【事業再構築補助金】無人販売での補助金活用について解説します!
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今回は無人販売における事業再構築補助金の活用について、補助金の対象となる経費、採択事例の紹介、メリットとデメリットについて詳しく解説します!
コロナ禍での非接触・非対面ニーズの高まりを背景に、24時間営業のフィットネスジムや冷凍食品の無人販売店、自動販売機が増加してきました。これから無人販売ビジネスに挑戦したいけれど、補助金は利用できるの?と気になっている方におすすめの記事となっています。
目次
事業再構築補助金の概要
事業再構築補助金とは、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援するための補助金です。
補助金には、挑戦する事業や賃上げへの取り組みなどに応じて、様々な応募枠(2023年9月時点)が用意されています。具体的には、成長枠、グリーン成長枠、卒業促進枠、大規模賃金引上促進枠、産業構造転換枠、最低賃金枠、物価高騰対策・回復再生応援枠です。また、事業内容以外の条件によって、補助金の上限額や補助率が異なる仕組みとなっています。
応募枠や申請に必要な要件等については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【中小企業向け】おすすめの事業再構築補助金について解説します!
補助金の交付を受けるまでの流れ
まず、補助金申請までの基本的な流れをご説明します。
*出典:事業再構築補助事業の概要(経済産業省)
補助金の交付を受けるためには、次の準備を整えて電子申請したうえで、補助金交付候補者として採択される必要があります。
【電子申請に向けた準備】
・電子申請の準備(GビズIDの取得)
・事業計画書の策定準備
・認定経営革新等支援機関との相談
続いて、補助金交付候補者として採択された場合の流れについてご説明します。
*出典:事業再構築補助事業の概要(経済産業省)
電子申請した事業計画書等の審査を受け、無事補助金交付候補者として採択され場合、次は交付申請を行います。交付申請から、補助金の支払を受けるまでの流れは次の通りです。
【申請から補助金支払まで】
①交付申請→②申請内容の審査→③交付決定→④事業開始(設備の導入等の実施・支出)→⑤実績報告→⑥確定検査→⑦補助金額の確定→⑧精算払請求→⑨補助金支払
*申請から補助金の支払を受けるまで、通常1年から1年半かかります。
以上が補助金の交付を受けるまでの流れです。
*申請手続きについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
【事業再構築補助金】入金までの流れと振り込まれるタイミングを徹底解説
それでは、本題となる無人販売店の補助金活用について解説していきます!
補助金の対象経費
最初に、どのような経費が対象になるのか?という点について解説します。
無人販売店舗の場合ですと、店舗の改装費用、キャッシュレス決済システムを導入する費用が補助対象になると考えられます。冷凍自動販売機を購入する場合は、自販機本体が対象となると考えられます。ただし、建物の新築は、事務局で必要性が認められた場合のみ補助対象となりますので注意が必要です。
公募要領から抜粋して対象経費の一例をご紹介します。詳しくは、公募要領をご覧ください。
建物費 |
①専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設・改修に要する経費 ②補助事業実施のために必要となる建物の撤去に要する経費 ③補助事業実施のために必要となる賃貸物件等の原状回復に要する経費 ➃貸工場・貸店舗等に一時的に移転する際に要する経費(貸工場・貸店舗等の賃借料、貸工場・貸店舗等への移転費等 |
機械装置・ システム構築費 |
①専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費 ②専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用に要する経費 ③①又は②と一体で行う、改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費 |
無人販売の補助金採択事例紹介
第9回公募において、どのような無人販売事業が採択されているのか、テーマ別に事例をご紹介します。採択事例の一覧は、事業再構築補助金の公式ホームページから確認することも出来ます。
採択事例① 無人販売店舗
当社アクセルパートナーズでご支援した事例をご紹介します。
事業計画名 |
遊休事務所を活用した最新式無人販売事業への新分野展開 |
計画の概要 |
当社は製造業者で主要事業として部品加工・製作を実施してきた。今回、遊休事務所を有効活用するため、最新式無人販売事業へ進出する。広い人脈を活かしてフランチャイズ化を実現し、新たな収益基盤を構築する。 |
この事例は、売上に貢献できていなかった遊休事務所を無人販売店へと改修し、さらにはフランチャイズ化で事業拡大していく取り組みとなっています。
採択事例② 冷凍自動販売機の設置
事業再構築補助金の公式ホームページから選出した事例をご紹介します。
事業計画名 |
道産食材にこだわった新感覚どら焼きをニューノーマルな方法で提供する計画 |
計画の概要 |
道産食材にこだわった新感覚和スイーツ「newどら焼き」を販売する。古典的な和菓子を老若男女問わず愛されるお菓子へと創り変え販売をする。また販売形態も店舗販売の他に冷凍自動販売機を用いた無人販売も行う。 |
この事例は、店舗販売に加えて、冷凍自動販売機を設置することで営業時間外にも売上を伸していく取り組みとなっています。
採択事例③ 無人販売店とEC(イーコマース)販売
事業再構築補助金の公式ホームページから選出した事例をご紹介します。
事業計画名 |
空き家を活用した町中華が挑む無人販売店とEC販売による業態転換 |
計画の概要 |
中華料理店を経営する当社は、コロナや原油価格・物価高騰の影響で経営の危機に直面。再起を図るべく中食需要等に対応できる無人販売店・EC販売により自宅で楽しめる商品を提供することで事業再構築を実現する。 |
この事例は、中食需要を最大限に取り込むために、無人販売店舗だけでなく、EC販売も行うことで全国の顧客も対象にして販路拡大を図る取り組みとなっています。
以上、採択事例の中から3つのテーマに沿ってご紹介しました。続いては、無人販売に取り組むメリットについてお伝えします。
無人販売3つのメリット
ご紹介しました通り、補助金を活用して様々な無人販売に挑戦されています。多くの方が取り組む無人販売のメリットはどこにあるのでしょうか?
メリット① 人件費が軽減できる
無人販売の場合、会計や接客のスタッフが不要となります。商品の補充には人手が必要ですが、人材の採用コストなども考慮しますと、一般的な店舗運営よりは人件費が少なく済むといえます。
メリット② 24時間営業
有人店舗と比較した場合、定休日や営業時間外にも商品を販売することが可能となり、売上を伸ばすことができます。お客様にとっても、時間を気にせずにいつでも購入できるため、普段は来店できない方が訪れるようになることも期待できます。
メリット③ 感染症に強いビジネスモデル
無人販売の場合、感染症の状況に左右されない点にメリット性があります。無人販売の需要が拡大した背景にコロナ禍での非接触・非対面ニーズの高まりがあり、人目を気にせずスピーディーに購入できる点はお客様にとっても魅力的であるといえます。
無人販売3つのデメリット
メリットがある一方で、無人販売にはデメリットもあります。
デメリット① 盗難リスクがある
無人店舗の場合、入店時の個人認証や、キャッシュレスシステムの導入することで一定のセキュリティーを担保しています。しかし、人の目の監視がないことで、窃盗が起こる可能性があります。被害を未然に防ぐためには、店内が外から見えるようにする、防犯カメラを設置するなど、人の目があることを訴求する対策をおすすめします。
デメリット② 初期投資が必要
無人店舗の場合、店舗の改装費や決済ステムの導入、防犯対策の費用などのイニシャルコストが高くなります。事業再構築補助金などを活用することで、初期費用の負担軽減が図れます。
デメリット③ 緊急時に対応しにくい
例えば、入店管理のシステムや決済システムが急に止まってしまった、予想以上に早く商品が売れてしまい、欠品状態が続いてしまった・・・などのイレギュラーが想定されます。機会損失とならないよう、緊急時の対応をあらかじめ想定しておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、無人販売店の事業再構築補助金活用について解説しました。無人販売のビジネスモデルは、人件費を抑えられる一方で、初期投資の負担が大きくなる点をお伝えしました。デメリットとなる初期投資負担は補助金を活用することで軽減することができます。しかし、補助金を申請するためには、事業計画書の作成や、必要書類が多く、手続きを煩雑に感じている方も多いのではないでしょうか?
当社、アクセルパートナーズは、事業再構築補助金の第1回公募から100社以上の事業者様をご支援してきたノウハウをもとに、お客様の状況に合わせて、きめ細やかなサポートを提供いたします。応募申請だけでなく、交付申請、実績報告といったサポートまで、幅広いサービスメニューをご用意しております。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。