東京都中小企業振興公社の助成金支援
中小企業支援策として、「事業再構築補助金」「大規模成長投資補助金」「ものづくり補助金」「IT導入補助金」等の様々な補助金事業が経済産業省を中心に実施されていますが、都道府県ごとの支援機関が補助金・助成金事業を実施していることはご存じでしょうか?
本コラムでは、特に充実した助成金事業を実施する東京都中小企業振興公社を紹介し、現在募集中の主な助成金事業の概要をご説明します。様々な要件はありますが事業者様にとって大変使い勝手の良い助成金です。ぜひ検討願います。
1.東京都中小企業振興公社とは?
東京都は「頑張る東京の中小企業を応援します!」として、経営・技術支援、創業支援など様々な商工施策を通して、中小企業の育成・発展を図っています。また、多様な金融支援により中小企業の資金調達の円滑化を図っているほか、貸金業者の適正な運営の確保と資金需要者の利益保護を図るため、貸金業の指導・監督を行なっています。
東京都中小企業振興公社は、経営・技術活性化への助成を担い、東京都における中小企業の総合的・中核的な支援機関として各種支援事業を提供し、東京の経済の活性化と都民の生活の向上に寄与することを目的として設立された公的機関です。
同公社は東京都と連携し、中小企業を対象に「経営相談」「助成金」「販路拡大」「人材支援」等の幅広いサービスを展開しています。
他の道府県の中小企業向け支援機関と比較し、助成金(補助金)事業の件数や予算規模が大きく充実していることが大きな特徴です。
参考:東京都産業労働局HP https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/
公益財団法人 東京都中小企業振興公社HP https://www.tokyo-kosha.or.jp/
出所:東京都中小企業振興公社「 中小企業支援ガイド(令和6年度版)」
現在募集中の主な助成金事業
今回は、2024年10月現在募集中の助成金事業の中から、多くの中小企業が検討しやすい助成金事業を2つご紹介します。
2.1 第8回「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」
本事業は、都内中小企業者が「製品・サービスの質的向上」による競争力強化や「生産能力の拡大」のための生産性向上を進める際に必要となる機械設備等の導入経費の一部を助成するものです。
生産工程を改善しながら消費電力を削減する等の「Ⅰ.競争力強化」、ロボットを導入して24時間稼働を実現する「Ⅱ.DX推進」のほか、「Ⅲ.イノベーション」「Ⅳ.後継者チャレンジ」のいずれかに合致する事業に必要な設備投資(「製品の製造」や「役務の提供のため」に直接必要な機械設備の導入経費)が助成対象経費となります。
省エネルギー効果が高い取組や一定の賃上げを実施する場合には、助成率の拡充があり、助成率は1/2以内~3/4以内、助成額は100万円~1億円と非常に充実しています。
出所:第8回躍進的な事業推進のための設備投資支援事業「募集チラシ」
対象者は、令和6年10月1日現在で東京都内に登記簿上の本店又は支店があり都内事業所で2年以上事業を継続している中小企業者等です。
11月6日(水)17時を申請予約期間(本助成金の申請には事前の「申請予約」が必須)、11月1日(金)9時から11月15日(金)17時を申請書類提出期間(国(デジタル庁)で提供する電子システム「Jグランツ」にて実施)として、受付中です。
詳しくは、コラム「【東京都】「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」 第8回申請予約が令和6年10月23日より開始、全業種を対象に設備(機械設備、ソフトウェア)の導入を支援!助成額は最大1億円」
本事業は、運送・物流、建設業界で人手不足の深刻化や売上の減少等、いわゆる「2024年問題」が懸念される中、その対策として、生産性の向上や競争力強化のために必要となる機械設備の導入経費の一部を助成するものです。
建設業では設備投資による「建設作業効率化による工期短縮」「作業自動化による人手不足対策」、運送・物流業では設備投資による「効率的な物流フロー構築による運送ドライバーの負担軽減」「システム入力作業を削減し、配送業務に注力」等が助成金対象です。
機械装置、器具備品、ソフトウェア導入経費が助成対象経費となり、助成率は4/5以内、助成額は100万円~1億円と非常に充実しています。
出所:第2回設備投資緊急支援事業「募集チラシ」
対象者は、都内中小企業者等で、運送・物流業者(自動車運転の業務)、建設業者(工作物の建設の事業)、その他業種(医業に従事する医師)で「2024年問題」の対策として生産性の向上や競争力強化のための設備投資を行う事業者です。
11月6日(水)17時を申請予約期間(本助成金の申請には事前の「申請予約」が必須)、11月1日(金)9時から11月15日(金)17時を申請書類提出期間(国(デジタル庁)で提供する電子システム「Jグランツ」にて実施)として、受付中です。
詳しくは、コラム「設備投資緊急支援事業とは?東京都が中小企業を支援する最新の補助金」をご覧ください。
3.まとめ
本コラムでは、都道府県ごとの支援機関の中でも、特に充実した助成金事業を実施する東京都中小企業振興公社が現在募集中の助成金事業の概要をご紹介しました。競争力強化や生産性向上、「2024年問題」といった経営課題に取り組む東京都内中小企業者にとって非常に魅力的な助成金です。
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