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ITの本命は効率化より売上UP☝

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近年、「IT」という言葉が多用されるようになりました。

ITというと、「業務の効率化」というイメージが非常に強く思えます。

しかし、ITコンサルタントに話を聞くと、ITの真の目的は効率化ではないとのこと!

今回は、弊社のITコンサルタント2名との対談形式で、ITについて解説していきます。

(編集:田中えみこ)

DXコンサルタント
岩本秀巳さん

IT×業務改善コンサルタント
梅原弘行さん

お二人とも、長年システムエンジニアをされていた中小企業診断士のため、その強みを活かしながらコンサルタントをされています。

それでは、早速お話をうかがっていきましょう!

テレワークの増加によって、「ハンコレス」が進みましたね。
IT化で効率が上がったと話題になりました。

実はね、IT化は「効率を上げるため」というだけではないんです。

そう、効率が上がるということは、あくまでも目的のための手段。
本当の目的は、売上をアップさせることなのです。

1. ITの目的とは

そもそも、IT導入の経緯は、「煩わしい作業をデジタル化・システム化するため」に集約される気がします。
そうすると、効率化が目的になるのではないでしょうか?

そうですね、よく中小企業の社長さんから「ITを導入して効率化させようと思っていて…」という相談をいただきます。
でも、真の目的はそこではない、ということです。

例を挙げて解説しましょう。
ラーメン屋がITを導入する」という想定にします。

現状 

・商品の注文は、店員が1席ずつ席に近寄って、口頭で注文する形式を取っている
・昼や夜のピーク時には多めに店員を入れているため、その分の人件費がかかっている
矢印

ITの導入 

★タッチパネル式の券売機を設置する
⇒券売機に内蔵するシステムとして

①無料で専用のカードを発行する
・ポイントカード制度導入
・前回までの注文履歴を表示
→履歴から注文できるようにすることで、トッピングにこだわりのある人が毎回トッピングを選択する手間を省く。また、履歴にないメニューをオススメとして表示する。

 

②多言語の対応もする

 

③連携する端末を店員側が操作して、店内の座席の空き状況を表示することで、券売機にて座席を選んで確保できる
→どこに座っているかという座席のデータが取れるため、店員が席まで食券を回収しに行く手間を省ける。

矢印

IT導入の結果 

①人件費が削減できた

 

②店員側にピーク時の時間的余裕が生まれたため、より丁寧な接客サービスをすることで良い口コミが増え、新規客が増加した

 

③ポイントカード制度導入により、リピーターが増加した

 

④以前より外国人客が増加した

 

⑤券売機に蓄積された購入履歴によって、人気商品やピークの時間帯等を数字で明確に確認することができるため、多めに仕入れていた食材のロスが減った

 

売上がアップした☝

上記のIT導入の結果を見ると、①~⑤のどれも効率化ととれるかもしれません。
しかし、最終的にすべて売上アップに繋がっていますよね。

今回は、人件費が多くかかっているという設定にしたけれど、逆に人手不足でお客さんを待たせてしまうというお店が、券売機システムを導入することで人手不足をカバーし、売上アップに繋がるというパターンもありますね。

このようにIT化を進めていくと、いずれDXへと繋がります。

2. ITを進めていくとDXに繋がる

DX、、デジタルトランスフォーメーションの略ですよね。
ITとの違いがよくわかりません。

DXとは、「デジタル技術を駆使し、企業のビジネスモデルを抜本的に変えて、競合他社を圧倒すること」と僕は捉えています。
詳しくは、下記のコラムにて解説していますので、参考にしてください。

 

☞最近よく聞くDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

デジタル技術、つまりITによって、DXが推進されるということなんですね!

その通り!この図を見ると、わかりやすいと思います。

DX≠IT

わかりやすく区別すると、ITは「改善」、DXは「改革」を指すと解釈できます。
ITによって社内で小さな改善を繰り返して成功体験を積み重ねていった結果、一歩引いて見ると、他社を圧倒するレベルで会社が改革されていた=DXというわけです。

先ほどのラーメン屋の例に当てはめてみましょう。
券売機導入によるIT化によって、業務が効率化され、売上がアップしましたよね。
その利益を、また別のIT化に投資したとします。

 

①手作業で行っていた店員のシフト作成をIT化する
☞シフト作成にかかる時間がカットされたことで、別のIT化を進める時間的余裕ができた

 

②今まで口コミサイトだけに頼っていた広告やマーケティングを、WebやSNSを使用してIT化する
→自社ホームページを作ることで、自慢のラーメンの紹介や歴史を詳しく伝えられ、またSNSを通してラーメン好きの人々に向けての広告やマーケティングができるようになった
☞新規客及びリピーター獲得に繋がった

 

売上がアップした☝

どんどん業務状況が改善されていき、売上もアップしていきます。
すると、券売機システムのバージョンアップにも投資できるので、他店の券売機よりハイテクなシステムへと進化させ続けることができますよね。

その結果、当初と比較するとビジネスモデルが大きく転換し、他社を圧倒するほどの改革=DXとなったと言えるわけです。

ITを使った業務改善によって売上をアップさせ、その利益でIT化を繰り返すことがDXに繋がる。
なるほど、よくわかりました!

3. ITを売上アップに繋げるには

ITの本命は効率化ではなく、売上アップという理由がよくわかりました。
では、売上アップのために、何かポイントはありますか?

ポイントは、自社のIT化を推進して、極めること
目指すところは、業界内でITのトップに立つことですね。
作り上げた強いサービスシステムを同業他社や異業種に販売することで、新たな売上になります。
その利益を資金として、さらにシステムを強化できるわけです。

自社のために作ってきたシステムが商品になるというのは、なんだかラッキーですね!

商品として売らずとも、そのノウハウを活かして、新たな事業を始めることもできますね。

ただ、実際、自分の会社でどのようなIT化ができるかを検討するのは、悩ましいところだと思います。

そうですね、ここのポイントとしては、同業他社よりも異業種での取り組みを参考にするべきということです。
業界内のトップを目指すためには、同業他社が既に進めていることを始めても、なかなか追いつくことはできないでしょう。
なので、異業種の取り組みを、自分の業界と会社に落とし込んで考えてみると良いと思います。

アクセルパートナーズでは、私たちITコンサルタントが、IT導入の検討はもちろん、活用できる補助金も併せてご案内します
お気軽にご相談くださいね。

☞参考 IT導入補助金申請サポートサービス(リンク)

 

4. まとめ

今回は、ITコンサルタント2名に、ITの本命は効率化より売上アップ☝という話を聞きました。

IT化というと、難しそうだから導入できない、お金がかかることは避けたいと判断する企業が多いとは思います。

しかし、技術は進歩しており、大手が無料で公開しているシステムを利用することもできますし、テクノロジー的にも簡単に扱えるものが増えています。

加速するIT化への波に乗り遅れることなくITを取り入れ、業務改善してDXを目指しつつ、売上アップを図りましょう!

閲覧ありがとうございました!

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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