IT導入補助金で在庫管理システムを導入して生産性向上を
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在庫管理は手間のかかる業務の一つです。
在庫が切れれば機会損失が生じますし、過剰在庫を抱えればデッドストックが増え、廃棄処分などのロスが生じます。
手間のかかる在庫管理でお悩みなら、IT導入補助金を活用して在庫管理システムを導入するのも一つの方法です。
この記事では、企業における在庫管理の課題や在庫管理システムでできることや導入するメリットについて解説していきます。
目次
IT導入補助金の特徴
IT導入補助金を使って在庫管理システムが導入できるなら、今すぐ導入したいと思っても、それは時期尚早です。
導入費用を補助してもらえるなら、導入したほうがお得と思うかもしれません。
ですが、IT導入補助金は単に資金的な補助をする制度ではなく、成果を出すことが求められる制度です。
IT導入補助金は、導入したITツールを活用することで、企業が抱えている課題を解決し、生産性向上させることが求められます。
申請にあたって、ITツールを導入してどのような取り組みをしていくのか、事業計画を作成して採択を受けなくてはなりません。
補助金額が高額になる枠では、一定の目標を設定し、その目標をクリアすることも求められます。
たとえば、労働生産性を〇%以上、賃金を〇円以上上昇させるなどです。
事業計画は3年間かけて取り組む必要がありますが、毎年の目標をクリアできないと、交付されたIT導入補助金の一部返還や全額返還を求められるケースもあります。
そのため、今抱えている課題を整理し、どうすれば解決できるかを検討することから始めましょう。
在庫管理に関する課題
在庫管理に関する課題も、業種や取り扱う商品や製品、企業の規模などによってもさまざまだと思います。
たとえば、人手が不足して残業が多い、誤発注やうっかり在庫を切らすなどのヒューマンエラーが多い、保管中に賞味期限や使用期限を切らしてしまい廃棄ロスが生じているなどが挙げられます。
在庫管理システムを導入することで業務効率化やミスの防止、廃棄ロスの軽減などを図り、課題を解決することで生産性向上やコストダウン、収益アップなどが図れるかを検討しましょう。
在庫管理システムでできること
在庫管理システムは汎用性のあるタイプから、特定の業種や商品などに特化したタイプなどがあります。
搭載されている機能もメーカーによって異なりますが、主な機能は以下のようなものです。
・リアルタイムの在庫管理
商品登録などをデータで行い、入庫から出庫のプロセスをリアルタイムで管理できます。
何の商品がどの倉庫にいくつあるのか、賞味期限や使用期限はいつかなどをチェックでき、先入れ先出しなどの在庫の出庫にも対応可能です。
最近では複数の店舗と複数のオンラインショップで在庫を共有するケースも少なくありません。
一つのオンラインショップで注文が入ったのに、その直前に別のオンラインショップで注文が入り、在庫が切れてしまったとなると、後からの注文では商品は送れなくなり、謝罪や返金対応、お取り寄せなどの手間が生じます。
こうしたことが起こらないよう、複数店舗や複数のオンラインショップ向けの倉庫の在庫を一括管理することが可能です。
販売店舗だけでなく、倉庫が複数ある場合も少なくありません。
リアルタイムで、今どの店舗でいくつ売れ、どの倉庫の在庫がいくつ減ったということがシステムで確認できます。
倉庫の在庫が切れても、在庫のある店舗がすぐにわかるので、必要に応じて融通し合うことも可能です。
・発注をサポート
売れ筋の商品や必ずストックしておくべき製品などの在庫が切れてしまうと困ります。
発注漏れや発注忘れを防ぐため、一定の在庫数になったらあらかじめ設定した量を自動的に発注する機能やアラートを通知して発注するように促すなどの機能も搭載されています。
・データ分析
在庫の回転率などを過去の履歴も含めて分析し、回転率が悪い在庫や過剰発注し続けている在庫などを見える化することで、仕入判断をサポートします。
在庫を抱えすぎて廃棄していた場合や品数が多く、売れ行きの良い商品、悪い商品を追い切れていないといった時に、スピーディーで的確な判断材料を提供してくれます。
在庫管理を含めた一元管理システム
IT導入補助金を使ってITツールを導入するなら、在庫管理だけでなく、在庫と連動するような業務も一元管理できるようなシステムを導入するのも一つの方法です。
後から、追加で導入していくと、相互に連携できないなど新たな課題が生じることも少なくありません。
一つのツールで流通管理や在庫管理、販売や仕入れ、その他その業種や企業ごとに必要な工程をワンストップで連動させることができれば便利です。
業務負担の軽減や人手不足の解消、より効率的でミスのない受注管理や無駄のない在庫管理ができるようになります。
たとえば、以下のようなITツールもあるので検討してみましょう。
・ECサイトと連動
最近は実店舗に加え、自社のオンラインショップや複数のECサイトで販売を行うケースも増えてきました。
どのECサイトでどの商品の在庫がどうなっているのかをはじめ、ECサイトごとに発送のルールが異なる場合やユーザーからの問い合わせ対応などもしなくてはなりません。
そこで、複数のECサイトに提供している情報や在庫を一元管理できるITツールを導入するのも一つの方法です。
ITツールで情報更新をすると、1回の入力ですべてのECサイトの情報が更新されます。
さらに、在庫状況と連動させることで、ECサイトごとに在庫状況をチェックして、補充することや売り切れや再販の管理などの手間も省けます。
在庫の情報は実店舗とも連携されることができるので、顧客から注文が入ったのに欠品だと案内して謝罪する場面も生じません。
顧客満足度や信頼度がアップすることで、リピーターが増え、売上アップも期待できます。
・POSレジと連動
販売店や飲食店、サロンなどのPOSレジに在庫管理の機能も搭載されているものもあります。
在庫情報を管理し、販売されたり、利用されるとすぐに反映され、在庫が不足するとアラートが出たり、自動発注などをすることが可能です。
タブレットやパソコンなどでリアルタイムで在庫情報を確認でき、売り切れや過剰在庫を防げるほか、売上データや在庫データなどを分析して、今後の仕入れや売上予測などに活かすことができます。
POSレジは多機能型が多く、在庫管理から勤怠管理、給与計算、電子カルテなど、さまざまな機能が搭載されているものも少なくありません。
・電子カルテと連動
病院やクリニック、薬局などの在庫管理には、電子カルテと連動するタイプもあります。
電子カルテの処方にもとづき、薬剤の在庫データが反映されるので、どの薬剤がどのくらい残っているか、リアルタイムでチェックが可能です。
切らしてはならない薬剤は一定量以下になると自動発注され、自動で入庫できるケースもあります。
使用期限の管理も簡単にでき、過剰在庫を抱えて廃棄するといったリスクも抑えることが可能です。
まとめ
在庫管理に手間がかかる、ミスが発生する、デッドストックが発生するなどの課題がある場合、IT導入補助金を使って在庫管理システムを導入するのも一つの方法です。
リアルタイムで複数店舗や複数の倉庫の在庫状況を一元管理できるようになります。
また、在庫管理を含めた業務工程を効率化できるITツールを導入するのもおすすめです。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。