【ものづくり補助金】デジタル枠を活用して投資!事例を交えて徹底解説
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ものづくり補助金とは、中小企業らが今後直面する制度変更に対応するための施策、例えば「革新的なサービス開発、試作品の開発、生産プロセス改善のための設備投資」などを支援する補助金です。そんなものづくり補助金のデジタル枠について事例を交えて説明します。
目次
ものづくり補助金は生産性を向上させるための設備投資などの支援
ものづくり補助金とは
中小企業や小規模事業者などは、将来的に働き方改革や被用者保険の適用範囲の拡大、賃上げ、インボイスの導入などといった制度の変更による課題に直面する可能性があります。このような課題に対処するために、中小企業や小規模事業者は新しいサービスの開発や試作品の制作、生産プロセスの改善などに取り組んで生産性を向上させる必要があります。その支援として、ものづくり補助事業公式ホームページによれば、設備投資などを支援するプログラムが提供されています。
ものづくり補助金の申請枠
ものづくり補助金には複数の申請枠があります。目的に応じて、適切な枠で申請しましょう。
それぞれの枠については、下記になります。
・通常枠…革新的な製品・サービス開発または生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資などを支援する補助金
・回復型賃上げ・雇用拡大枠…業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービスまたは生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援する補助金
・デジタル枠…DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発またはデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援する補助金
・グリーン枠…温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援する補助金
・グローバル市場開拓枠…海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援する補助金(①海外直接投資類型、②海外市場開拓(JAPANブランド)類型、③インバウンド市場開拓類型、④海外事業者との共同事業類型のいずれかに合致するもの)
DXを活かした革新的なサービスの開発・改善をするならデジタル枠
デジタル枠とは
ものづくり補助事業公式ホームページにある公募要項を参照すると、デジタル枠は下記の①または②に該当する事業でなくてはなりません。
①DXに資する革新的な製品・サービスの開発
例えば、AI・IoT、センサー、デジタル技術などを活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等です。
②デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善
例えば、AIやロボットシステムの導入によるプロセス改善、複数の店舗や施設にサービスを提供するオペレーションセンターの構築等です。
通常枠との違い
事業内容の要件に加え、ほかにも
・経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
・独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を応募申請時点で行っていること。
といった条件をクリアする必要があります。
そのため、条件が通常枠よりも厳しいといえます。
しかし、補助率については通常枠は基本1/2であるのに対し、デジタル枠では2/3となります。そのため、DXを進める投資の場合は、ものづくり補助金のデジタル枠を活用することで、自己負担額をぐっと抑えることが可能です。
デジタル枠の事例
中小企業庁が公表している資料では、「デジタル枠」の想定活用事例として飲食・小売店がとりあげられています。AIを活用した需要予測システムの導入費用・クラウドサービス利用費用・機械装置にかかる費用といったものがデジタル枠の対象となるようです。
出典:中小企業庁『ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 令和3年度補正予算の概要』
ほかにも事例については、ものづくり補助公式ホームページ内の「成果事例のご紹介」にて検索することが可能です。
デジタル枠で申請されたかどうかは不明ですが、下記の事例はデジタル枠で申請されたものではないかと推察できます。
・金属製品製造業による、情報一括管理 新生産管理システム、IoTシステムの導入。システムはAIを搭載しており、機械設備の稼働状況を集計・分析可能。システム導入の結果、待ち時間の短縮・集計工数の削減・見積もり精度の向上という成果につながった。
・不動産管理業による、障がい者自立支援プランニングソフトの導入。システムはAIを搭載しており、過去事例を教師データとしており相談内容の課題を抽出できる。その結果、相談員の工数を削減することができ、生産性が向上した。
・空調設備・プラント設備などの保全・修理・工事業による、機械設備の劣化診断・省エネ診断サービスの導入。システムはAIを搭載しており、従来人間の五感によって検査していた内容を形式知化・標準化した。その結果、人間のだとばらつきが生じてしまうという問題が解消し、工数削減にもつながった。
まとめ
今回は、ものづくり補助金のデジタル枠について詳しく説明いたしました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した投資を検討する際には、ものづくり補助金のデジタル枠を積極的に利用することをおすすめします。
DXを推進し、競争力を高めるためにも、ものづくり補助金のデジタル枠を活用することは合理的で、戦略的な選択と言えるでしょう。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。