データドリブンアトリビューションとは?メリット・デメリットと概要を解説

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データドリブンアトリビューションは、Google広告で利用できる効果測定の手法のひとつです。
WEB広告の最終目的であるコンバージョンの獲得について、媒体・過程ごとに正確性の高い評価ができるため、費用対効果の改善につながります。
今回の記事では、データドリブンアトリビューションの使い方やメリットについて解説します。

データドリブンアトリビューションとは

データドリブンアトリビューションは、WEB広告の各過程における「コンバージョンへの貢献度」を計測する手法です。
一般的なコンバージョン測定は、ラストクリック(コンバージョン直前のクリック)が行われた広告のみに貢献度が割り当てられます。

しかし、人の検索行動は複雑なものです。
コンバージョンに到達するまでに複数のチャネルが経由され、クリックが繰り返されているため、どのクリックが本当の「決め手」になったのかは分かりません。
データドリブンアトリビューションは、ユーザーがコンバージョンに至った過程それぞれに貢献度を割当てます。最も影響力の高い過程を可視化でき、WEB広告の効率化に役立ちます。

データドリブンとは

データドリブンアトリビューションへの理解を深めるため、名称の意味もご紹介しましょう。
まず「データドリブン」は、「データ(Data)」と「ドリブン(Driven)」を合わせた造語で、直訳すると「情報を起点とした」となります。
蓄積されたデータを分析することで有益な情報を見出し、企業活動に活用することを指します。

ここで重要なのは「蓄積されたデータ」というところです。データドリブンアトリビューションも、蓄積されたデータを元に貢献度の割当てが行われます。
そのため、一定量のデータ蓄積が必要です。データドリブンアトリビューションに必要なデータ量については、後ほど詳しく説明します。

アトリビューションとは

アトリビューション(Attribution)は「特定・帰属」を意味し、Web業界においてはコンバージョンにつながるクリックの中で、どれがコンバージョンに大きく貢献したかを評価する仕組みを指します。
Google広告では、データドリブンアトリビューション以外にも、以下5種類のアトリビューションモデルを利用できます。

ラストクリック 最後にクリックされた広告やキーワードだけに貢献度が割り振られる
ファーストクリック 最初にクリックされた広告やキーワードだけに貢献度が割り振られる
線形 すべてのクリックに均等に貢献度が割り振られる
減衰 コンバージョンまでの時間が短いクリックに多くの貢献度が割り振られる
接点ベース ラストクリック・ファーストクリックに40%ずつ貢献度が割り振られ、残り20%は中間のクリックに均等に割り振られる

上記5種のモデルは、いずれも機械的な計算に基づいて貢献度が割り振られます。
そのため、広告発信者に関わらず、貢献度の配分は一定になります。

データドリブンアトリビューションの仕組み

先述の通り、アトリビューションモデルでは一定のルールに従って貢献度が配分されます。
しかし、データドリブンアトリビューションは他モデルとは異なり、過去に蓄積されたデータの分析結果に基づいて、各過程の実際の貢献度を計算します。
他のモデルと異なり、貢献度の配分は広告主ごとに固有のものとなり、より精度の高い分析が可能です。

データドリブンアトリビューションの必要データ量

データドリブンアトリビューションは過去データを活用して分析を行うため、一定以上のデータ量が求められます。
具体的には、過去30日間において、Google検索で「300回以上のコンバージョン」と「3,000回以上の広告インタラクション※」が必要になる場合があります。
データドリブンアトリビューションを使用していても、コンバージョン数が200回未満、もしくは広告インタラクション数が2,000回未満の状態が1ヶ月続くと、継続利用ができなくなるため注意が必要です。

広告インタラクション:広告の表示後、ユーザーが広告内で行った操作。広告クリック、動画広告の視聴、電話番号表示オプションからの通話などが該当する。

データドリブンアトリビューションのメリット

データドリブンアトリビューションの主なメリットは以下の通りです。

成果の高い広告・キャンペーン・キーワードを把握できる

通常のコンバージョン測定では、ラストクリックにしか貢献度が割り当てられず、本当に貢献度の高い過程を見落としてしまう場合があります。
データドリブンアトリビューションを利用することで正確な貢献度が分かるため、効果の高い広告やキャンペーン、キーワードを把握できます。

入札単価の調整に活かせる

効果の高い広告やキャンペーン、キーワードを把握できれば、効果の高い広告は入札単価を上げ、低いものは入札単価を下げる、もしくは削除を検討するといった施策が可能になります。
広告費の無駄を省き、より費用対効果の高い広告配信ができます。

複数の媒体を比較できる

データドリブンアトリビューションでは、複数の媒体やデバイスをまたいでの分析が可能です。
インターネットが普及したことから。情報を獲得できる媒体はコーポレートサイトやECサイト、オウンドメディアなど多岐に渡っています。

それに加え、スマートフォンやタブレットといったモバイルの使用率が増え、さまざまなデバイスを用いて検索行動が行われるようになりました。
データドリブンアトリビューションを利用することで媒体・デバイスを横断的・総合的に評価することができます。
その結果適切な方法でユーザーにアプローチでき、コンバージョン率の改善につながります。

データドリブンアトリビューションのデメリット

精度の高い効果測定ができるデータドリブンアトリビューションですが、それゆえに高いコストやスキルが必要になるというデメリットもあります。
以下に詳しく解説しましょう。

データ収集に時間とコストがかかる

先述の通り、データドリブンアトリビューションを実装するためには一定以上のデータ量が必要です。
データを収集・蓄積するためには専用ツールやシステムの導入が必要になり、時間とコストがかかります。

データを扱うためのスキルが必要

データドリブンアトリビューションは総合的、横断的な貢献度評価ができますが、その分取り扱うデータが多くなります。
多大なデータを分析し、具体的な改善策に落とし込むためにはある程度のスキルが必要です。

また、たとえ改善策が出せたとしても、広告やLPを実装する技術がなければ意味がありません。
分析や改善を自社で行うのが難しいという場合は、WEB広告の専門会社に外注するのも一つの手段です。

分析に向いていないケースがある

データドリブンアトリビューション分析は、過程一つひとつを精細に分析する評価測定法です。
コンバージョンに至るまでの過程が複雑な場合や、検索キーワードに偏りがある場合には効果を発揮しますが、比較検討される機会が少ない商材(消費財など)を扱っている、コンバージョンまでの流入経路がほぼ一本化されているなど、過程が単純なケースには向いていません。
先述の通り、データドリブンアトリビューションの活用にはコストがかかります。そのコストと見合う結果が期待できるかを検討する必要があるでしょう。

まとめ

データドリブンアトリビューションを利用することで、コンバージョンへの貢献度を過程ごとに評価できます。
得られた測定結果をもとに配信内容やキーワード、クリック単価を見直すことで、費用対効果を改善することができるでしょう。

しかし、データドリブンアトリビューションによる配信施策のブラッシュアップを実現するためには、データを収集するシステムの構築や測定結果を正しく読み解く分析力、実装に反映させるためのスキルが必要です。自社のみで効果測定を行うのが難しいという場合は、専門業者に依頼するのもひとつの手段です。

アクセルパートナーズでは、データ収集から分析、施策の提案までワンストップで承ります。データドリブンアトリビューションをWEB広告施策に生かしたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

※本記事の情報は2023年1月時のものです。最新情報については、Google広告のヘルプページでご確認ください。

 

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
運用型広告の知見と経営者として自社の採用に携わっている経験を元に様々な業種の採用改善に携わる。

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