【リスティング広告】クリック率5%は高い、低い?目安や改善方法も解説
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リスティング広告の成果を評価するための指標として重要な意味を持つ「クリック率(CTR)」。
「高い方が良いだろう」ということは分かりますが、では何%程度であれば高いと判断されるのでしょうか。また、クリック率が低い場合は、どのように改善すれば良いのでしょうか。
今回の記事では、リスティング広告におけるクリック率の基準や、改善方法について解説します。
目次
クリック率とは
クリック率(CTR;Click Through Rate)は、広告が表示された際、実際にクリックされた割合のことです。
例えば、広告の表示回数(インプレッション)が1000回、クリック数が50回であれば、クリック率は5%となります。
CTR(%) = クリック数 ÷ 表示回数(インプレッション数) × 100
クリック率は広告配信の効率を評価するために重要な指標です。クリック率が高いということは、それだけ広告を見て興味を持ったユーザーが多いということになります。
クリック率の基準
リスティング広告におけるクリック数の基準値は5%程度くらいと考えておくと良いでしょう。設定キーワードと広告がうまくマッチしていれば5%くらいになるというイメージです。
とはいえ、業種や商材によってクリック率は異なりますので、コンバージョン率や広告費用といったほかの要素も織り込みながら自社の目標値を設定しましょう。
クリック率が高いことによるメリット
先ほどご紹介した通り、クリック率が高いということは、それだけ多くのユーザーがその広告に興味を持っているということです。多くのユーザーの目に触れることで、以下のようなメリットが生じます。
コンバージョンの増加につながる
クリック数が上がることでサイトに訪問するユーザーが増えるため、コンバージョン※の増加につながります。
※コンバージョン(CV;conversion):サイトにおける最終的な成果。商品・サービスの購入、資料請求、会員登録など、業種やコンテンツによって内容は異なる。
クリック単価が安くなる
クリック率が上がるとユーザーに有用な情報と判断され、広告のランクが上がります。ランクが上がるとより安いクリック単価で配信できるため、費用対効果の改善が可能です。
ユーザー情報を収集できる
クリック率が上がると、それだけ広告をクリックしたユーザーの情報を数多く収集できます。
その広告に興味を持っているユーザーの属性(性別や年齢、地域など)を分析することで、ターゲットやニーズの洗い出しが可能になり、運用改善に生かせるでしょう。
クリック率はあくまで中間目標
上記で解説した通り、高いクリック率にはさまざまなメリットがあります。しかし、クリック率は高ければ高いほど良いというわけではありません。一般的には、リスティング広告の最終目的は「コンバージョンの獲得」であるはずです。例えクリック率が100%でも、コンバージョンにいたらないのでは意味がありません。
ここで重要なのはやはり費用対効果です。コンバージョンにいたるまでの費用対効果は、「コンバージョン単価(CPA;Cost Per Acquisition)」という指標で評価できます。コンバージョン単価は以下の式で計算可能です。
CPA(円) = 広告費 ÷ コンバージョン件数 × 100
クリック率が低くても、コンバージョン単価が目標値をクリアしていれば問題ありません。しかし、コンバージョン単価が悪い場合は、クリック率を高める対策が有効になることがあります。
クリック率はあくまでコンバージョンを達成するための「中間目標」と考えておくと良いでしょう。
クリック率が低い要因
目標よりクリック率が低い場合は、まず原因を探し出し、それに合った対策をしなければなりません。クリック率が低くなる要因として考えられるものを以下に解説します。
検索語句とタイトルが一致していない
まず考えられるのは、リスティング広告に選択している検索語句と広告のタイトルが一致していないケースです。ユーザーのニーズに合わないため、クリックされることはないでしょう。
ユーザーの興味をひく広告になっていない
リスティング広告は競合他社と一緒に表示されます。その中でクリックされるには、ユーザーにとって魅力的な広告でなければなりません。
意図せず効率の悪い配信をしている
リスティング広告はGoogleやYahoo!の検索画面だけではなく、提携先のパートナーサイトにも掲載されることがあります。
例えば、GoogleであればgooやBIGLOGE、Yahoo!であればBingやexciteなどがパートナーサイトに当たります。それに加え、Google広告はキャンペーン設定時に、「ディスプレイネットワーク」の設定が可能です。
この設定をすると、広告費があまっている時にディスプレイ型の広告も併せて配信されます。これらの設定は幅広いユーザーにリーチできるというメリットがありますが、思うように成果が出ず、クリック率が下がってしまう原因になってしまうこともあるのです。
特にディスプレイ広告は潜在顧客の開拓に向いているものの、クリック率は低い傾向にあります。「何となく」で設定を行っていると、効率の悪い配信になっていたということにもなりかねません。
パートナーサイトやディスプレイ広告への配信の有無は自由に変更可能です。効率の悪い配信を除外することで、クリック率を改善できる可能性があります。
クリック率の改善方法
クリック率を改善するためには、ユーザーのニーズに合致した広告の作成、配信が必要です。具体的な対処法を以下に解説します。
検索キーワードの見直し
広告配信の効率を上げるためには、まず検索キーワードの見直しからとりかかるべきです。検索キーワードと広告文にズレがあるとユーザーの興味を引けず、クリック率が下がってしまいます。
Google広告、Yahoo!広告ともに、検索キーワードごとのパフォーマンスを確認できますので、効率の悪いキーワードは削除、もしくは見直しを行いましょう。
ターゲットの見直し
リスティング広告を作成する時点で、ある程度ターゲットの絞り込みはできているかもしれません。しかし、クリック率が低い場合は、本当にそのターゲット設定は正しいのか、もう一度考え直してみる必要があります。
ターゲットの年齢や性別といった基本的な属性はもちろん、何に悩み、何を解決したいのか、また自社の商品(サービス)はターゲットにどのようなメリットをもたらすのかという点について具体的にイメージしてみましょう。
具体的なイメージを持つことでキーワードや広告文がより洗練され、ターゲットの心に「刺さる」広告に仕上がるはずです。
広告文の見直し
せっかくキーワードと広告文のニーズを合致させても、広告文自体に魅力がなければクリックはしてもらえません。
特にリスティング広告はテキストのみのアプローチになりますので、ユーザーのニーズに合った、キャッチーな広告文を掲載することが重要です。
広告文に検索キーワードを入れる
広告文にはできるだけ設定した検索キーワードを入れましょう。検索結果画面ではキーワードが太字で表示されるため、注意を引きやすくなります。
広告文に数字を入れる
以下のように、広告文に数字を入れると訴求力が高くなります。
例)「2ヶ月以内の改善率99%!Web広告代行なら○○」
特に価格や割引率を盛り込むことで、「お得感」をアピールすることが可能です。
例)「今なら80%オフ!!素材を生かした野菜スープ」
ユーザーの悩みに訴求する
ユーザーの悩みに訴求するというアピール法も有効です。
例)「内臓脂肪が気になる方へ 機能性表示食品○○」
上記のようにユーザーが商品やサービスを具体的にイメージしやすい広告文にすることで、クリック率の改善が期待できます。
広告表示オプションを活用する
広告表示オプションを使うことで、リスティング広告に電話番号や特定のリンク先といった追加情報を掲載できます。
例えば、和菓子屋のサイトでリスティング広告を配信する場合、「人気お取り寄せランキング」、「季節限定商品」といったユーザーが特に興味のあるページにダイレクトに遷移できるようなURLを貼ると、クリック率の向上が期待できるでしょう。
また、広告表示オプションを利用することで広告のスペースが広くなる、広告のランクが高くなるといった効果もあります。無料で設定できますので、使わない手はありません。
※広告表示オプションの項目については、公式サイトでご確認ください。
参考:Google広告ヘルプ アセットについて
参考:Yahoo!広告ヘルプ 広告表示オプションの種類
入札単価を上げる
入札単価を上げると、広告が上位に掲載されるようになるためクリック率改善が期待できます。しかし、当然の事ながらその分広告費が必要になりますので、費用対効果を考えたうえで判断しましょう。
【注意】誇大表現や虚偽の内容は厳禁
クリック率を上げたいからと、誇大表現や釣り広告などの虚偽の内容を配信するのは厳禁です。Google広告では不実表示があった場合、予告なくアカウントを停止すると明示しています。他にも、景品表示法、不正競争防止法、独占禁止法などの法律に触れる恐れすらあるのです。
広告配信ができなくなるだけではなく、企業のイメージを著しく損なうことになりますので、絶対に行ってはいけません。
参考:Google広告ヘルプ 不実表示
参考:Yahoo!広告ヘルプ 虚偽表示の禁止
まとめ
リスティング広告のクリック率について、基準や改善方法を解説しました。クリック率を改善することでコンバージョンを増やし、費用対効果の高い広告配信が可能になります。
広告配信後はこまめに効果測定を行い、クリック率が目標に達していない場合は、検索キーワードや広告文を見直しましょう。
また、広告表示オプションなどの機能や配信設定についても理解を深め、効率の良い広告配信ができるように設定を変更することも重要です。
アクセルパートナーズでは、リスティング広告の運用代行を承っています。
キーワードや広告文の作成はもちろんのこと、現状分析をしたうえでのターゲット・ニーズの洗い出し、運用改善も対応可能です。
リスティング広告の新規配信や改善をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
運用型広告の知見と経営者として自社の採用に携わっている経験を元に様々な業種の採用改善に携わる。