【ものづくり補助金】製品・サービス高付加価値化枠の概要を徹底解説!
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ものづくり補助金とは、中小企業が経営革新のための設備投資等に使える補助上限額750万円~1億円・補助率1/2もしくは2/3の補助金です。令和5年度補正予算において枠・の見直しが発表されました。
そこで本記事ではものづくり補助金の新枠である製品・サービス高付加価値化枠について現時点で発表されている概要についてまとめております。(2023年12月17日時点の情報を基に記載)
参考:経済産業省HP/ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金についてVer1.0
目次
製品・サービス高付加価値化枠とは?
ものづくり補助金は第17次より現行枠の見直しが決まりました。新設された省力化(オーダーメイド)枠に加え、現行枠の統合整理という位置づけで製品・サービス高付加価値化枠とグローバル枠の2枠に集約され、合計3枠の構成となりました。その中で本稿では製品・サービス高付加価値化枠について解説したいと思います。製品・サービス高付加価値化枠は以下の2つの類型に分かれており、それぞれの概要をまとめました。
通常類型
補助上限(※カッコ内は大幅賃上げを行う場合)
5人以下 750万円(850万円)
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21人以上 1,250万円(2,250万円)
補助率
通常 1/2
小規模・再生 2/3
新型コロナ回復加速化特例 2/3
成長分野進出類型(DX・GX)
補助上限(※カッコ内は大幅賃上げを行う場合)
5人以下 1,000万円(1,100万円)
6~20人 1,500万円(1,750万円)
21人以上 2,500万円(3,500万円)
補助率 2/3(一律)
製品・サービス高付加価値化枠の補助金としての目的は、付加価値の高い革新的な製品・サービスの開発に取り組むために必要な設備投資等を支援することとされており、以前までの通常枠等と概ね変わっておりません。
変更点としては、今後成長が見込まれる分野であるDX・GXに向けては補助上限額・補助率において重点支援すること。
また、コロナからの回復を図りつつ、最低賃金の引き上げにも取り組む事業者に向けては補助率を引き上げて支援することが明記されています。
通常類型
革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等への支援を対象としています。活用例としては、最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発することが挙げられています。
通常類型は、補助金額と補助率の構成から考えると、前回までの通常枠と回復型賃上げ・雇用拡大枠を合わせた類型だと思われます。両方の要件を単純に合わせたとすると、新型コロナ回復加速化特例を適用させようとする場合に求められる要件は以下のようなものが想定されます。
・前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であること
・常時使用する従業員がいること
・補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額の増加率が1.5%、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準の増加目標を達成すること
成長分野進出類型(DX・GX)
通常類型と同様に、革新的な製品・サービス開発の取り組みに必要な設備・システム投資等への支援を対象としていますが、分野が特定されており今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資することに限定されています。
加えて、単なる設備やシステム導入にとどまり、製品・サービスの開発を伴わないものは該当しないと明記されています。
活用例としては、AI やセンサー等を活用した高精度な自律走行搬送ロボットの試作機を開発するとされています。
活用例からもわかるように、業務改善による自社の効率化ではなく、自社の商品としてDX・GXにつながる商品開発を行ってほしいという意図が汲み取れます。
成長分野進出類型は、補助金額と補助率の構成から考えると、前回までのデジタル枠とグリーン枠を合わせた類型だと思われます。両方の要件を単純に合わせたとすると、求められる要件は以下のいずれかのようなものが想定されます。
・DXに資する革新的な製品・サービスの開発
かつ以下の2条件を満たす
①経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること
②独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を応募申請時点で行っていること
・温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
かつ以下の2条件を満たす
①3~5年の事業計画期間内に、事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1%以上増加する事業であること
②以下のいずれかを満たすこと
‐エネルギーの種類別に使用量を毎月整理している
‐補助対象の事業者あるいは事業所のCO2の年間排出量を把握している
‐事業所の電気、燃料の使用量を用途別に把握している
前回までのグリーン枠はエントリー類型、スタンダード類型、アドバンス類型と分かれており、順番に補助金上限額が上がる代わりに満たす要件が追加されていきました。上記の要件はエントリー類型のものなので、補助金額から推測するとスタンダード類型相当の追加要件は求められる可能性は高いと考えられます。
まとめ
当社、アクセルパートナーズは、ものづくり補助金について100社以上の支援、採択された実績がございます。応募申請だけでなく、その先の交付申請、実績報告といった手続きのサポートまで、サービスメニューをご用意しております。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。