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設備投資緊急支援事業とは?東京都が中小企業を支援する最新の助成金

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東京都が実施する「設備投資緊急支援事業」は、中小企業の生産性の向上や競争力の強化を目的として、機械設備の導入を促進するための助成金です。特に、2024年に施行された働き方改革関連法の時間外労働上限規制に対応する業種、例えば運送業や建設業、医業などの企業が助成の対象となります。本事業の助成額は最大1億円で、企業にとって大きな設備投資を支援する重要な施策です。

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1. 設備投資緊急支援事業の概要

東京都が実施する「設備投資緊急支援事業」は、2024年施行の働き方改革関連法の上限規制に対応するため、中小企業が設備投資を行う際に最大1億円までの助成を提供する制度です。特に、運送業や建設業、医業が対象となっており、労働時間の短縮と生産性向上を目的とした最新技術の導入を支援します。

2024年問題への対応

2024年に施行された働き方改革関連法により、運送業、建設業、医業などの業種で時間外労働の上限が厳しく規制されました。これにより、企業は労働時間の削減を図る一方で、生産性を高めるための対策が求められます。この規制に対応するため、多くの企業が最新の機械設備やソフトウェア導入を必要としていますが、その費用負担は大きく、導入をためらう企業も少なくありません。

そのような状況を背景に、東京都が提供する「設備投資緊急支援事業」は、こうした企業の設備投資を後押しし、競争力を高めるための支援を行います。この助成金を活用することで、最新の技術を導入し、労働時間の短縮と生産性の向上を同時に達成することが可能となります。

2.主な助成対象となる要件

助成対象となるには、以下の要件を満たす必要があります。

2-1.業種の適合性
助成対象事業者は、働き方改革関連法の時間外労働の上限規制の対象となる業種に従事している必要があります。具体的には以下が該当します。

・自動車運転の業務

・工作物の建設の事業

・医業に従事する医師

2-2.事業の実施場所

事業は東京都内で実質的に行われている必要があります。具体的には、都内に事業所を持ち、そこで設備投資を行うことが求められます。

2-3.36協定の提出

時間外労働の上限規制適用前(令和6年3月まで)に36協定を提出済みで、規制の範囲内で労働時間管理を行っていることが条件となります。

3.助成対象経費の詳細

「設備投資緊急支援事業」において、助成の対象となる経費は、企業の生産性向上や競争力強化に直接寄与するものに限られます。具体的には、以下のような項目が助成の対象となります。

助成対象経費:

・機械装置費:生産設備や加工機械など、労働力の代替や生産性向上を目的とした機械装置。

・器具備品費:業務効率を高めるための器具や備品の購入費用。

・ソフトウェア導入費:業務の効率化や管理を目的としたソフトウェアの導入に必要な費用。

助成対象外経費:

・公道を走行する車両:事業に直接関連しない車両の購入は助成の対象外です。

・既存設備の改良・修繕費:既存の設備を改良・修繕する費用は含まれません。

・汎用機器の購入:例えばパソコンなど、業務全般に使える汎用機器の購入は対象外です。

このように、助成対象経費は生産性向上に直接結びつく設備投資に限定されていますので、ご注意願います。

4.助成率と助成限度額

助成金の助成率は非常に高く、企業にとって大きな支援となります。

・助成率:4/5以内

・助成限度額:最大1億円(最低100万円)

・助成対象期間:交付決定日から1年6か月

この助成率により、企業は大規模な設備投資を行う際にも負担を大幅に軽減することが可能です。また、上限1億円の助成により、多くの企業が大規模な設備導入を実現できるようになっています。

5.申請手続きとスケジュール

助成金の申請手続きには、事前の予約と書類提出が必要です。申請予約がない場合、申請が受理されませんので、スケジュール管理が重要です。

・申請予約期間:令和6年10月23日(水)〜令和6年11月6日(水)

・申請書類提出期間:令和6年11月1日(金)〜令和6年11月15日(金)

申請はデジタル庁の電子システム「Jグランツ」を通じて行います。オンラインでの申請が可能となり、申請手続きがスムーズに進行します。

6.設備投資緊急支援事業の効果的な活用方法

この助成金を最大限に活用するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

6-1 自社の課題を明確にする

単なる規制対応ではなく、自社の成長に繋がる設備投資を目指すことが重要です。現在の業務プロセスでどこにボトルネックがあるのかを見極め、それを解消するための設備を導入することが効果的です。

6-2. 従業員の意見を取り入れる

新しい設備やソフトウェアの導入にあたって、現場で実際にその設備を使用する従業員の意見を取り入れることで、導入後の運用効率を高めることができます。設備の運用性やメンテナンスのしやすさを考慮し、現場での運用がスムーズに進むようにしましょう。

6-3. 長期的視点での計画

助成金を活用する際には、単なる短期的な対策にとどまらず、長期的な事業成長を視野に入れた投資を行うことが求められます。新しい技術や設備の導入は、数年先を見据えた計画に基づいて行うことで、将来的な生産性向上に繋がります。

Ⅳ. 導入後の運用体制の整備

設備を導入するだけでなく、運用体制やメンテナンス体制の整備も重要です。導入後の稼働状況をモニタリングし、定期的なメンテナンスや従業員のスキルアップを計画に含めることで、設備の長期的な活用が可能となります。

7.まとめ

「設備投資緊急支援事業」は、中小企業が2024年問題に対応し、生産性の向上と競争力強化を図るための非常に有効な支援制度です。この助成金を活用することで、企業は最新の設備や技術を導入し、規制への対応と事業の成長を同時に実現できます。自社の課題に応じた設備投資計画を立て、長期的な視点で事業の発展を目指すことが成功への鍵です。

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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