【ものづくり補助金】上乗せ制度で最大限に活用する方法とは?
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ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するため、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を、国が支援をしてくれる制度です。
ものづくり補助金の申請枠にはそれぞれ補助金の上限額がありますが、上乗せして補助金を受給できる可能性があるのはご存知でしょうか?
今回は、補助金額の上乗せ方法について2つご紹介します。
目次
ものづくり補助金の補助上限額
ものづくり補助金の補助上限額と補助率は以下のようになっています。
①通常枠:補助上限額1,250万円です。補助率は1/2(小規模・再生事業者は2/3)です。
②回復型賃上げ・雇用拡大枠:補助上限額1,250万円です。補助率は2/3です。
③デジタル枠:補助上限額1,250万円です。補助率は2/3です。
④グリーン枠:補助上限額4,000万円です。補助率は2/3です。
⑤グローバル市場開拓枠:補助上限額3,000万円です。補助率は1/2(小規模事業者は2/3)です。
補助金額の上乗せ方法1
補助金額を上乗せする1つ目の方法は、「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を利用することです。
「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」とは?
補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、補助上限額を100万円~1,000万円、さらに上乗せできる制度です。ただし、回復型賃上げ・雇用拡大枠、各申請枠の補助金額の上限額に達しない場合、再生事業者、常勤従業員がいない場合は、活用不可となっています。
「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を申請できる要件は?
基本要件に加え、以下の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定していることが必要となります。
①事業計画期間において、基本要件である給与支給総額を年率平均1.5%以上増加に加え、さらに年率4.5%以上(合計で年率平均6.0%以上)増加とすること。
②事業計画期間において、基本要件である地域別最低賃金+30円以上の水準とすることに加え、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を毎年、年額+45円以上増額すること。
③応募時に、上記①②の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画(大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。
特例を活用した場合の補助上限の引上げ額
「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を活用した場合の補助上限引上げ額は以下のようになっています。ただし、追加要件をすべて満たす計画であっても、審査の結果、他の応募事業者との比較により、採択とならない場合があるようです。
従業員規模 |
上乗せ補助額 |
補助率 |
5人以下 |
100万円以内 |
各申請枠の補助率 |
6人~21人 |
250万円以内 |
|
21人以上 |
1,000万円以内 |
「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」の注意点
「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」を申請するための追加要件が達成できない場合、補助金交付金額から各申請枠の従業員規模ごとの補助上限額を控除した差分を、返還する必要が生じますのでご注意ください。
補助金額の上乗せ方法2
補助金額を上乗せする2つ目の方法は、国のものづくり補助金に加えて、都道府県や市町村などの地方自治体が独自に補助金を支給する制度を活用する方法です。
上乗せ制度のメリット
上乗せ制度のメリットは以下のような点が挙げられます。
①国の補助金だけでは不足する経費を補うことができること
国のものづくり補助金は、申請枠に対してそれぞれ上限額があります。しかし、設備投資や人材育成などにはそれ以上の経費がかかる場合もあります。その場合、地方自治体が上乗せで補助することで、自己負担を軽減することができます。
②地域に合わせた支援を受けることができること
地方自治体は、自らの地域の特性やニーズに応じて、上乗せ制度の対象者や要件、補助率や上限額などを設定することができます。地方自治体から受ける上乗せ制度は、国から受けるものづくり補助金よりも柔軟性が高く、地域に適した支援を受けることができます。
上乗せ制度の申請方法と注意点
上乗せ制度の申請方法としては、各地方自治体のホームページや窓口で詳細な情報を確認することが必要となります。
上乗せ制度の注意点は、地方自治体によって対象者や要件が異なり、対象者が当該地区に事務所を有する中小企業となることが多いです。また、上乗せ制度を実施していない地方自治体も多数あります。
上乗せ制度の事例紹介
例えば、千葉県では千葉県内に事務所を有する中小企業等に対し、補助上限額250万円、補助率1/12の範囲内で経費を補助してくれる「生産性向上のための設備投資補助金」があります。
まとめ
今回は、ものづくり補助金の上乗せ制度について解説しました。
地方自治体の上乗せ制度を活用できない方は、一度「大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例」の活用にチャレンジしてみるのもいいのではないでしょうか。
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。