますので、以下もあわせてご覧ください。
2.価格を載せる
色んな士業サイトを見てきましたが、それでそのサービスはいくらで受けられるの?というサイトが非常に多いです。
サービスの内容が多様で、一律で価格を載せるのは難しいという場合もあるかもしれませんが、価格が載っていないことで、検討される選択肢にすらなれないのは、本当にもったいないです。
最低限、基本料金や参考価格でもいいので、分かりやすく価格表などを掲載しましょう。それだけで、他の士業サイトとの差別化を図ることができます。
3.制作会社に任せっきりにしない
士業HPのアクセス数が上がらない原因にも出てきましたが、HP制作会社へ、士業の事業内容、その事務所の強み、魅力が伝わってない可能性があります。
そのような制作会社に任せっきりにすると、ただあるだけで役に立たないHPが完成し、変化することなく完成以降は放置、という散々な状況になりかねません。
HPは主体的に更新していきましょう。そうすることで、トレンドにのったり、時流に取り残されない動きも可能になります。
4.経営者自らが実践してから委譲する
経営者さんの時間は貴重です。しかし、自らが先頭を切ってWebサイトに関わっていかないと、従業員はついていきません。そして、Webのことは分からないから・・・と他に丸投げしてしまうと、お金が垂れ流されるというような状況になりかねません。
このような状況を防ぐには、一度本腰を入れてサイトの作成に関わり、どんなコンテンツがユーザーに求められるのか、ユーザーの知りたいこと、欲しいサービスは何なのかを考え実践することが重要です。
経営者が一からHPを作れというわけではありません。むしろ、HPのデザインや構造的なSEO対策は外部委託したほうがスムーズな場合のほうが多いです。
一方、ユーザーの利益になる情報の専門的な部分と自社の魅力は、経営者や従業員が一番分かっているため、社内で発信することがコンテンツの充実に繋がります。
HPに載せる言葉を考え、同業他社や異業種の成功しているサイトを分析し、ある程度軌道に乗ったら、ノウハウをまとめ、スタッフなどに委譲しましょう。また、文章を作成する時間がないのなら、口頭で伝え、作成が得意な人材に任せ、完成物を監修するというのもおすすめです。
ちゃんと経営者が関わったことで、スタッフは自分がどんな作業をしているか経営者に分かってもらえているという安心感もあります。
経営者のほうは、一通りWebサイトのコンテンツを作ったことで、どんな作業が今後必要なのかイメージがしやすくなります。
5.上手くいっているところを真似る
同種の場合、検索し探してみたとしても、HPに力を入れていないところが上位に出てくるかもしれません。
その場合、参考にはできませんが大チャンスです。HPに力を入れれば上位に表示される可能性が高まり、多くの見込み客の流入が期待できるからです。
ではどういうサイトを参考にすればいいかといえば、おすすめは、M&A、資金調達などを行っているコンサルタント会社です。
今まで様々なHPを見てきて感じているのは、独占業務がないコンサルタント会社は、特にちゃんとサイトを作りこんでいるということでした。競争率が高く、力を入れて集客しなければお客様を獲得できないからです。
士業サイトはまだまだ改善の余地がたくさんある分野です。同業がまだHPに力を入れていないなかで、ユーザーに分かりやすく伝わるサイトを作ることができれば、他と差別化を図ることができます。
HPを改善することは、今日からできます。
新たな事業を始めたり、大がかりに事業を転換する必要もなく、売上を拡大できる可能性を秘めていますので、ぜひ挑戦してみてください!
3.まとめ
今回のまとめ
今回は、中小企業診断士という士業であり、web集客を中心に行ってきた企業の社長でもある二宮さんへ「士業HPがWebマーケティングや集客に失敗する10の原因と改善方法」について聞きしました。
HPのアクセス数が上がらないのは士業ならではの理由があったことや、どうやって改善していけばよいのかが分かりました。
改善策は以下の5点です。
1.ユーザー目線で書く
2.価格を載せる
3.制作会社に任せっきりにしない
4.経営者自らが実践してから委譲する
5.上手くいっているところを真似る
アクセルパートナーズは、様々な士業サイトのコンサルティングを行い、Webでの販売促進に一役買っている実績があります。
士業でありwebコンサルティングを得意とする会社だからこそ、専門用語の説明から入ることなくスムーズにご要望を聞いたり、業種にあう改善策などを提案することができます。
ご興味のある方はぜひお気軽に、下記のお問い合わせ・LINE相談・お電話などからご連絡ください!
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お客様のお悩みに沿ってご提案をさせていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
運用型広告の知見と経営者として自社の採用に携わっている経験を元に様々な業種の採用改善に携わる。