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【事業再構築補助金】売上高等減少要件について徹底解説!

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ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とした事業再構築補助金の第11回公募がスタートし現在(2023年9月現在)応募申請を受け付け中です。

事業再構築補助金は要件に詳細な規定や条件はありますが、通過すれば返済がありません。「申請条件に適していると思っていたが期間を間違えていた」「売上高等減少要件は撤廃されたものと勘違いしていた」といった声をよく聞きます。せっかく事業計画書を作成し申請書類も準備して申請したのに、適用対象枠の条件をクリア出来ていなければ採択とはなりません。

今回は、事業再構築補助金の売上高等減少要件の内容について丁寧に詳しく解説します。

では、はじめに簡単に事業再構築補助金についておさらいします。

 

事業再構築補助金の概要

事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助金です(経済産業省資料から抜粋)。日本経済の構造転換を促すことを目的とした補助金で、補助金額が大きく中小企業の事業者様におすすめの補助金です。

 

※事業再構築補助金の概要については、こちらで詳しく解説しています。

事業再構築補助金・・・【ものづくり・事業再構築補助金】違いを知って自社に合う方を選ぼう

 

事業再構築補助金の申請枠は7つ

事業再構築補助金の申請枠(補助対象事業の類型)は以下の7つがあります。各申請枠に応募申請するには要件があり、その要件を満たさなければ採択にはなりません。申請にあたり、自社の目的に合った申請枠かどうかチェックするのはもちろん、申請枠の要件を十分確認し、その要件にすべてあてはまるのかも確かめる必要があります。

<申請枠>

・成長枠

・グリーン成長枠(エントリー/スタンダード)

・卒業促進枠

・大規模賃金引上促進枠

・産業構造転換枠

・最低賃金枠

・物価高騰対策・回復再生応援枠

 

今回解説する売上高等減少要件が必要な申請枠は、「最低賃金枠」と「物価高騰対策・回復再生応援枠」の2つです。この2つの申請枠で申請する場合は売上高等減少要件に注意してください。  

 

最低賃金枠

最低賃金枠とは、最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築を支援する補助金です。他の申請枠と比べると、従業員が5人以下、または従業員が6~21人以下といった小規模企業でも利用可能な制度設計となっており、最低賃金の上昇に悩む小規模企業にとって利用のしやすい内容となっています。

 

※最低賃金枠の概要については、こちらで詳しく解説しています。

最低賃金枠・・・【事業再構築補助金2023】「最低賃金枠」制度について徹底解説

 

物価高騰対策・回復再生応援枠

物価高騰対策・回復再生応援枠とは、業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等、原油価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業等の事業再構築を支援する補助金です。従業員規模に応じて一定金額までは補助率が3/4(中小企業等)、または2/3(中堅企業等)となり補助率が高いことや、「交付決定前」でも事業開始が可能となる事前着手申請が可能であることなどのメリットがあります。

 

※物価高騰対策・回復再生応援枠の概要については、こちらで詳しく解説しています。

物価高騰対策・回復再生応援枠・・・【事業再構築補助金2023】イチオシ!物価高騰対策・回復再生応援枠を徹底解説

 

売上高等減少要件の内容

第11回の公募要領から抜粋すると、

「2022 年1 月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が対2019~2021 年の同3ヶ月の合計売上高と比較して10%減少していること」が要件です。

 

「任意の3ヶ月」は、2022年1月以降の連続する6ヶ月間の範囲内であれば連続した3ヶ月である必要はありません。連続した3ヶ月と勘違いするケースが多々あり申請をあきらめてしまうケースをよく聞きます。「連続した3ヶ月である必要はない」ことに注意してください。2022年1月以降の月別の売上高実績を確認し、申請条件に適した期間を選定してください。

 

上記要件を満たさない場合でも適用されるケースがあります。

公募要領から抜粋すると、

「上記要件を満たさない場合は、2022 年1 月以降の連続する6ヶ月のうち、任意の3ヶ月の合計付加価値額が対2019~2021 年の同3ヶ月の合計付加価値額と比較して15%以上減少していることでも可」とあります。

付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。こちらも「任意の3ヶ月」に注意し、付加価値額が15%以上減少しているか確認しましょう。

 

売上高等減少要件という名前から売上高しか確認しない事業者様もあります。以上のように、売上高と付加価値額の2つの指標がありどちらかの指標を満たせば要件を満たします。

2022年1月以降の自社の実績を十分確認してください。

 

売上高減少等に係る証明書類

売上高の減少を証明する書類について説明します。申請締め切り直前に慌てて準備することのないよう早めに準備をしておきましょう。

①法人の場合

以下の(1)から(5)のすべての書類の添付が申請時に必要です。

(1)申請に用いる任意の3ヶ月の比較対象となる2019~2021年の同3ヶ月の売上が分かる年度の確定申告書別表一の控え(1枚)

(2)(1)の確定申告書と同年度の法人事業概況説明書の控え(両面)

(3)受信通知(1枚)(e-Taxで申告している場合のみ)

(4)申請に用いる任意の3ヶ月の売上がわかる確定申告書別表一の控え(1枚)

(5)(4)の確定申告書と同年度の法人事業概況説明書の控え(両面)

 

②個人事業主の場合

以下の(1)から(5)のすべての書類の添付が申請時に必要です。

(1)申請に用いる任意の3ヶ月の比較対象となる2019~2021年の同3ヶ月の売上が分かる年度の確定申告書第一表の控え(1枚)

(2)(1)の確定申告書と同年度の月別売上の記入のある所得税青色申告決算書の控えがある方は、その控え(両面)

※白色申告の方は対象月の月間売上がわかる売上台帳、帳面その他の確定申告の基礎となる書類を提出してください。

(3)受信通知(1枚)(e-Taxで申告している場合のみ)

(4)申請に用いる任意の3ヶ月の売上がわかる確定申告書第一表の控え(1枚)

(5)(4)の確定申告書と同年度の月別売上の記入のある所得税青色申告決算書の控えがある方は、その控え(両面)

※白色申告の方は対象月の月間売上がわかる売上台帳、帳面その他の確定申告の基礎となる書類を提出してください。

 

付加価値額の減少に係る証明書類

付加価値額の減少を証明する書類は、月別の営業利益、人件費、減価償却費(期中に購入した設備等の減価償却費については、購入した日から決算日までを月数で按分した金額)を確認するため、年度の確定申告が済んでいるかどうかにかかわらず、これらの情報が分かる資料(試算表等の確定申告の基礎となる書類)の添付が必要となります。

 

合併、法人成り、事業承継等により売上減少を示すことができない場合

合併、法人成り、事業承継などの要因により、申請に用いる任意の3ヶ月又は比較対象となる2019~2021年の同3ヶ月の売上を示すことができない特段の事情のある事業者様が用意すべき書類については、別途「売上高減少の確認に係る特例について」を参照してください。

 

まとめ

今回は、事業再構築補助金の最低賃金枠と物価高騰対策・回復再生応援枠の要件である売上高等減少要件について解説しました。申請の枠ごとに様々な要件が求められますので、公募要領事務局サイトを十分チェックしてください。

事業再構築補助金は、要件さえ満たせばかなり使い勝手の良い補助金です。ぜひ活用をご検討ください。

当社アクセルパートナーズでは、事業再構築補助金の第1回公募より事業者様の支援を行っております。100社以上ご支援した沢山のノウハウをもとに、お客様の状況に合わせたサポートを提供いたします。事業再構築補助金の申請サポートをはじめ、採択後の、交付申請や実績報告ができずに困っている事業者様向けに交付申請サポートサービス実績報告サポートサービスを提供しています。

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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