【BtoB】ペルソナでマーケティングを成功へ!設定の作り方初心者向け解説

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今回は、BtoBでも使える「ペルソナ」についてご紹介します。
前半では、概要からその必要性、メリット・デメリットについて解説します。
後半では、BtoBでのペルソナ設定のやり方について紹介します。
まずは大前提のBtoBとBtoCの重要な違いからはじまり、なぜBtoBにも役立つといえるのか、作り方、実践例の表、使用法について書いています。

マーケティングのことを調べているとよく見る「ペルソナ」
よく見るということはきっと重要な言葉なのでしょうが、いまいちどういうものか、どう使えば効果的なのか漠然としていませんか?

活用してほんとに効果があるの?売り上げに繋がるの?と思うかもしれません。
あるいは、効果的なのは一般消費者相手のBtoCだけじゃないの?とお考えではないでしょうか。

昨今、BtoBでもマーケティングの重要性が叫ばれています。そのようななか、法人向けサービスでもペルソナをちゃんと活用すれば、売り上げアップに繋げることができるのです。

ということで、今回は「BtoB」でどうやって「ペルソナ」を活用するのかをご紹介します。

あまり専門用語を使わず、マーケティング初心者向けに解説したいと思いますので、気負わずにぜひ読み進めてみてください!

1.ペルソナとは?概要、必要性、メリット・デメリット

そもそも「ペルソナ」とは何なのについてからご紹介します。
Wikipediaでは以下のように説明されています。

ペルソナとは?

サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである。

(出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

 

ペルソナとは、ようは商品・サービスのターゲットとなる顧客の人物像のことですね。
年齢、性別など主だった要素だけでなく、もっと詳細な情報、居住エリア、職業、役職、年収、趣味、特技、よく使うメディア、休日の過ごし方など具体性を持たせた人物像です。
例として、実際にペルソナを設定しました。

ペルソナ設定の例

次期2代目社長 佐藤さんの場合(ペルソナ具体例)

氏名 佐藤 誠
年齢 37歳
性別 男性
性格 職人気質だが効率化にも興味がある
役職 取締役
決裁権 あり(次期2代目社長)
苦手な業務 マーケティング
勤務先 株式会社○○
勤続年数 12年
情報収集方法 取引相手との雑談、インターネット

上記のものは、あくまでも簡単な一例で、項目が決まってるわけではないので、購買や問い合わせに影響する情報はどんどん入れていきたいです。

今まで見たことのあるペルソナとは少し違うかもしれません。
上記は実はBtoB企業でのペルソナです。

ペルソナを設定する際には、様々な項目があります。
似た言葉にターゲットがありますが、何が違うのでしょうか?

ターゲットとペルソナの違いとは、ターゲットより詳細な人物像を設定するのがペルソナです。ターゲットは主に年齢や性別、住んでいる場所などの属性で対象を決めますが、対して、ペルソナでは、上記に加え、より詳細な職業、家族構成、趣味など特定の人物像を設定していきます。

ではなぜわざわざペルソナを設定する必要があるのでしょうか。
これまでずっと顧客に向き合ってきて、顧客のことをもう知っているのに、わざわざ時間をかけて架空のユーザーを設定する必要があるのか?と思うかもしれません。

ペルソナが必要な理由は「メンバーの頭に共通の顧客を常駐させる」

ペルソナが必要な理由は、社内のメンバーがそれぞれ顧客のことを知っていても、個々の認識や知識には差が存在するという点にあります。
ペルソナは作って終わりでは意味がありません。ペルソナを設定して社内で共有して初めて効果を発揮しはじめるものなのです。

当社代表に、これはうまいなと思った会社さんがあるって話を聞いたのですが、それが「小さなお葬式」などのサービスを提供している株式会社ユニクエストさんです。Webサイトを見ると、どんな顧客をターゲットしているか、顧客のニーズをちゃんと分析して、マーケティング、サービスの提供を行っているのが伝わってきます。

例えば、小さなお葬式のサービスのなかに、「喪主が必ず読む本」を無料でプレゼントするというものがあります。このパンフレットは、“お葬式と分からない封筒でお届けします”とサイトに表記があります。この点だけ見ても、どんな人がサービスを申し込もうとしているのか人物像が浮かび上がってきます。

おそらく、お葬式についての準備をはじめるのは、喪主を務める人が多いと思います。そんなとき、同居する家族などにお葬式についてだと分かる郵便物を見られる状況というのは、どうでしょうか。
このようにサービスを受ける顧客の状況を想像するだけで、無数の施策、HPへの表記の仕方などが思い浮かんでくると思います。

こういったマーケティングも、ペルソナという“メンバーが共通して想像できる顧客情報”があることで、企画の土台となる知識や認識が揃い、企画から意思決定などまで、スムーズに行うことができるようになります。
また、特定のユーザーを思い浮かべることで、「自分たちが良いと思う商品を作ったが売れない」という状況を回避し、ユーザーが欲しがっているものを作り、売上アップを図ることができます。

ペルソナをメンバーが共有することの重要性がここにあります。
もし、社内のメンバー皆の頭にペルソナで作った仮想共通顧客佐藤さんがいたとしたら、「佐藤さんはきっとこういうことで悩んでいて、こういう検索ワードを打ち込み、自社のコンテンツへアクセスしてくれるのではないだろうか」「このプロモーションの仕方では、佐藤さんは避けてしまう。サービスを選んでもらえない!」と具体的な想像がしやすいです。

ペルソナがあることで、自分たちが作りたいもの・サービスを作って売れないという状況を回避ユーザーが欲しがっているものを作る、ということに役立つのです。

次にペルソナの詳しいメリット・デメリットを見ていきましょう。

ペルソナのメリット・デメリット

ペルソナのメリットと成功事例

ペルソナのメリット

“理想の顧客像”を社内で共有できる
効率的に必要な情報が集まりやすくなる
社内の方向性に食い違いが出にくくなる
アプローチやアイデアを出しやすい
“理想の顧客”の現状や課題を把握しやすくなる
→今後の行動の予測がしやすくなり、適切なアプローチをベストなタイミングで行えるようになる

 

以前コラム「【中小企業向け】戦略伝授!マーケティングとプロモーションの違い」にも出てきましたが、マーケティングは全社的に戦略を立てて行わなければ、効果がちゃんと出ない場合が多いです。
そして、ペルソナが全社的に共有されていれば、それぞれの部門にそれぞれ重要な情報が効率的に集まりやすくなる効果が期待できます。

例えば、ペルソナ設定で成功した有名な事例に、カルビー株式会社のお菓子ジャガビーがあります。
ジャガビーはそれまでお菓子を購入しない層をペルソナ設定し、成功した事例です。
設定としては、「27歳」、「独身女性」、「文京区に暮らしている」、「ヨガとスポーツに凝っている」というものがありました。
この人物に売るためにマーケティングを展開し大ヒット商品になったのです。

では、デメリットには何があるのでしょうか。

ペルソナのデメリットと失敗例

ペルソナのデメリット
ペルソナ設定をミスすると効果が出ない
時間、コストがかかる
大胆な発想を潰してしまう
常にブラッシュアップが必要

 

これまでで、ペルソナの必要性やメリットを説明してきましたが、デメリットもあります。
まず、そもそもペルソナの設定を誤ると、想定した効果が出ない可能性が高いです。
効果の出るペルソナを作り上げるには、入念なインタビューやリサーチが重要です。そのためには時間もコストもある程度かけざるを得ません。
また、明確で詳細なターゲットを想定するため、大胆で逸脱したような発想は出てきづらくなるかもしれません。
そのため、適切な場面で活用し、スピードや効率化をはかっていきたいです。

また、マーケティング全般にいえることですが、一度ペルソナを設定して企画が成功したとしても、ずっと順調に売れ続けることはなかなかありません。
時代とともに、ユーザーの価値観や行動は変化していくため、時代にそってブラッシュアップさせる必要があります。

ペルソナの失敗例としては、自社に都合がよい理想的すぎるペルソナを想定したり、誰でも当てはまるような漠然とした人物像の設定があげられます。

今までの話を読んできて、いや、BtoCに必要そうなのは分かったけど、BtoBで使えるか?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
次に、今回のメインテーマであるBtoBでのペルソナについてご紹介していきたいと思います。。

BtoBでのペルソナ設定のやり方

コラム「【BtoB向け】Webマーケティングを成功へ!売り上げ増加に繋げる方法」でも出てきましたが、マーケティング自体、BtoBとBtoCでは方法が変わってきます。
BtoBとBtoCの特に重要な違いは以下の点です。

BtoBとBtoCの重要な違い
BtoC 直感で買い物し、買う人が本人
BtoB 購入に関わる人数が多く、決裁が合理的

BtoBの場合、本人の好き嫌いで購入が決められるのではなく、その会社の課題、状況、決裁権、予算などで購入の決定が行われていくという特徴があります。

ペルソナがなぜBtoBにも役立つといえるのか

ペルソナが特に役立つ印象が強いのは、BtoCのサービスではないでしょうか。
その理由は上記の通り、購入が本人の意思で直観的に行われる傾向が強いからです。
その「本人」が買いたい!と思うような商品、マーケティングは、人物像が詳細だと決めやすいです。

一方、BtoBは購入に関わる人数が多く、決裁が合理的です。そのため、一人の人物像を設定し、効果的な施策を決めていくのは難しいのでは?と感じるのではないでしょうか。
ではなぜBtoBにもペルソナが役立つといえるのか。
それは、メリットにも書いた通り以下の点で有用だからです。

“理想の顧客像”を社内で共有できる
効率的に必要な情報が集まりやすくなる
社内の方向性に食い違いが出にくくなる
アプローチやアイデアを出しやすい
“理想の顧客”の現状や課題を把握しやすくなる
→今後の行動の予測がしやすくなり、適切なアプローチをベストなタイミングで行えるようになる

有効なペルソナを設定することで、無駄のない効果的なマーケティングを行うことができるのです。

では、実際の作り方を解説します。
BtoBのペルソナ設定は、自社製品の情報を届けたい人物、その会社2点のペルソナを設定するのがおすすめです。

 

BtoBのペルソナの作り方

 

ペルソナ設定の手順

①ペルソナに関する情報を集める
②整理してまとめる
③ストーリーを立てていく

ペルソナに関する情報に関する情報は一つの部署だけで完結させるのではなく、横断的に調査を行っていくのがおすすめです。

集める情報の項目を表にしてみました。
以下の表は、あくまでざっくりした一例で、項目が決まってるわけではないので、購買や問い合わせに影響する情報はどんどん入れていきましょう。
作成した例は、WEB関連事業を行う会社が、EC導入支援を探している製造業系の会社へサービスを提供するという設定で考えてみたペルソナです。
売り上げ構成が偏っている製造業が、ECをはじめとするWEBを強化し、自社製造の商品を売るBtoC事業を開始するという流れです。

個人ペルソナ

氏名 佐藤 誠
年齢 37歳
性別 男性
性格 職人気質だが効率化にも興味がある
役職 取締役
決裁権 あり(次期2代目社長)
苦手な業務 マーケティング
勤務先 株式会社○○
勤続年数 12年
情報収集方法 取引相手との雑談、インターネット

会社ペルソナ

会社名 株式会社○○
資本金 1,000万円
年間売上 5000万円
従業員数 6名
事業内容 汎用機械器具製造業
売上目標(1年後) 5500万円
事業年度、予算策定時期 決算期は3月
社風 真面目
会社が抱えている課題 受注を1つの業界に依存しているため、その業界の状況に大きな影響を受けやすい。
仕事は下請けが中心。
自社HPが簡易なものしかなく、インターネットでの訴求力がない。

BtoBのペルソナの使用法

最後に作ったペルソナの活用法をご紹介します。
例えば、上記で作成したペルソナで、どのようにすれば自社のサービスが届くのか、導入してもらえるのか施策を考えていくことができます。
何も指針がなく、各自が好きなように施策を講じていくより、効率的にマーケティングを行うことが可能となるのではないでしょうか。

アイデアの例としては、情報収集方法にインターネットがあるため、リスティング広告を打つことや、ペルソナが検索しそうなワードの悩みを解決する良質なコンテンツの作成などを行うといった施策が出てきます。

法人向けサービスを提供しており、マーケティングを行っているがなかなか成果が出ないなどお悩みをお持ちの事業主さんや担当者さんは、一度、BtoB向けペルソナ作成を試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、BtoBでも使える「ペルソナ」についてご紹介しました。
前半では、概要からその必要性、メリット・デメリットについて解説します。
ペルソナとは、商品・サービスのターゲットとなる仮想的な顧客の人物像のことです。
ペルソナが必要な理由は「メンバーの頭に共通の顧客を常駐させたい」からであり、自分たちが作りたいものを作って売れないという状況を回避ユーザーが欲しがっているものを作る、ということに役立つのです。

 

メリットとしては、以下の点があげられます。
“理想の顧客像”を社内で共有できる
効率的に必要な情報が集まりやすくなる
社内の方向性に食い違いが出にくくなる
アプローチやアイデアを出しやすい
“理想の顧客”の現状や課題を把握しやすくなる
→今後の行動の予測がしやすくなり、適切なアプローチをベストなタイミングで行えるようになる

 

デメリットとしては、以下の点があげられます。
ペルソナ設定をミスすると効果が出ない
時間、コストがかかる
大胆な発想を潰してしまう
常にブラッシュアップが必要

 

後半では、BtoBでのペルソナ設定のやり方について紹介します。
大前提として、BtoBには、本人の好き嫌いで購入が決められるのではなく、その会社の課題、状況、決裁権、予算などで購入の決定が行われていくという特徴があります。
上記のことを踏まえ、BtoBのペルソナの場合2種類設定するのがおすすめです。それは、個人ペルソナと会社ペルソナです。
作り方としては以下の通りです。
①ペルソナに関する情報を集める
②整理してまとめる
③ストーリーを立てていく

 

活用法として、どのようにすれば自社のサービスが届くのか、導入してもらえるのか施策を考えていくことなど、効率的にマーケティングを行っていくことができます。

これまでマーケティングを行ってこなかった会社さんが、1からマーケティングをはじめるのは大変だと思います。あるいは、頼んでみたことがあるけれど効果が出なかったという会社さんもいらっしゃるかもしれません。その会社さんの状況をしっかり分析し、寄り添った施策を打つことで、違った結果が出る可能性は高いです。
アクセルパートナーズは、様々な企業さんでコンサルティングを行い、特にWebで成果を出している実績があります。
BtoBマーケティングでお困りの際は、ぜひ一度お問い合わせよりご連絡ください!

以下の記事は入門編ということで、BtoBマーケティングについて網羅的にまとめた記事です。
ご興味のある方はこちらもあわせご覧ください!

https://www.listing-partners.com/column/introduction-btob-marketing/

記事監修:横井ゆきえ(中小企業診断士)

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
運用型広告の知見と経営者として自社の採用に携わっている経験を元に様々な業種の採用改善に携わる。

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