【事業再構築補助金】建設業の採択率は?採択事例をご紹介します!
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事業再構築補助金は、既存事業とは異なる新規事業に挑戦する場合に、様々な業種の方が活用可能な国の補助金です。今回は、その中でも建設業にスポットライトを当て、当社でご支援した補助金の採択事例を紹介します。また、事業再構築補助金の概要、補助金の対象経費の区分、業種別の採択率についても解説していますので、基本的な補助金の内容を知りたい方にもおすすめの記事です。
最初に、事業再構築補助金の概要についてご説明します。
目次
事業再構築補助金の概要
事業再構築補助金とは、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援するための補助金です。
補助金には、挑戦する事業や賃上げへの取り組みなどに応じて、様々な応募枠(2023年10月時点)が用意されています。具体的には、成長枠、グリーン成長枠、卒業促進枠、大規模賃金引上促進枠、産業構造転換枠、最低賃金枠、物価高騰対策・回復再生応援枠です。また、事業内容以外の条件によって、補助金の上限額や補助率が異なる仕組みとなっています。
応募枠や申請に必要な要件等については、こちらの記事で詳しく解説しています。
補助金の交付を受け取るまでの流れ
まず、補助金申請までの基本的な流れをご説明します。
補助金の交付を受けるためには、次の準備を整えて電子申請したうえで、補助金交付候補者として採択される必要があります。
【電子申請に向けた準備】
・電子申請の準備(GビズIDの取得)
・事業計画書の策定準備
・認定経営革新等支援機関との相談
続いて、補助金交付候補者として採択された場合の流れについてご説明します。
電子申請した事業計画書等の審査を受け、無事補助金交付候補者として採択され場合、次は交付申請を行います。交付申請から、補助金の支払を受けるまでの流れは次の通りです。
【申請から補助金支払まで】
①交付申請→②申請内容の審査→③交付決定→④事業開始(設備の導入等の実施・支出)→⑤実績報告→⑥確定検査→⑦補助金額の確定→⑧精算払請求→⑨補助金支払
*申請から補助金の支払を受けるまで、通常1年から1年半かかります。
以上が補助金の交付を受けるまでの流れです。
*申請から補助金支払までの流れについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
【事業再構築補助金】入金までの流れと振り込まれるタイミングを徹底解説
続いて、どのような経費が補助金の対象となるのでしょうか?
補助金の対象経費の区分
第11回公募(公募期間:令和5年8月10日~10月6日まで)の公募要領から補助対象経費の区分をご紹介します。
①建物費(建物の新築は、必要性が認められた場合に限られます。)
②機械装置・システム構築費
③技術導入費
④専門家経費
⑤運搬費
⑥クラウドサービス利用費
⑦外注費
⑧知的財産権等関連経費
⑨広告宣伝・販売促進費
⑩研修費
⑪廃業費
以上が対象経費の一覧です。各経費の詳細については、公募要領をご覧ください。
では、本題となる建設業の採択状況、採択事例をご紹介します。
建設業の採択割合は、全体の13.4%、696件!
建設業の採択割合13.4%は他の業種に比べて高いのでしょうか?順を追って説明します。
第10回公募での応募件数は10,821件でした。そのうち採択された件数は5,205件であり、採択率は約48%でした。採択された中で、建設業が占める割合は全体の13.4%、696件です。製造業が24.6%、卸売業・小売業が15.0%でしたので、建設業は3番目に採択されている業種です。
具体的には、どのような事業計画が採択されているのでしょうか?当社でご支援した事例を3つ紹介します。
建設業の採択事例
採択事例① 「既存事業:解体工事 ➡ 新規事業:廃棄物処理」
この事例は、廃棄物として処分費を支払っていたコンクリート殻を新たな商品として販売することで、新市場での需要獲得に取り組むものです。
事業計画名 |
コンクリート殻(ガラ)の有償処分から再生販売への挑戦 |
計画の概要 |
解体工事に伴い発生するコンクリート殻を圧砕して販売することにより、産業廃棄物処分コストを利益源に転換する。さらにこれまで避けていたRC造の解体工事を積極的に行うことが可能となり、既存事業と相乗効果を見込む。 |
採択事例② 「既存事業:土木・コンクリート工事 ➡ 新規事業:内装工事」
この事例は、外構工事で培った技術の強みを活かし、内装工事も請け負うことでサービスの幅を広げる取り組みです。
事業計画名 |
アウトドアテイストを取り入れた内装リフォーム(キッチン・バスルームリフォーム)事業への進出 |
計画の概要 |
外構・庭の設計施工販売を営む当社が、ウッドショックやウクライナ危機等により売上減少が著しく深刻な被害が生じている中、強みを活かせる分野に絞って内装リフォーム事業へ進出することで、業績のV字回復を実現する取り組みである。 |
採択事例③ 「既存事業:鉄筋かご制作 ➡ 新規事業:鉄筋躯体工事用の鉄筋加工」
この事例は、鉄筋加工技術の強みを活かした新製品の開発に加えて、指定現場までの運搬を新サービスとして提供する取り組みです。
事業計画名 |
鉄筋かご製作の技術を活用した鉄筋躯体工事の新市場進出 |
計画の概要 |
自社倉庫内で鉄筋を加工・保管し指定された現場へ納入することで、鉄筋コンクリート造建物の躯体工事に使用する鉄筋を提供する事業を展開する。 鉄筋かご事業で培った鉄筋への知見等を活かした新市場進出で、業績のV字回復を図る。 |
以上、当社でご支援した採択事例の中から3つご紹介しました。採択事例の一覧は、事業再構築補助金の公式ホームページから確認することが出来ます。
採択事例の共通点は、自社の強みを活かすこと!
ご紹介した採択事例の共通点は、自社の強みを最大限に活用して、既存事業とは異なる新市場に挑戦している点です。また、新規事業に取り組むことで、既存事業の売上が伸びるなど、事業間の相乗効果の発揮が期待できる点も1つのポイントとなりそうです。
まとめ
今回は、建設業の事業再構築補助金活用について解説しました。新しい分野への挑戦には一定の投資が必要となり、リスクが伴いますが、補助金を活用することで費用負担を軽減することができます。しかし、補助金を申請するためには、事業計画書の作成や、必要書類が多く、手続きを煩雑に感じている方も多いのではないでしょうか?
当社、アクセルパートナーズは、事業再構築補助金の第1回公募から100社以上の事業者様をご支援してきたノウハウをもとに、お客様の状況に合わせて、きめ細やかなサポートを提供いたします。応募申請だけでなく、交付申請、実績報告といったサポートまで、幅広いサービスメニューをご用意しております。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。